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【weekly post】2022年2月建設・不動産領域Pre-Seed~SeriesA資金調達inUS

早い方は木曜日にGWが終わり、長めに取られてる方はGW後半戦に入っているかと思いますが皆さんいかがお過ごしでしょうか。

今回は(今回も?)余談から入ろうと思うんですが、最近Podcastにハマってて、移動の時や朝起きた時にfireTVのSpotifyで流しっぱなしにしてます。

毎日聞くタイプのものと興味あるアジェンダだけつまみ食いするのと両方あるなと思ってて、ここ最近は全くPodcastでもなんでもないテレ東Bizでモーサテを流しときながら終わると、Spotifyで「NewsConnect」を聴いてることが多い気がします。(最近は元日経の後藤さんのYoutubeもこの流れに入ってきてる)

つまみ食いする系でいうと、「Off Topic」、「JOI ITO変革への道」をちょくちょく聴いてて、最近ハマり始めてるいのが、「This is 令和スタートアップ」ですね。
もしよろしければ、各Podcastのリンク置いていくので聴いてみてください。

もともとラジオ結構好きで、中学時代に「School of Lock」浪人時代に「Sky Locket Company」みたいな感じでよく聴いていたので、Podcast聴きながら「需要ないだろうけど、やってみたいなぁ」と思ったりしてます。(一緒にやってくださる方を緩やかに募集しますので、興味ある方はTwitterDMください笑)

という余談はさておき、今回は2月のUS建設・不動産の資金調達を見ていきます。

軽く、おさらいすると、1月のUSは、珍しく、ファイナンスした企業数が20社を超えていて、珍しいよね的なことを書いた気がします。
その時は、まぁ年末の反動で、年末分も年始に来てたりするんかなと思ってたんですが、2月も20社を超えている状態で、もしかすると建設・不動産領域の注目度が上がって来てるんだろうか??とか思ったり思わなかったりしています。(僕が毎月取り上げているのはPreSeed~SeriesAなので盛り上がりの先行指標としてみれるのではと思っています。引き続きファイナンス企業数追いかけていこうと思います。)

というわけで、早速2月のサマリーから見ていきます。

2月のサマリー

月別調達企業数推移

少し動向を追ってみたいなということで、1枚画像を追加してみました。今回の対象企業数は24社で、1ヶ月間の調達企業数が20社を上回ったのは、1月に続けて2ヶ月連続で、例月に比べると2ヶ月連続で多めなのがわかるかと思います。

■対象企業
所在地:US
対象領域:建設・不動産領域
企業ステージ:プレシード~シリーズA
ファイナンス時期:2022年2月1日~2月28日まで

ステージ別の割合

ステージ別の割合も、いつもと比べると少し違っていて、今月はSeriesAの割合がかなり多くなっています。
ここ最近は多くても2割ほどだったので、結構多い気がします。(昨年の11月が同じくらいの割合だった)

ステージ別平均調達額

久々にSeedスタートアップの平均調達額が大きくなっていて、昨年9月以来の逆転となりました。

全体的に調達額が多かったという感じではなく、2社SeriesAにしても大きいような金額のファイナンスをした企業があることで引き上げられていると言った感じになります。その2社を除くと平均は$2.05Mになるので例月並みかなという感じです。

PreSeedも大きくなっているのですが、これは、そもそも調達額を開示している企業が少なかったことによるものなので、あまり参考にならない数字かなと思っています。

領域別調達企業数と調達総額

今月特徴的だなと思ったのは、珍しく建材系のスタートアップが出てきていることでしょうか。それもこれまでだと、構造物の本体に関わるような素材が多かった気がするんですが、今月の2社中1社は塗装関連ということで少し驚きました。後ほどまた取り上げようと思っております。

ちなみに今月の投資家の顔ぶれを見てみると、Founders Fund、Accel、Morgan Stanley(のアクセラみたいなやつ)、Samsung(のアクセラ)が入っておりました。

それでは今月は23社の中から3社ご紹介させていただきます。

①【現場の各種労働力データ管理】Eyrus(SeriesA)

Eyrus

設立:2015年
今回調達金額:$12M
調達総額:$14.5M
リード投資家:Spring Mountain Capital
サービス内容等
過去にこれに似たサービスを取り上げた気がするんですが、よりできる幅が広がっている感じがしてます。
サービスの内容としては、建設作業員さん出勤状況の把握からリアルタムでの作業状況把握をベースとし、安全管理、ゾーンごとのアクセス制限、プロジェクト管理、現場レポート、スケジューリングなど現場管理を行う方向けに現場管理を一括で行えるようなサービスになっております。

ベースになる作業員さんの行動把握をどのようにやっているかというところなのですが、3パターン用意されていて、ヘルメットにつけれるBluetoothベースのバッチや腕章タイプのもの、UWBベースのカード型のものがあり、これらのどれかを作業員さんに持ってもらってトラックしているようです。

これらで取得した作業員さんの作業状況データを現場のプランニングスケジュール管理などを行うOracleのソフトと連携したりすることで、スケージュールのズレを予測したりできるようになるので、Oracleの他にもAutoDeskなどとも連携できるようになってます。

②【NoCode IoT機器制御アプリ作成サービス】Kraftful(Seed)

Kraftful

設立:2019年
今回調達金額:$2M
調達総額:$3.2M
投資家:Samsung NEXT 他
サービス内容等
我が家には、スマホAppがついている家電がいくつかあって、例えば、洗濯機がそのうちの1つです。
SHARPのものを使っているんですが、UIが(控えめに言っても)イマイチでして、実際にappを開くことは最近減ってます。
Kraftfulは、そういったスマホApp開発には慣れていない家電メーカーなどに対して、IoT制御用のソフトをノーコードで作成できるサービスを提供しています。
これにより慣れない人たちが開発をしてAppStoreなどで低評価を取ってしまうといったことを避け良い体験を届けることを目指しています。(ちなみに、僕が使っているSHARPのAppである「COCORO HOME」は5/7現在でApp Store評価1.4なので、得意なハード開発は自社、苦手なApp開発は専門サービスってのは理にかなっている気がする….)

もちろんアプリを開発するだけでなく、ユーザーの利用データの吸い上げもできるようになっているのでAppもハードウェアもどのように改善していくと良さそうか示唆出しにも使えるとの事でした

③【オリジナルブランド塗料】Clare(SeriesA)

Clare

設立:2018年
今回調達金額:$8M
調達総額:$12.3M
リード投資家:Pendulum Holdings
サービス内容等
オリジナルブランドの塗料を提供している会社になります。
ベースになっているのは、オリジナルブランドの塗料の方で、大気汚染の原因の1つである揮発性有機化合物が含まれておらず、臭いもキツくないものになっています。また製造プロセスにおいても、廃棄物削減に取り組んでいたり、容器や梱包材などはリサイクル素材を活用するなど環境に優しく利用者の健康にも優しい塗料を謳っています。

また販売方法面でも、塗料の種類の多さに由来する選ぶ難易度の高さを下げるための工夫として壁に貼り付けることができるタイプのサンプルキット(もちろん剥がせる)の提供も行っています。(有料)

ここまでの説明でもなんとなく気付かれた方がいるかと思いますが、toCのサービスでして、塗料の他にも実際に塗装をするためのローラーや刷毛、塗料を入れるためのトレイなどのセットもリサイクル材でできたものが提供されていたり、いくつかの質問(どの部屋に使うか、陽の光はどれ程入るか、部屋のかなに多い色は何か、その色合いはどれに近いかなどなど)に答えることで、その部屋におすすめの色をレコメンドしてくれる機能もついています。

編集後記

いかがでしたでしょうか?
自分で取り上げながらも、これは建設・不動産というカテゴリに入れていていいんだろうか?とは思ったんですが、製品の考え方的に好きだったのは2番目のKraftfulでした。

餅は餅屋ということで、やはりハードとソフトだと全然求められるものが違うし、慣れないソフト開発を行なった結果、それが原因でハードが売れないというのは、もったいないというか、もともこもないというか。
ソフトのせいで売れなくなることなんかないでしょ?と思われるかもしれませんが、僕は今の洗濯機を購入するときにAppの評価が低すぎて悩んだ人のうちの一人なのでApp評価馬鹿にできないと思ってます。。。

一方で、製品を作るメーカーが製品そのものに関わる部分を自社で全て内製しないってのは、すごくネットとかソフトウェアならではの業界の考え方なのかもしれないとも思い、意外とこういった発想が転用できるところってあったりするのかなぁとも思いました。(なんかうまく表現できてる気がしない)
新領域において、新たな部分も一度は内製化してみようとしたものの、うまくいかなかったという経験を持っているメーカーとかだったら導入が進みやすかったりするのかな?とか考えますね。(もしかするとYappliとか近しいんですかね)

あとはすごく気になってるところでいくと、1つ目に取り上げたEyrusです。結構現場でやらないといけないことを全てやり切るサービスという感じなのかなと思ってるんですが、業歴も結構長いですし、ここに至るまでかなり試行錯誤してこられたんだろうと思います。ハードの部分の開発もそうですが、ソフト面の機能もかなり多岐にわたっているので、どういうステップで検証をすすめサービス開発を行なってきたのかwayback machineとかで探ってみたいなと思いました。(時々マジで興味もったサービス調べるときにやってるんですが、開発の変遷とか狙ってるターゲットの変化とかがなんとなくわかるのでwayback machineで変化を見ていくのいいです)

という事で今回はここまでになります。
いつも、長いnoteですが、読んでくださりありがとうございます。

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