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助かるかもしれない小さな命

今朝子供たちを学校へ送る際に道路脇に横たわるワラビーの遺体に気がついた。私は子供たちを学校へ送り届けた直後に同じ場所へ戻りワラビー遺体の手前に車を止めました。

常に車に用意している使い捨てのゴム手袋を両手にしてワラビーの遺体に近づきました。すでに死後硬直していてきっと昨夜のうちに車にはねられたのだろうと思いました。女の子だったので小さな赤ちゃんが残されていないかお腹の袋の中の奥の奥まで手を入れて中を確認したけどベイビーちゃんはいませんでした。

もともと赤ちゃんは居なかったのかもしれない。またはもしかしたら脇に寄せてくれた優しい人が先に気が付いてお腹の赤ちゃんをレスキューしたのかもしれない。

オーストラリアの郊外に住んでいたらこのような場面に遭遇することは珍しくありません。こんな事故が起きるのは私たち人間が彼らの住処を奪い続け車という凶器を動かしているからです。そこにまだ助かるかもしれない小さな命があるなら私は助けたい。だから私は動物たちの死体を見かけるたびに停車し彼らの袋の中を確認しています。

時には目を覆いたくなるような酷い状態の遺体にも遭遇します。しかしながら毎回胸が張り裂けそうになりながら私は小さな命がまだそこに残されていないか必死に確認するのです。

そんな悲しい事故がこの世から少しでもなくなってほしい。彼らが突然飛び出して来るような道で車はスピードを出さないでほしい。

いつもそう願っています。

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