陸上競技のドーピングを暴くAIUの仕事とその課題

私は、陸上競技に関係することで、長い時間あらゆる議論ができるのは、箱根駅伝に関することでも、マラソンの日本記録でも、ボルトの100mの世界記録でもなく、ドーピングについての話題であるかもしれないと常々思っている。

ドーピングを立証することは難しい

なぜなら、そこにはいまだに謎や闇が多く、ほとんどの人がこれまでのドーピングの事実をほとんど正確に知らないからだ(知ることができていないからだ)。それでも、そのドーピングに関する議論が長くできる人は、陸上競技のことを歴史・世界史なども含めてよく知っている人に限ると感じる。

陸上競技のロード競技では、シューズや、アスファルトの舗装技術の向上、ペーサーの進化など数十年前から記録の伸びが著しい(世界記録の更新回数が多い)。しかし、一方では、女子の短距離種目やフィールド種目では未だに1980年代の記録が世界記録として残っている。

一般的に、古く残っている世界記録(=何年たっても塗り替えられないほどの好記録)ほど、

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