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「生理がちょっと重くて…」あなたはなんて声をかける?【#ダイバーシティ理解におすすめ書籍】Vol.1

女性活躍推進総研

はじめまして。女性活躍推進総研の藤山奈緒香です。この度、noteの特集【#私のおすすめ書籍】を担当することになりました。

今回のおすすめ書籍は、ファクトフルネスで知る「女性の生理」を理解するのにおすすめの本です。20代の働く女性や、女性部下をマネジメントする立場にある男性マネージャーの方々に興味をもってもらえたらと思います。

では、さっそくご紹介しますね!

生理で知っておくべきこと

発売日: 2021年05月06日頃
著者/編集: 細川 モモ, 佐藤 雄一・産婦人科医
出版社: 日経BP
発行形態:単行本

「日本で婦人科のお医者さんが現在使っている日本女性の生理データは、なんと、1962年にアメリカの一地域で取られたデータでできている」

この衝撃の事実をご存じですか? 実は、私もこの本と出会うまではそれを知りませんでした。

体型も生活習慣も、時代も体質も異なる約60年前のアメリカ。そこで定義された「正しい生理とその対処法」が、現代の日本人女性とは違うであろうことは、誰でも予想がつくのではないでしょうか。

この本には「日本人女性の生理」に関する正しいデータと、その負担を軽くするための対策が、ファクトフルネスで描かれています。

これらは、生理日や排卵日を管理するアプリ「ルナルナ」のビッグデータと、妊娠や出産をサポートする国立の医療機関である「国立成育医療研究センター」の6年間の研究によって培われたもの。

いやー10代の頃に読みたかった……。この頃にわかっていたら、もっと生理を軽くできたんじゃないかな、と。

さて、この本が役に立つのはこんな方々です。

1.20代の働いている女性たち

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理由:自分の体調をもっとコントロールできるようになるから

働く女性たちは、ほぼ毎月起こる生理痛や生理不順、出血に対処しながら、仕事をしていると思います。もしこれらの症状をもっと軽くしたり、自分でコントロールができれば、仕事への影響をもっと減らすことができるのではないでしょうか。

知識があれば、生理やPMSの症状を軽くすることができる。病院に行くべきタイミングも自分でわかるようになります。

また、自分の身体のことをよく知っている人は、仕事のパフォーマンスが高まるだけでなく、望んだ時期の妊娠や、不妊治療の機会を失うことがないとも言われています。

参照:参照:働く女性の健康増進調査2018(日本医療政策機構)

この本には、将来の自分の人生を、自分でコントロールするためのヒントがたくさん書いてあります。

2.女性をマネジメントしている男性

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理由:女性の生物学的な特徴を理解できるから

例えばこんなシーンを思い浮かべてみてください。あなたは40歳男性で、10名前後の営業チームをマネジメントする管理職の想定です。

朝、オフィスに出勤すると、あきらかに顔色が悪い女性部下の姿が目に飛び込んできました。仕事にもムリをして取り組んでいる様子。「大丈夫か。どうしたんだ?」と声をかけたら「生理痛で……」とのこと。

さて、なんと言葉を返しますか?

私の認識では、日本はこれまで「生理の話題に触れること」をタブー視していて、正しい知識を学ぶ機会がほぼなかったのではと思っています。つまり、こういったシーンでの適切な返答に困る方は多いのではと推測します。

そこで役立つのが今回ご紹介する本です。

この本に書かれていることはすべてファクト。しかも知っていれば、奥様や娘さんの健康にも役立ちます。男女の生物学的な差異を知っていれば、男性ゆえに体験したことがない「心身のこと」にも冷静に対応できます。

さて、質問に戻ります。

生理痛で苦しむ女性部下に、どんな言葉を返しますか?

「お腹を温かくして、薬を飲んで。少し休んでもだめなら、今日は休みなさい。お大事にね」

管理職にかぎらず社員のみんなが、ひいては社会全体でこういった対応ができる世の中になったら、いまとは違う働き環境が生まれると思いませんか。

そのための一歩として、女性社員が自分の体調をセルフコントロールできるようにするための研修、ヘルスリテラシーを高めるための研修を人事で企画するのも有効です。

今回の内容については、弊社代表の石原もべつの切り口からnoteを書いていますので、女性社員の育成&マネジメントに関心のある方は、併せてご一読することをおすすめします。

女性活躍推進総研でも、女性社員のヘルスリテラシーを高めることを推奨しています。

女性も活躍できる組織を目指すことが、どんな人でも活躍できる組織にするための第一歩になると考えています。


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ここまでお読みくださり、ありがとうございました!

本文:藤山 奈緒香

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