「イジられる」は、構ってもらっていることの裏返しなのか?
「イジられる」は、構ってもらっていることの裏返しなのか?
時々、このように思うことがあります。
現在、通級指導教室に通う子の中で、よく同級生からからかいやバカにされることを訴えてくるAさんがいます。誤学習としか私は思えないのですが、「イジられる」自分をすごくアピールして「嫌なんだ!」と言ってくるのです…!
しかし、どこか生き生きとしている様子がひしひしと伝わってきます。イジられることで、構ってもらえて嬉しいが、やられすぎるとイヤになる。その狭間で苦しんでいるのでしょう。
でも、でもですが、根本的には「イジられる=いじめ」という感覚は残るようですー
ふとした時に
「俺っていじめられている」
「誰も友だちがいない」
と話すことがあるのです。
そもそも、イジる、イジられるという状態がよくありません。それが当たり前になると、エスカレートしますし、それが習慣化され、罪の意識がなくなるのです。その結果、いじめに発展します。
じゃあ、どうする?
そもそも、イジるということを許さない学級の雰囲気をつくることが大切です。イジるとは、相手を悪く言ったり、相手の弱みを使ってバカにする行為です。そんな行為は、学級から排除しなければなりません。
特別支援学級に在籍する子にとっても、交流学級がイジることが当たり前になっている空間の中に入り、安心して学習できるわけがありません。
インクルーシブ教育を推進する上でも、学級のあたたかな雰囲気づくりで、イジることを許さない、いじめを許さない学級風土を形成していかなければなりません。学級を温かい雰囲気にするには、次のような方法があります。
黒板メッセージでほめる
ネームプレートに一人一人のよさや頑張りを書く
子どもが見せる行動をほめる
困っている時に力になる
できたことや努力したことを認める
学級会で自由に意見を出せるようにする
得意なことや好きなことを生かして役割を担当させる
活動後には振り返りを行い、成長や頑張りを認める
新しい生徒指導提要で出された、発達支持的生徒指導に通ずるものがあります。
「やられている」を、構ってもらっていると誤学習している悲しい子供を1人でも多く出さないために、我々にできることはあるはずです。見て見ぬふりをせず、真摯に向き合い続けることが大切だと、決意を新たにしました。
通級指導教室担当として、できることを行っていきます。
今日の記事は以上になります。
最後までお読みくださりありがとうございました。