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ウラえもん ろひ太のケミカル西遊記3「ポケットなくしちゃった」
ろひ太が部屋に帰ると、ウラえもんは10センチほどの丈になったマリファナの苗に水を与えているところだった。
(イラスト:キメねこ)
栽培場所は、以前までウラえもんが寝ていた押し入れの中だ。天井からは光合成を促すLEDライトが吊るされ、換気をよくするために小型の送風機が置かれている。
押し入れから出たウラえもんは現在、ろひ太の隣に布団を敷いて寝ている。
「収穫はいつ頃か
ウラえもん ろひ太のケミカル西遊記2「ウラえもんの不調」
翌日のドカン公園はコークパーティの話題で持ちきりだった。
あの後、ろひ太たちはシャンパンのグラスを片手にそれぞれの未来像を語った。コークパーティを行うにあたって重要なことは「最高の自分」と「最高の仲間」を意識し、それをじっくり味わうことである。
「でもさ、僕、ちょっと気になったんだけど」
ろひ太が口を開いた。彼の話し方はゾウ亀の歩みのように遅い。なんだ? とジャEアンが聞いた。
「ウラえも
ウラえもん ろひ太のケミカル西遊記1「スニ夫はセレブ」
スニ夫が慣れた手付きで、ブロック状のコカインを崩していく。
学校一の金持ちであるスニ夫がどこからネタを引いてきているかは分からない。しかし、このコークは飛びきりだった。乳白色に近い色、ガチガチのロック。巷のプッシャーから引けば、グラム3万は下らない代物だった。
ライン引きは黒いテーブルの上で行われる。これはわざわざスニ夫の母親が買い与えたものだ。毎月1回、クラスメイトとウラえもんはこの部屋に集