言葉の林檎

一篇の詩を生むために、
わたしたちは愛することに決めた。
多くのものを愛することに決めた。
多くの憎たらしいものを抱擁するのだ。

智覚せよ、
わたしたちの鼻に届かざるものを嗅ぎ、
わたしたちの目に見えざるものを触る。

禁断の楽園の果実がほしかったから、
六百万の朝の創造力とあたたかい忘却を
わたしたちは抱擁した。

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