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「気がつけば夕方」という幸せな時間


モノづくりをしていると、ふとした瞬間にまわりの音が消え、時間が止まったような錯覚に陥ることがあります。

そんな一つの対象に「没頭する」という感覚が好きなのですが、自分で没頭できる瞬間を追い求めても、なかなか訪れることはありません。

突然なんの前触れもなくやって来て、気がついた時にはもう過ぎ去ってしまっています。


僕は子供の頃、工作が好きで、ご飯を食べるのも忘れて没頭していました。
ともだちと遊んでいるよりも、アニメを見るよりも何かを作っている時が最も時間を忘れて没頭することができました。


その時の記憶があるからモノづくりを仕事にしたのだと思います。

でも子供の頃のように毎回没頭することはほとんど無くて、大体はこれ作るの大変だなーとか、あれの納期ヤバイな。とか考えていたりします。
あと晩ごはんの事とか、靴下に穴が空いてるなとか色々。

子供の頃に体験した没頭するという感覚が懐かしいけれど、大人になって仕事としてするとなかなか雑念だらけで笑えてきます。

それでもたまーに気がつくと「もう夕方」みたいな時があって、これって何だろうと思っていたのですが、いくつか条件があることに気がつきました。

それは初めて作る種類のものだったり、何か良い物が出来そうな気がしてワクワクしていると、大体「気がつけば夕方」状態なんです。


要は何かに「挑戦」している時なんです。


子供の頃は何を作るのもはじめてで、毎回試行錯誤だし、1つ何かをつくれば、次はこんなのも作れるんじゃないか?とワクワクしていたからご飯を忘れて出来たのかなと思います。

仕事でモノづくりをする以上、納期もあるし、お客さんの希望もあります。
毎回初めてのことばかりでは、時に失敗をして迷惑をかけてしまうので、ある程度自分の知識や経験でできるとわかっているものを作ることが多くなります。だから仕事中に没頭をする機会が減ったのだと思います。

大人になるといろいろな経験を経て、先のことが読めたり、自分のレベルを把握するようになります。それはそれで良い事なんだけど、少し寂しい気がします。

だからモノづくりの楽しさを忘れないように、「売り物にはならないけど単純に作ってみたい物」を毎日少しづつ作っています。

以前は仕事が忙しすぎてやりたい事は全く出来ず、やらなければならない事ばかりでした。
そんな反省も踏まえて、意識的にワクワクする時間を取るようにしています。

激しい運動のあとに疲れを残さない為のストレッチみたいなもので、ちょっとしたルーティーンみたいにしています。


そうする事でまたやる気が湧いて、毎日新鮮な気持ちになります。
決してただ遊んでいる訳ではありませんので、悪しからず!


いつもお読み頂きありがとうございます!