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失ってしまった地域資源を、再び。

私達、Sunny-on(サニーオン)は約50年前に失った地域資源を見つけました。その地域資源は「日向石」という石です。

簡単にご紹介します。

日向石の現状

神奈川県伊勢原市では、江戸時代中期頃に「日向石」を活用した産業が始まりました。
しかし、300年以上続いた日向石の産業は急速に減衰し、50年の間で完全に失われました。その背景には、グローバル化や物流の変化により、他国から良質の石が安く入手できる時代となったことが大きな要因と言えます。他にも日向石の需要を支えてきた製品が、コンクリートなどといった安価で施工性の良い素材に代わったことも挙げられます。その結果、日向石が失われたと同様に、その街の特色も徐々に失われていきました。事実、ある神社で270年前に敷かれた日向石の参道が外国産御影石に改修される現場に立ち会いました。もし、日向石の産業が存在していれば、地域性のある石畳みを守れたのではないでしょうか。

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参道の石畳みは御影石に代わっていき、両側の狛犬はすでに御影石となっています。
地域の石がなくなれば、どの地域も同じような石を使用し、風景が同じになりそうです。
駅前や大型ショッピングモール、コンビニのような地域性のない風景になってしまいそうです。

石切場の原石

50年前に閉ざした石切場の復活には相当の費用と整備が必要であり、新しく切出すことは簡単ではないことから、麓にあった50年以上前の重さ1.3tの苔の生えた原石を活用し、どのようにして日向石を多くの人に伝えることができるのかを模索しています。

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復活させるために

まず、地元の方に日向石を知って頂くことが重要だと思っています。
そのために日向石の魅力を伝えたい。
どのように伝えた方が良いでしょうか。

調査、分析、歴史→日向石をもっと知る。 
プロダクト→日向石の可能性を広げる
冊子→日向石のことを紹介する
ワークショップ、石切場ツアー→日向石と触れ合う
記念館、空間→日向石を感じる

上記のようなことを考えています。

最後に

今後も、長期的な視野で、プロダクトの制作、石切場見学ツアーなどのイベント開催を行うなどして、日向石にまつわる歴史・文化・伝統・技術を後世へ伝えられるよう取り組んでいきたいと思います。現代の我々の活動や共感者により発信、表現し、伊勢原の魅力のひとつとして二度と失われないよう未来へと伝承していきたいです。



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