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デカすぎる背中

これを読んでいる人の大半は、おそらく好きなチームや好きな選手がいると仮定して、問います。そのチーム・人が好きになった経緯やきっかけは何でしょうか?

パッと答えられる人もいれば、一言では語りきれない人もいるでしょう。私は後者です。

今回は、私が7年間応援している遠藤祐亮を好きになったきっかけを紹介します。これを読んだ皆さんが、各々の「推し」になったきっかけを振り返る機会になれば幸いです。

"バスケ"に出会ったきっかけ

はじまりは中学2年生の10月でした。当時、通っていた塾で、担当の先生が私に不思議なことを尋ねました。

   しゅーたちゃん、バスケの試合興味無い?

どうやら、回り回って塾にプロチームの無料チケット舞い込んだらしいが譲り先が見つからないとのこと。当時超絶インドア中学生だったので、その場で断りました。
しかし、帰宅し母親にそのことを話すと状況が一変。母が「行きたい!」と言い、帰宅して間もなかったのに塾にとんぼ返りをし、チケットを家族4人分貰いにいくことになりました。

乗り気じゃなかった現地観戦


 当日、試合開始より早く会場を訪れました。馴染みのある小山にこんなに人が集まっているんだ、と驚いたことを今でも覚えています。
私以外の家族は間近にいる選手の迫力に大興奮していました。

一方私は、引っ込み思案でインドアでしたので、正直はやく帰りたいと思っていました。ズンズン音楽鳴ってるし、なんか観客メガホンとか持っててスゲーな……。と怖い気持ちで胸がいっぱいでした。

周囲を見渡しては怯える、を繰り返していました

1度見に行ったことをキッカケに、私の家族はブレックスに大ハマり。その後何度もホームゲームに連れていかれることになりました。

"ちょっと気になる人"ができた


母は高校時代から猛烈に好きだった(と知った)田臥勇太、妹は一目惚れした渡邉裕規といったように「推し」ができていました。

ある日、2人に「しゅーたはこの中で誰がいちばん気になる?」と聞かれました。当時は家族に連れていかれていた身。そのため、これといって「推し」みたいな人はもちろんいませんでした。その時は試合を見る中で、いちばん目で追う人でいいか、と思い「あの9番?の人、かも」と指さしました。遠藤祐亮でした。

これが、9番の人です


当時の私にとって、9番の人は「危なっかしい」から目で追ってしまう人でした。他の選手より、緊張して焦ってアワアワしてるように見えました。そのため、9番の人がシュートを決めるとホッとしました。9番の人、きめた!良かった!となんだか嬉しい気持ちになることが増えました。退屈だった試合観戦が「9番の人」今日もいるかな?大丈夫かな?と乗り気になってきたのでした。

"悔しい"をきっかけに自覚した思い


数ヶ月後、全国各地でCSがおこなわれ東芝(現 川崎)との試合を家族でテレビで見ていました。試合は接戦。確か大黒柱のライアンロシターが前日怪我をし、不在だった覚えがあります。BREXは試合に敗れ、CS敗退が決まりました。選手が項垂れて悔しい気持ちを顕にしていました。

私は声をあげるほど、自宅で泣いてしまいました。誰かを応援し、悔しさのあまり泣くことは中学2年生の私にとってははじめてのことでした。

この負けがきっかけで、自分のなかのバスケ熱が思ったより熱いことを自覚しました。その後、Bリーグが開幕し、自ら試合に足を運ぶ機会が増えました。同時に、遠藤が自信に満ちた顔が何度か見られ、ディフェンスで会場を沸かせることが一番の楽しみになりました。

私もそんな風になりたい

ブレックスへの熱が増すとともに遠藤への興味が増しました。どうやら彼は下部組織から、実力でトップチームへの切符を掴みとった背景があるようでした。遠藤のようにコツコツ頑張って私もデカい大人になりたい、この人がどこまで上り詰めるか追い続けたいと思うようになりました。

1つ1つの試合、プレーを見逃したくない!


遠藤のようにコツコツと努力を積み重ねれば、結果が出ると信じるようになりました。可能性の低い1枠のみの大学入試試験を筆頭に人生の大切な場面で挑戦をすることができました。また、「好き」という原動力で一人観戦や譲渡の取引、遠征まで行くようになりました。一人で行動できずに、引っ込み思案だった昔の私がよくここまで変わったなと思います。

 たった一枚のチケットがきっかけで、私の人生がぐるりと変わり毎日が楽しくなりました。中高と集団で馴染めず苦しい思いをした際にも、遠藤の存在に救われ頑張ることができました。
今、間違いなく人生でいちばん楽しいです。自分の中の「好き」を妥協なく追いかけることは1番私が自分らしくいられる瞬間です。遠藤祐亮という私にとってデカすぎる背中を私はどこまでも追いかけ、彼が登り詰める最高の景色をわたしも一緒に見たいです。

夢を追い続ける最高の人!



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