見出し画像

【評価がない施設は怪しい】僕が実際に作業療法で使っている評価を紹介します。

正直に教えてください。

皆さんの通っている療育では、評価がありますか?

評価と言っても、課題に応じられる子から課題に応じられない子と様々なので形式は色々あります。

鉛筆ははさみなど実際に道具を使った評価

遊びの様子からの評価

質問紙による評価など、子どもによって行う評価は異なります。

評価をやっていない療育が完全に悪いというわけではありません。

ですが、そうなるとそもそもの療育の概念から外れてしまいます。

療育とは、

治療

教育

を掛け合わせた考え方になります。

治療をする上で評価なしでするなんて、怖すぎませんか?

お腹が痛くて病院に行ったら、問診のみで

はい、手術

なんて言われたら、

え、触診は?画像診断は?血液検査は?え?え?

と不安になるはずです。

にも関わらず、この評価の過程をすっ飛ばしている療育が多すぎます。

もはや療育の概念すら知らず、どのような評価があるのかも知らない所もあるかもしれません

今回はあくまでも僕の施設で作業療法士が使っている評価になりますが、この記事を通して多くの支援者が

「評価しないでやってたのやばいじゃん、、」

と気付くきっかけになってほしいです。

画像を載せると著作権云々があるかもしれないので、詳しくはオンラインサロンに投稿します。興味のある方は覗いてみてください。

【お知らせ】

子どもの発達について1人で悩む時間が減るように、専門的な支援に繋がれていない方を救うためにオンラインサロンを行なっています。



サロンでは24時間いつでも質問・相談することができます。

それ以外にも、今リアルに僕が勉強を進めていること、療育の裏側、療育道具や療育場面の紹介、Twitterでは呟きにくいことなどを公開しています。



月額880円で、初月無料なので1年間入っても9680円です。興味のある方は覗いてみて下さい。一緒に子どもの発達について考えていきましょう。

【ヘッダー】

今回は2回目のれいかさん!(@koikereika)ご協力ありがとうございます!

画像1

【本題】

作業療法の評価で行うのは、

①鉛筆


②はさみ


③積み木


④運動


⑤感覚


⑥社会性


⑦遊び


⑧課題遂行


⑨情緒面


⑩全体発達

です。

多いですね〜!

いかに療育分野において作業療法士が大事かが分かります。

ではひとつずつ説明していきます。

①鉛筆

未就学児:図形模写(○、十、V、□、△、◇)、人物画(グッドイナフ人物画知能検査)、フロスティッグ視知覚発達検査

就学児:図形模写、複雑な図形模写、人物画、数字視写、WAVES

同時に鉛筆の握り、操作性、姿勢を評価します。

画像2

②はさみ

直線(25㎝程度)、図形(□、△)、曲線の切り取りを行います。

指の分離した動き、非利き手での紙の操作、操作時の姿勢、切る手順などを評価します。

③積み木

積み上げ、構成模倣を行います。

構成模倣はJ -MAPという評価から抜粋したのを行います。

積み木を空間で操作する力(把持)、空間認知、形を捉える力、数の概念などを評価します。


④運動

両足ジャンプ(その場、連続、前方)、片足立ち、ケンケン(左右)、ケンケンパ(印あり、なし)、スキップ、背臥位屈曲、ボールキャッチ、バウンドキャッチ、ボール投げ、ボールキック、縄跳びなどを年齢に合わせて行います。

運動は認知面、社会性、感覚面にも影響してくるので大事な評価になります。

画像6


⑤感覚

年齢に合わせてJSI-R感覚プロファイルという検査を行います。

両方とも聞き取りの検査になります。

感覚については以前の記事でも触れているのでぜひ。

感覚に関する評価は基本的に作業療法士が行いますが、近くに作業療法士がいない場合はオンラインサロンにて評価を行っているのでぜひご覧下さい。

感覚の評価をしてもらったけど説明がよくわからなかった場合でも大丈夫です。


⑥社会性

S-M社会生活能力尺度Vineland-II 適応行動尺度ASA旭出式社会適応スキル検査のいずれかを子供に合わせて使い分けています。


⑦遊び

評価後に10〜20分程度自由遊びの時間を作ります。

どのようなおもちゃ、遊びを好むのか、1人で遊びを発展させることができるのか、困った時はどうするのかなどを見ていきます。

画像3

⑧課題遂行

全体の課題を行う中で、言葉だけの指示でいいのか、視覚的な支援がいるのか、持続的に課題に取り組めるのはどれぐらいかなどを評価します。

⑨情緒面

活動が上手くいったらどうするか、上手くいかなかったらどうするか、どこで達成感を感じているのかなどを評価します。

それ以外では、SCERTSという評価項目に沿って分析を行います。

SCERTSについてはサロンに詳しい評価項目を載せています。

行動分析学と構造化を合わせた考え方なので、支援の手がかりになります。

また、子どもだけを評価するのではなく、支援者を評価する項目も含まれているので自分の支援を見直すきっかけにもなります。

⑩全体発達

未就学児には遠城寺式・乳幼児分析的発達検査表というのを用います。

ネットに画像があるので気軽に付けられますが、見方や解釈は専門家の意見が必要なのでお気をつけ下さい。

サロンでも評価を受け付けていますのでお声かけください。

画像4

以上のような評価を行うことで子どもの持っている力を整理し、課題、目標を考え支援へと繋げていきます。

評価は大体半年に一回程度行うので、その半年間で自分たちがやってきたことがどれぐらい効果があったのかを振り返ることができます。

ここで気をつけないといけないのが、評価は

できないところを炙り出すためのものではない

ということです。

どうしても”できないところ”に注目してしまいますが、評価で一番大事なのは”どうやったらできるようになるのか”の道筋を考えることです。

ではもう一度聞きます。

皆さんが利用している療育では、評価が行われていますか?

専門職がいないとしても何かしらの評価がないと、どのような狙いで療育を行って、どのような変化があったのか分かりにくいです。

経験だけで子どもの成長を判断してしまうと、どこかでズレが出てきます。

そうなっては誰のためにもなりません。

支援者の方、

何かを始めるのに遅いなんてことはありません!!

今からでも何かしらの評価を取り入れていきましょう。

もし何から始めたらいいか分からない場合はサロンでご相談下さい。

今回の記事では、

こんな評価ありますよ!

という紹介のみなので、その評価から分かる詳しい分析については載せていません。

既にサロンに入っている支援者の方と勉強を進めているので、そこはご了承ください。

ただ、その辺のよく分からない研修よりもよっぽど使える情報を渡せる自信があります。

いつでもお待ちしています。

一緒に知識を身につけて支援の質を上げていきましょう!


画像5


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?