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【伊豆の国まるごとポタリング Ep2《桜が彩る源頼朝・北条政子のロマンス路》】SURUGA Cycle Journal Vol. 98

伊豆の国市さんとのコラボ企画「伊豆の国まるごとポタリング」、通称「伊豆の国まるポタ」。歴史情緒あふれる伊豆の国市の素敵なスポットをまるごとご紹介します。
 
今回の伊豆の国まるポタは「伊豆の国市北条家歴史散策マップ」の政子コースを巡りながら、源頼朝・北条政子のゆかりの地やコースにはない寄り道スポットをご紹介していきます。この時期だからこそ見られる桜の景色も満載ですので、春気分を存分にお楽しみください。

▼伊豆の国市北条家歴史散策マップ 政子コース
https://www.city.izunokuni.shizuoka.jp/taiga/map/hojokemap.html

春爛漫の3月。桜の開花時期を迎え、景色もすっかり春めいてまいりました。ナビゲーターは第1回に引続き、伊豆の国市地域おこし協力隊の平尾さん(右)と郷土資料館学芸員の荻野さん(左)のおふたりです。ぽかぽか日和で気分もウキウキ。楽しんでサイクリングしていきましょう。

スタートは「韮山文化センター(韮山時代劇場)」。まずは皆さん、お気づきですか?そう!今回から「伊豆の国まるごとポタリング」のロゴが新登場!
自転車と北条家の家紋「三つ鱗」、そして伊豆の国市を流れる狩野川をあしらったデザイン。香りが漂うロゴになりました。
 
今回、ご協力いただいたお店や寺社にこちらのロゴステッカーをお渡しさせていただきました。ぜひチェックしてみてくださいね。

さて、韮山時代劇場に期間限定オープン中の「鎌倉殿の13人 伊豆の国 大河ドラマ館」。平日にもかかわらず行列ができるほどの大人気!
 
今回の相棒はレンタサイクル「狩野川ベロ」。韮山時代劇場に併設されている「ぶしのくに静岡県観光案内所」でレンタルできます。

そして、2022年3月17日から新たに「ぶしのくに静岡県」ラッピングの自転車が登場しました!前輪にユラユラ揺れるロゴ入りで、源頼朝・北条家ゆかりの地巡りにはピッタリですね。電動アシスト付きなので坂道も楽々です。

さらに、伊豆の国市でこの自転車をご利用の方にはもれなく、ぶしのくにロゴマークと静岡県イメージキャラクター「ふじっぴー」のピンバッチが貰えます。武士のふじっぴーかわいい!「ぶしのくに静岡県」ラッピング自転車は、伊豆の国市内では、他にも伊豆長岡駅前の観光案内所でレンタル可能です。
 
※「ぶしのくに」とは
県東部・伊豆半島地域は、源頼朝や北条家ゆかりの地であることに加え、幕末に関係 する名所や旧跡といった武家社会の成立から終焉までに関する歴史・文化資源が多く 存在し、いわば「ぶし(武士)のくに」といえます。
この「ぶしのくに静岡県」を基本コンセプトとした地域ブランディングを展開し、地域内の歴史・文化資源を広く発信することで、本地域への来訪や周遊の促進、消費喚起につなげています。
 
※「ぶしのくに静岡県」ラッピングの自転車と、ピンバッチのプレゼントは2022年12月までの予定です。詳しくは「ぶしのくに静岡県」ホームページをご覧ください。
https://bushinokuni-shizuoka.jp/1665/

 そして同時に特別企画展「義時の里」が開催中です。

伊豆の国市にある北条義時、源頼朝や北条政子のゆかりの地がパネルで展示されています。今回のまるポタで訪れるスポットも満載です。
 
それでは出発しましょう。「韮山時代劇場」から自転車で3分ほど、次のスポットは「蛭ヶ島(ひるがしま)」です。ここは源頼朝が配流(島流し)された際に流人として過ごした場所と言われています。公園内には頼朝とその妻・北条政子の銅像があり、ちょうど富士山の方向を向いています。

ちょうど桜が満開を迎えており、ほんのりピンク色の花が青空に映えます。ほかのサイクリストの方も何人か散策されていました。
 
東屋やベンチで休憩するもよし、敷地内にある「蛭ヶ島茶屋」で一息つくのもまたよし。大きな源頼朝が描かれた幕が目印です。

続いては北条義時ゆかりの地、「北条氏邸跡」にやって来ました。 鎌倉幕府の執権として活躍した北条氏の館があった場所です。

1992〜1993年(平成4〜5年)にかけて行われた発掘調査で発見された建物跡は、平安時代末から鎌倉時代はじめ出土遺物とともに建物跡が発見され、北条氏の館があることが確認されました。建物跡というのは、当時の館の基礎にあたる部分、柱があったと推測される穴などです。

当時の館がどのように建っていたのか、このガラスを通して見ることができます。ガラスの向こうに見える赤い三角コーンが建物の基礎の部分。これをガラスの赤丸に重ねると、建物の位置がわかるのです!また、鎌倉幕府の滅亡後には、円成尼(えんじょうに)という女性が中心になって、この館の跡に円成寺(えんじょうじ)を建て、北条氏の冥福を祈ったと伝えられています。

見事に満開の桜並木!「北条氏邸跡」のすぐ側にあるのが「狩野川さくら公園」です。ポカポカ陽気に満開の桜、絶好のお花見日和ですね。
狩野川に沿って自然歩道が整備され、ソメイヨシノの並木が450mほど続いている人気のお花見スポット。毎年河川敷に座って桜を楽しむ人々で賑わいます。桜越しの狩野川を眺めるのも、桜のトンネルを自転車で走り抜けるのもおススメです。

続いては「眞珠院(しんじゅいん)」にやって来ました。源頼朝との仲を裂かれた伊東祐親(いとうすけちか)の娘、八重姫ゆかりのスポットです。

八重姫は悲恋を嘆き、「せめて我が身を投じて、将来共末長く不幸な女人たちの守護神となりましょう」と那木の一枝を取り、真珠ヶ淵に入水したと伝えられています。眞珠院はその八重姫を祀る寺です。「梯子があれば救うことができたのに」という里人の気持ちから、願い事が叶ったらお礼参りには小さな梯子を奉納するようになったそうです。

正面入口には大きな桜の木。傍らには狩野川台風の最高水位を示した石碑があります。
 
ちなみに、本堂の脇に入っていくと…裏に水琴窟(すいきんくつ)を発見しました。
柄杓で水を流すと、流れ落ちる音が反響して心地いい音が聞こえます。

次に、「眞珠院」から自転車で1分ほどのところにある「信光寺」にやって来ました。

信光寺は、源頼朝に仕えた武田信光(たけだのぶみつ)が建立した寺です。武田信玄の祖先にあたる人物で、馬術・弓術で優れた才能を発揮し、弓馬四天王と称えられた武人だったのだそうですよ。本堂左手には西国三十三番観音石佛を安置しています。
平尾さんが「よく見ると屋根に、武田家の家紋『武田菱』があるんですよ!」と教えてくださいました。ガイドツアー開催時に参加者の小学生が教えてくれたそうです。まだまだ知らない秘密がありそうですね・・・よく目を凝らしつつ参拝しにいらしてください。

さて、こちらは「願成就院(がんじょうじゅいん)」です。看板犬のロッキーくんが迎えてくれました。

鎌倉時代初頭の文治五年(1189年)、鎌倉幕府を開いた源頼朝公の奥州藤原氏征討の戦勝を祈願し、幕府初代執権で北条義時・北条政子の父である北条時政公が建立し「願成就院」と称したことが始まりです。
境内には、北条時政公の墓所があります。

また、願成就院では国宝に指定されている5体の仏像を拝観することができます。
文治二年(1186年)の運慶作で、日本彫刻史上、運慶様式・鎌倉様式の成立を示す、極めて大きな意義を有する尊像であるとして国宝に指定されました。ぜひ実際に足を運んでみてください。

こちらで有名なのが「おみくじだるま」。小さな木彫りのだるまの中におみくじが入っています。顔も「福」の字もひとつひとつ違いますので、よく見て選んでみてください。

そして拝観いただいた方は御朱印をいただくこともできます。境内の散策、国宝の拝観を通して歴史をよりいっそう感じることができます。

「願成就院」の右奥に進んでいくと「守山八幡宮」があります。鳥居の横の桜が綺麗ですね。源頼朝にゆかりのある神社です。

木々に囲まれた豊かな緑が気持ちいい境内。本殿は…なんとこの階段の上。森林浴を楽しみつつ、150段ほどある階段を上っていきましょう!聞くところによると、地元の高校生がトレーニングのために上ったり降りたりするのだそうですよ。
参拝に来られる際には、くれぐれも足元にお気をつけて!

源頼朝が源氏再興のために挙兵し、最初の攻撃目標とした山木兼隆(やまきかねたか)との戦の際に、この守山八幡宮の本殿付近で戦況を窺っていたとされています。

そろそろランチタイムといきましょう!やってきたのは、「願成就院」と「守山八幡宮」からほど近い和定食屋さん「桜ばな」さんです。

唐揚げや手羽先など、ボリューム満点の定食が自慢!オレンジジュースすらもジョッキで出てくるこの豪快さが素敵です。

唐揚げ定食はこぶし大の唐揚げが4つものっています。日替わり定食やテイクアウトなどもあり、数多くある魅力的なメニューから選ぶのに迷う…大満足の定食をぜひ食べにいらしてください。
 
さて、続いては「成福寺(じょうふくじ)」です。「頼朝・政子語らいの路」という細い小道をぬけていきます。

成福寺は鎌倉幕府8代執権北条時宗(ときむね)の子である、北条正宗(まさむね)が建立したと伝えられています。さらに「吾妻鏡」によると、北条政子と源頼朝の新居はこの辺り一帯であったとされています。
 
成福寺から東へ直行すると蛭ヶ小島に通じ、逆に西へ向かうと狩野川対岸の北条義時の館に至るため、これを北条大路の名残とする説があるそうです。
あらためて、伊豆の国市は当時の歴史が繋がっていくスポットが点在しているのが分かりますよね。

金色の美しい本堂で、心穏やかに。夏には250鉢の蓮の花が咲き誇り、また違う景色に様変わりします。

 
さて、「頼朝・政子語らいの路」をさらに北へ進み、「長徳寺」へ。 閻魔大王様と奪衣婆(だつえば)さんを祀っているらしい…少し気になるお寺です。

紅白ののぼりからして明らかに雰囲気が違うのを感じます…。

こちらの十王堂の中央に安置されているのが裁判長「閻魔大王様」であり、お亡くなりになった死者の罪業を裁判し、次にうまれてくる所を定めるとされています。

長徳寺に伝わる「奪衣婆さん」は、生活が貧しい時代にお乳が出るようにと信仰されていました。「奪衣婆さん」の歯が丈夫そうということから「歯のお地蔵さん」と伝えられたり、そのような信仰から「美容のお地蔵様」とも呼ばれたり、少し怖そうな印象に反して女性からありがたいお地蔵様として厚く信仰されていたのがわかります。
 
 
さて、そろそろおやつにしませんか?韮山駅前に戻り、やってきたのは「ひよしや」さんです!

韮山と言えば世界遺産の韮山反射炉!ひよしやさんは、なんと反射炉の形の「反射炉焼き」を作られています。中には定番の小豆あん・カスタードクリーム、伊豆の国市ならではのいちごなどなど。しょっぱい系だとベーコンマヨネーズが1番人気なんですって!

ここだけで味わえる嬉しいおやつです。凍らせたいちごをスムージーにした「いちごジュース」もお供にどうぞ。

続いては圧巻の桜の景色を見に行きましょう。こちらは「城池親水公園」です。韮山城の堀の跡を利用して作られた公園です。

池の周りをぐるっと囲むように河津桜、ソメイヨシノ、しだれ桜が合わせて約100本あり、時期ごとに違う桜が楽しめます。この日はソメイヨシノが満開。ピンクのしだれ桜も咲いていました。

桜を眺めながらのお散歩、春の醍醐味ですね。桜のトンネルをくぐった先にある赤い橋も探してみてください。

 桜越しに謎のショット。後ろの視線が気になる…。

さて、いよいよ終盤です。少し急な坂を上って「香山寺」へ向かいましょう。今回レンタルした狩野川ベロは電動アシストタイプなのでスイスイ上れます。

お寺としては少し変わったアーチのような門をくぐって境内へ。上にはサイクルラックがあります。
香山寺は源頼朝に討ち取られた山木判官兼隆(やまきはんがんかねたか)が建てたお寺です。兼隆公は平家側の監視役だったので、最初の標的になったそうです。境内には供養塔もありますよ。

供養塔のさらに奥を上がっていくと本堂があります。少し高いところに位置しているので、開けた景色が目の前に。桜の木も綺麗ですね。途中の庭園も美しいです。

また、こちらでは写経会、坐禅会など心が整う体験会も開催されています。

お疲れさまでした。今回の最終スポット「古民家ゲストハウス&カフェ わ」さんに到着しました。「わ」のWポーズ!

まずはカフェに入りましょう。
梁や階段など古民家をリノベーションした面影が残っています。なんだか思わず吹き抜けの天井を眺めたくなる…。

ゆっくりお茶するのもよし、野菜をふんだんに使った15食限定ランチもおススメです。

壁にかかっている作品は「岡埜谷 信(オカノヤノブ)」さんの未来の化石をモチーフにした作品。さまざまな生物が化石っぽく描かれています。
壁に飾られる作品は定期的に入れ替えられるそうですので、来る度に違うアートに出会えます。

 今度はゲストハウスに行ってみましょう。見えますか?今度は「わ」のポーズ!

この古民家は大正時代のものなので、築100年程。大きなこたつや、大きな木を切り出して作られたミニ囲炉裏のあるテーブルなど、心がほっこりするような空間が広がっていました。

庭には「バクチノキ」という木があります。 木が皮をはがれたように見える様が、バクチに負けて身ぐるみを剥がれた姿に見えることから、このように呼ばれるようになったそうです。

最後はオーナーさんと一緒に「わ」のポーズ。
今回の旅は古民家ゲストハウスでゆったりと幕を閉じました。
それでは今回の伊豆の国まるポタはここまでです。次回もお楽しみにー!

【Information 1】
▼伊豆の国市
https://www.city.izunokuni.shizuoka.jp
 
▼伊豆の国市地域おこし協力隊
https://www.city.izunokuni.shizuoka.jp/kankou/tiiki_okoshi_kyoryokutai/index.html
 
▼伊豆の国レンタサイクル 狩野川ベロ
https://izunotabi.com/cycle/
 
▼伊豆詣
https://izumoude.com
 
▼ 韮山文化センター(韮山時代劇場)
https://www.city.izunokuni.shizuoka.jp/bunka/shisetsu/kyoiku/002.html 
 
▼蛭ヶ小島
https://izumoude.com/tera/hirugashima.html
 
▼北条氏邸跡
https://www.city.izunokuni.shizuoka.jp/bunka_bunkazai/manabi/bunkazai/kunishite/hojoshi.html
 
▼狩野川さくら公園
https://www.city.izunokuni.shizuoka.jp/kankou/kanko/sakuranomeisho/001/index.html
 
▼眞珠院
https://izumoude.com/tera/shinjuin.html
 
▼願成就院
https://ganjoujuin.jp
 
▼桜ばな
https://twitter.com/sakurabana1125?s=21&t=2akl1y5m-0i5yXFm1_81UQ
 
▼成福寺
https://izumoude.com/tera/jouhukuji.html
 
▼長徳寺
https://izumoude.com/tera/tyoutokuji.html
 
▼城池親水公園
https://www.city.izunokuni.shizuoka.jp/tosikei/shisetsu/kouen/019.html
 
▼香山寺
https://kozanji.or.jp
 
▼古民家ゲストハウス&カフェ わ
http://cafe-wa.p-kit.com

【Information 2】
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