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少女終末旅行の6巻を読んだ

崩壊した世界を2人で旅する系、いいですよね。と言ってもあんまり知らないんですけど。ニーアオートマタとか、少女終末旅行とか、あとはなんか百合SF短編集みたいなやつでしか見たこと無いレベルの浅学なんですけど。

で、少女終末旅行。これの入り口はアニメで、dアニメストアで全話見ました。めちゃくちゃ面白かったです。完全に今の世界の延長線上っていうわけではなくて、ヌコとかその仲間たちみたいなSF要素、意思を持ったロボットとか人工知能が出てくるのがもう最高でした。俺はこういうのを求めていたんだ!って感じでした。

ただそのときはアニメ最終話を見てちょっとした達成感に襲われてしまい、漫画のほうには手を出していませんでした。ですが今はゴールデンウィークということもあり、アニメの続きっぽい5巻と6巻を電子書籍で購入しました。漫画でも当然ながら少女終末旅行は最高でした。……が、6巻のラストを読み終わったとき、なんかもうとんでもないやりきれない感情にも襲われました。

普通にネタバレします。ずいぶん前に発売された本に対してネタバレってなんだって話ですが。あと考察はしません。ひたすら日記みたいに感想を書き殴ります。

悲しすぎる!

死にたがっていた人工知能を手に掛けたとき、終わりへと繋がる道が始まりました。終わりへと向かう道中で、彼女たちは車両を失い、銃を捨て、本を燃やしました。最後にはこれまで大事に書き留めてきた日記すら命の糧として、最上部を目指しました。そして、とうとう焦がれていた最上部に辿り着きました。最上部には、ただ黒い石がぽつんとあるだけでした。彼女たちは最後の食事をとり、眠りにつきました。

悲しすぎませんかあのラスト。クソみたいな大人たちのクソみたいな割りを食ったクソみたいな世界、それを必死に生き抜いた少女たちの道の果てが、あんな終わり方なんですか。ラストに向けて車両の死から始まって、生きるために本をどんどん燃やして、ついにはチトの日記まで燃やして、その果てがあの何もない最上部。生きるのは最高だったよね、じゃあないんですよ。私バッドエンドで「それでも本人たちは幸せだからハッピーエンド」みたいなのが超嫌いなんですよ。ハッピーエンドかどうかを決めるのは私なんですよ(超傲慢)。念の為言っておくと、だから最低なラストだったぜ!とか言うつもりではないです。少女終末旅行が最高の作品であることに変わりはありません。でも、それでも、こう……なんか、言いたくなる気持ち、読んだ方ならきっとおわかりになると思います。

いえ、わかります。最上部にめっちゃ文明が栄えててめでたくハッピーエンドとか、そんなのはないって。そこまで都合良く行ったらかえってんんん???となっていたに違いありません。

でもなんだか、書いている間に本編ラストにも充分な救いが残されていたような気がしてきました。最上部の黒い石。あんな高いところにわざわざ設置されている黒い石が、本当に単なる黒い石で、昔設置した人もなんかかっこよかったから設置してみたとか、そんなのはありえないでしょう。それに、最後の最後に示された、黒い石の表面に描かれた機械的な模様。あんなものをわざわざ描写しておいて「特にそれは関係なく2人はそのまま死にました」とか、マジありえないでしょう。石設置した人たちが「なんかかっこよかったら機械っぽい模様書いてみた」とか言ってる可能性無いでしょうどう考えても。

というわけで、少女終末旅行のラストに対する私の結論は「黒い石がなんか動作して一波乱発生し、2人の生は終わりを許されず続いていく」です。最初ラストめっちゃ悲しい~~~って話がしたくてこれを書き始めたんですが、全然違う場所に着地してしまいました。でも救いがあるってことがわかったので私的にはもうパーフェクトです。何の記事なんだこれは。

少女終末旅行は何から何まで本当に最高でした。折を見て1~4巻も購入しようと思います。チトとユーリには誰から見ても幸せだって思えるくらい幸せになってほしいと思います。

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