見出し画像

【weekly post】2022年10月建設・不動産領域Pre-Seed~SeriesA資金調達inUS

今回から10月分に入っていきます。
次回がweekly50回目ということで、”遂に”感があるんですが、特に変わりなくやっていこうと思います(笑)

先週は欧州の建設不動産で、環境×建設が多かったぞという話を書いたんですが、珍しくUSでもそのような企業が出てきてました。
EUでありがちな建材ではなく、空調機器やエネルギーマネジメント文脈ではありましたが。

また、今月は、久々に著名投資家や著名エンジェルからの投資がちょくちょくありました。

後ほども一部取り上げますが、著名投資家で行くと「Lightspeed India Partners(Lightspeed VPのインド投資)」「500 Global」「Morgan Stanley Multicultural Innovation Lab」ちょっと変わり種でいくと「Amazon Alexa Fund」からの出資がありました。

エンジェル投資家だと、詳細の情報を取りきれなかったので、取り上げはしないのですが、「Elon Musk」「Jeff Bezos」の名前が出ている企業もありました。

最近、建設業界の中の方や元中の方で現在はSU側にいらっしゃる方とかとお話する機会があったりして、海外だとこうなってる、日本だとその機会が大きい小さい、一方で現場に対して適応させることができるか否かみたいな話をしたり。
すると、VCとしてできることは何なんだろうかと考えたり考えなかったりして、VCもというよりかは、金融という大きな枠組みの中でもう少し広く機会をとらえるにはどのようにしたらいいんだろうかと素人ながらに考えていて、まだまだ知らないことがたくさんあるなぁと思わされます。

とはいえ、それらもスタートアップと同様にいつやるのか問題はあるなぁと思っていて、じわじわと情報を集めながらも、何ができそうか考え続けておきたいなぁと思いました。

さて、なんのこっちゃ?な話はさておき、今月の予定ですが、

11/7:US建設不動産(今回)
11/14:US教育
11/21:USヘルスケア
11/28:EU建設不動産

という感じでやっていこうと思います。
もうほんとに年末が近づいてきてますね。
今年は、年末年始でweeklyのペースを崩してしまったので、今年から来年にかけては、そうならないように頑張りたいなぁと思っております。

それでは今月のサマリーから行きましょう。

10月のサマリー

■対象企業
所在地:アメリカ
対象領域:建設・不動産領域
企業ステージ:PreSeed~SeriesA
ファイナンス時期:2022年10月1日~10月31日まで

さてはじめに今月の調達企業数から

直近の過去最低を更新した先月と比較すると、やや回復してるんですが誤差程度といったところでしょうか。

ちょっといつもと順番違うんですけど、先にステージ別平均調達額を見ます。

過去最低水準とほぼ変わらなかった調達件数ですが、それとは真逆で、ステージ別の平均調達金額は、seriesAが2か月で例月水準まで回復しており、一社に大きく偏ったというよりかは、そこまで大きな開きもなく$14M台に戻ってきたという感じです。

一方で、ステージ分布を見ていただければわかる通りで、今月はSeed偏重。
seriesAは数少ない企業で構成されている状況なので引き続き平均調達額の推移は意識してみていきたいなと思っています。

領域別のファイナンス状況を見てみると、先月調達企業が0になっていた管理/メンテナンス/セキュリティの領域が復活しております。
また建材系が出てくると、weeklyを定期的に読んでくださってる方であれば「脱炭素素材がUSから?!」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが今回は、そういう感じではなく建材の流通系の会社になります。(後でご紹介します)

それでは今月は3社ご紹介しようと思います。

①【GlobalFair】建材のグローバル物流サービス(SeriesA)

設立:2020年
今回調達金額:$12M
調達総額:$22M
リード投資家:Lightspeed India Partners
サービス内容等:
扱っている商材は確かに建材なので建設かなとも思うんですが、正直やっていることは物流テック、グローバルサプライチェーン構築という感じで、将来的には建設領域以外にも張り出していくサービスなんだろうなと思います。

現状やっていることとしては、キッチンなどに使われる石材やタイル、キャビネットなどを「ベストレート」「小ロット」「個別配送」してくれるサービスをやっています。

メディアなどを見ているとUSの場合建材調達にかかる時間と資材価格の高さが大きな課題になっているようで、このサービスでは建設コストの見積もりか現場設置スケジュールに合わせた資材調達と調達資材追跡まで一気に行うことができるようにしています。

Building Materials Remain Top Challenge for Builders(Eye On Housing)

直近18か月間でのリピート率は93%、成長率もYoY3倍とのことでかなりしっかり刺さっているサービスなのかなと思います。

②【HomeCloud】住宅の安全性検査(PreSeed)

設立:2021年
今回調達金額:$100K
調達総額:$813.5K
リード投資家:不明
サービス内容等:
訪問型で住宅の状態を審査認定するサービスです。
住宅の状態というのは、家の中の家具や設備の状況を確認し、リコールの有無や初期状態からの欠陥状態などを確認してくれます。

この状態の確認に担当者がやってきて1時間ほどかけて確認していきます。1つ1つ手作業で確認するわけではなく、写真や動画を撮影して、そのデータをもとに状況把握をしていきます。

そのデータを使って、修理必要性の有無・修理費用の見積もり、住宅設備におけるリコールの有無・寿命の確認をして教えてくれます。

ユースケースとしては、不動産オーナーが販売前にこのサービスを利用することで、高く早く売るというケース、購入した新規のオーナーが修理すべき個所を探すために使うケースなどが想定されています。

③【TIDY app】バケーションレンタルオーナー向けオンデマンドクリーニング(seed)

設立:2019年
今回調達金額:$905K
調達総額:$1.6M
リード投資家:Morgan Stanley Multicultural Innovation Lab
サービス内容等:
この手のサービスは時々出てくるなぁと思いつつ、モルスタ系から投資を受けていたので、何がすごいんだろうかと思い、取り上げてみました。

基本的なサービスとしてはタイトル通りでAirbnbなどのバケーションレンタル物件の清掃を行う際に清掃スタッフを提供してくれるサービスになります。

もしかすると過去に見てきたサービスも今となってはついているかもしれないので、なんとも言えないのですが特徴的だなと思ったのは、オーナーサイドに対して「とにかく簡単に清掃スタッフを供給」することに重きを置いていているところでしょうか。

PMS(property management system)と連携し、予約状況などをインプット、その情報に合わせて自動でスケジューリング、適切なスタッフをアサイン、物件に応じて清掃等のワークフローをスケジュールしてスタッフに提供してくれます。

編集後記

さて今回は3社をご紹介しました。

個人的に一番気になったのは、1社目にご紹介したGlobalFairですね。
ターゲットをシャープにしながら、そこにしたいして提供する製品も絞り込み、裏側の仕組構築をしっかりやりきってますという感じがすごく伝わってくるような感じがしました。

加えて、建材にとどまらず今後、一定別の商材にも広がっていくんだろうなという感じがして伸びしろがイメージしやすかった気がしました。

ちょっと建設の文脈からそれてしまうんですが、冒頭でも書いた通り、現場にも求められているしVCにとって魅力的に見えるものと、VC的には魅力的に映りにくいけど現場には確実に求められているものって、差があるなぁと最近になって(今更感しかないですが)よく思います。

VCとして、もっとそういうところを意識しないといけないんだろうと思うし、一方でVC以外の金融的手法が作れるとしたらどんなことができるだろうかとか、いずれにしてもやっぱり一次情報って大事だよなとかいろいろ考えつつ、自分に足りないものみたいなものを意識的に身に着けていきたいなぁと思いました。

なんのnoteなんでしょうか(笑)

やや迷走気味の編集後記でしたが、今週はこれにて終わりにしようと思います(笑)

いつも長文読んでいただきありがとうございます!

よろしければ「スキ」や「フォロー」などしていただけると嬉しいです!

それではまた!

-----------------------------------------------------------
ファーストラウンドを中心に事業に関するディスカッションや資金調達に関するご相談をとてもとても、それはとてもお待ちしております!
プロダクトのないアイデア段階でも全然大丈夫です!
事業領域も幅広にお待ちしてます!
もしご興味のある方はTwitterのDMオープンしておりますのでこちらから、その前にどんなとこに投資をしていたり、どんな領域に興味を持ってるか知りたいと言う方は下記のnotionをご覧ください!記載してる注力領域以外にも投資させていただいてますのであまり気にせずお声がけください!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?