この世の悪事は遺伝子のせい

 祖母のおしゃべりなところが非常に苦手で、なんなら嫌いだ。ただおしゃべりなだけならよいのだが、脈絡がなく、端的でなく、言いたいことをとにかく口にするので、話してる量と会話の進行度が比例しないのだ。
 畑に行って作業を始めるも、もういい歳だからゆっくりとしか作業ができなくて、そうこうしてるうちに昼になったので、帰りがてらスーパーによって買い物をしていたら、よそのばあさんに会って話し込んでいたらすっかり遅くなってしまい、帰ってきたら昼飯を食べるには遅い時間なのでお腹も減ってないしまぁいいかと思って、少し休憩して・・・
 
頼みがあると呼ばれて来たら、こんな感じなので、一旦遮らせてもらって用向きはなんだと聞いたら、肥料の袋が重いので畑に運んでくれとのことだった。先にそれを言ってくれと頼むと、話していた途中だったじゃないかと言う。
  万事こんな調子なので、全くしょうがないばあちゃんだなあと思ってたら自分も大概おんなじ話し方だった。上司に仕事の報告をすると9割方
「で、つまり?」
って言われるもの。小学生のときも遠足の感想文書くときは朝起きたところから書き始めるタイプだもの。
 多分祖母の話し方が嫌いなんじゃなくて、祖母を通して自分の話し方の下手くそさを目の当たりにするのが嫌なんだなあ。これが同族嫌悪ってやつ?

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