志望理由書の書き方(書きがち編)

いよいよ帰国生入試の出願が始まるので、慌てて志望理由書を書き始めている受験生もいらっしゃるかと思います。

留学経験のある高校生が書きがちな志望理由の内容や言葉についてご紹介します。

1)「グローバル社会で活躍できる人材になりたい」

本当に皆さん良ーーーく書かれる一文で、一見良さそうに見えますが、どんな風に活躍したいかの具体性に欠け、全く何をしたいのかがわかりません。「自分が考えるグローバル社会とはどんなものか」「その中で自分は何をしたいのか」まで掘り下げなければ、全く志望理由書になり得ません。具体的に書くことは、志望理由書ではとても大切です。

2)「身に付けた英語力を活かして・・・」

どれくらい英語力があるかにもよりますが、日常会話ができることやアカデミックな英語のスキルが高いこととビジネス英語はまた違うと思います。厳しいことを言ってしまうと、国内学生よりほんの少し高い英語力だけで「英語は習得した」のような言い方をしてしまうと、マイナスの印象すら受けます。自分の今の英語の実力を客観的に自己評価できていて、大学で「英語のどんなスキルを更に磨いてどのように仕事で活かしたいのか」まで語れることが望ましいです。

3)「コミニケーションの大切さを知りました」

これも皆さん良く書かれる一文です。これは実際に留学して本当に感じたことだとは思いますが、これはほぼ皆さん感じること。その先に見たもの、感じたこと、自分のしたこと、学んだことまで書かないと、他の受験生と同じ志望理由書になってしまいます。また、これしか書かないと「留学して気づいたことはそれだけ?」と思われてしまう可能性すらあります。自分にしか書けない言葉で、自分の体験について掘り下げて書きましょう。

4)学部に合わせた話題になっていることに執着してしまう

これは留学生に限ったことではありませんが、世間で話題になっている、志望学部に関連したことを書かなくてはいけないと思っている方が意外と多いのですが、大切なのは「自分が何に興味を持っているか」であり、志望学部に合わせて話を作る必要はありません。たぶん大学側からすると「この子もまたこれか」という内容もあると思います。昨年度で言うと、SDGsや移民政策について書いた生徒が多かったですね。もちろん本当にそれに興味があり、具体的に行動もし、面接で何を突っ込まれてもOK!なら是非書いてください。しかし、「興味を持ち、文献をいくつも読み…」と書きながらも、聞いてみると、読んだ文献は2つなんてことでは、聞いた方もガッカリで、印象が悪くなってしまいます。志望理由書は面接のための種まきです。聞かれたいことを書きましょう。

受験生の参考になりましたら幸いです。


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