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エニアグラムについて part5~ハーモニクスによる3分類~

エニアグラムについて引き続き、解説をしていきます。

【エニアグラム9タイプ】
タイプ1:改革する人。一貫性や良識で他の人を導く。一方、完璧主義で憤慨する場面が増えることも。
タイプ2:助ける人。寛容さや癒しの力で輝く。一方、人を喜ばせることに走りすぎる。所有欲に悩む。おせっかい。
タイプ3:達成する人。優秀で真正であることの模範となる。一方、成功や地位を闇雲に求めてしまう。
タイプ4:個性的な人。創造性や直観力を発揮。むらっ気があって、自意識に足をひっぱられることも。
タイプ5:調べる人。未来を見通す知性や独創性がある。一方、エキセントリックになり孤立することも。
タイプ6:忠実な人。サービス精神の見本となる。一方、不安や反抗心に悩まされる。
タイプ7:熱中する人。多くを達成し生き生きしている。一方、衝動や短気に襲われる。飽きっぽい。
タイプ8:挑戦する人。パワフルで寛大なリーダー。一方、他人を威嚇したり支配する。
タイプ9:平和をもたらす人。人をまとめ葛藤を癒す。消極性や頑固さに足を引っ張られる。


これまでpart1~4で9つのタイプを3グループに分けてきました。

1.無意識に刻まれた欠損
どこにその根源があるのかで『本能』『感情』『思考』
この3つに分けました。
『本能』タイプ1,8,9(自立がテーマ)
『感情』タイプ2,3,4(フィーリング、イメージがテーマ)
『思考』タイプ5,6,7(考えることがテーマ)
綺麗に数が並んでいます。

2.意識の向かう方向『内側』『外側』『両方』
『内側』タイプ1,4,5
『外側』タイプ2、7,8
『両方』タイプ3,6,9
外を変えようとするのか、内を変えようとするのか、両方のバランスをとろうとするのかの3パターンですね。

3.意識がどのような動きをするのか
『追従する』『主張する』『遊離する』

『追従する』タイプ1,2,6
『主張する』タイプ3,7,8
『遊離する』タイプ4,5,9
付いていこうとするのか、主張していこうとするのか、去ろうとするのか。
この3つ、人生の具体的な場面を思い出すと、自分ってこうだったなと思い浮かぶことがあると思います。
それぞれの基本戦略という感じですね。

今回も更に3つのグループに分けていきます。

今回はハーモニクスによる3分類をしていきます。

エニアグラムでは類似していて間違いやすい3つ組みのことをハーモニクスと呼びます。
似ている3つのパターンなのですが、深く理解していくと、その深層は全く別のところからきていると理解できます。
それが、今まで説明してきた分け方が根拠になってきたりします。
そういうところと絡ませながら見ていくと、やっぱりきちんとした性格の構造なんだと腑に落ちます。

ではハーモニクス3つのパターンを解説します。
このハーモニクスはそれぞれの根源的な欲求が得られなかったときに、その喪失や失望から自分を守る方法で分けられます。

それは「楽観的」「合理的」「反応的」の3つです。

まず、ハーモニクス・楽観的はタイプ2,7,9です。

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タイプ2『助ける人』
人に良くしてあげたい、喜ばれたいと望む、タイプ2。しかし、その想いが叶えられなかったとき、どうやって自分を守るか。
まず、できるだけ「楽観的」な態度をとります。そして、周囲の人々の気分や、やる気を高めようとします。これはタイプ2の追従する姿勢が、自分の愛が周りに届くことを信じているから。愛という究極のものを信じているからこその楽観視と言えるのではないでしょうか。

次はタイプ7『熱中する人』
たくさんのことをマルチでこなし、楽しんでいたいこのタイプ。しかし、その想いが叶えられなかったとき、どうやって自分を守るか。
まず、できるだけ「楽観的」な態度をとります。そして、失望したことを、前向きに捉え直します。これはタイプ7の主張する性質が、必要なものはまた得ればいい、自分を頼れば大丈夫と、楽観的な気持ちにさせてくれるのでしょう。

次はタイプ9『平和をもたらす人』
癒し系のこの人、みんな仲良くしていて欲しいと望むこのタイプですが、その想いが叶えられなかったとき、どうやって自分を守るか。
まず、できるだけ「楽観的」な態度をとります。そして、人生の肯定的な側面ばかりを捉え、ものごとの明るい面だけを見たがります。これはタイプ9の遊離する傾向が、周りの人はきっと大丈夫だと、現状より希望的観測の方へ向かわせます。

このタイプ2,7,9、同じハーモニクスタイプで似ています。
タイプ診断でも特に2,9は迷いやすいかも知れません。
同じ楽観的ですが、その根拠が遊離的に働いているのか、もう少し現実的なのか(根拠があるか)、そんなところを深く考えてみると、分かってくるかもしれません。


次、ハーモニクス・合理的はタイプ1,3,5です。

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タイプ1『改革する人』
完璧主義で良識的な人ですが、その想いが叶えられなかったとき、どうやって自分をまもるか。
まず、客観的で効果的に対処しようとします。そして、他人に対しても自分のように、冷静で客観的であることを求めます。合理的ですね。
これはタイプ1の追従するスタンスが表れまずがタイプ1の追従する先は自分の中にある正しさです。その正しさを再確認し、それを周りにも求める、そういった感じですね。

タイプ3『達成する人』
目標を掲げ、成功を収めていくタイプですが、その想いが叶えられなかったとき、どうやって自分をまもるか。
まず、客観的で効果的に対処しようとします。冷静に。主観的ニーズや感情を後回しにすることで、問題を論理的に解決します。合理的です。
タイプ3は主張していきますが、自分の成功がゴールのイメージ。主張したいのはその成功なのです。なので、自分の感情は一旦置いておくことが出来ます。

次はタイプ5『調べる人』
世の中のことを深く知りたいタイプ、その想いが叶えられなかったとき、どうやって自分をまもるか。
まず、客観的で効果的に対処しようとします。そして、何らかのシステムやルールにおいて、自分との関係性と対応を考えます。まさに合理的
タイプ5は遊離タイプ。自分の中で合理的な考えを組み立てたり、調べたりする姿が思い浮かびますね。

似たタイプの1,3,5みんな冷静であるという共通点があります。
例えば、1と3の違いは要領の良さがあります。
タイプ1は自分の中の正義を守ります。タイプ3は社会的に認められた形を求めます。すると要領の良さが必要ですね。

次はハーモニクス・反応的はタイプ4,6,8、です。

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タイプ4『個性的な人』
芸術的、感性的なものを大切にするこのタイプ、その想いが叶えられなかったとき、どうやって自分をまもるか。
まず、感情的に反応します。そして、周りへの失望感を抱きながらそれを分かって欲しいという気持ちも芽生えてきます。タイプ4の遊離性が空想の理想の姿を作らせるのです。強く受けた感情を自分の中で芸術的な形に昇華させ、伝えようとします。
まさにアーティストタイプ。

次はタイプ6『忠実な人』
サービス精神があって、周りから信頼のあるこの人。それが崩れそうなとき、どうやって自分をまもるか。
まず、感情的に反応します。その問題に対して、相手にも同じ感情的な反応を求める傾向があります。これはタイプ6が追従型だからですね。周りの人が同じような反応をすることで安心を得ようとします。

次はタイプ8『挑戦する人』
困難に立ち向かう、勇者。その想いが叶えられなかったとき、どうやって自分をまもるか。
まず、感情的に反応します。そして、自立し、自己決定したい一方で、人にケアやサポートされたいとも望みます。これはタイプ8の主張的なところから出てくる傾向です。まずは自己主張します。そして、ケアを求める訳ですが、勇者である面子を保つため、誰彼構わず助けを求める訳に行きません。特定の誰か、対象のサポートは必要不可欠ですね。

ハーモニクスタイプ、4,6,8は反応するということで似ています。
どうしても感情がうごき、反応でなんとかしようとします。周りは分かりやすいかも知れません。
タイプ4は感情タイプ。感情を大切にして感情で解決しようとします。関心を持たれることが大切です。
タイプ6は思考タイプ。思考と感情が動きますが、解決方法としては感情優位です。周りと感情を共有して、安心したいのです。
タイプ8は本能タイプ。自立を求めたい思いが、感情で表れやすいです。ちょっと激情型かも。


以上、今回も3つのグループ分けをしました。
『追従』『主張』『遊離』(3タイプ)×『楽観的』『合理的』『反応的』(3タイプ)
で作られる9タイプが基礎になり、エニアグラム9タイプが作られています。
例えば、自分が明らかに楽観的だとする。そして、どの方法で楽観を得るのか?追従?主張?遊離?
それがわかれば9つのタイプの内のどれかが分かる。
タイプ分けする上では重要な要素です。

こうして、全体の構造を見ていくと、診断テストをしなくても、自分が何タイプか分かってくると思います。

僕は元々タイプ4だと思っていましたが、タイプ別の分け方、根拠を見ていくにしたがってタイプ5かなと思い始めました。
もしかしてタイプ4のウイングタイプ5かも知れませんが。
このタイプ4と5どちらも遊離型です。
僕は遊離型である自覚があります。だから1か4か5。
まず、1ではないです。
4は遊離型で反応型、5は遊離型で合理的。
4の方は関心を集めたり、感情をうまく使うようです。
僕はどちらかと言えば、そこに目が向かず、合理的に対処しようとします。
5は調べる人。研究家タイプ。そういえば、元々若い頃はそういう要素が強かった気がします。

ここまでエニアグラムのタイプについて3つずつのグループ分けから詳しい説明をしてきました。

自分のタイプを見つける際、過去の色々な選択の場を思い出します。

それが一番大切で、重要なことだと思っています。

次からもう少し、詳しく各タイプの特徴を見ていきましよう!