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Apple TV+のドラマ「PACHINKO」の、日本語字幕が不完全なところを勝手に補足する

Pachinkoの第8話を日本語字幕で見たときに「あれっ???」と思った部分があって、それについて書きます。

本題に入る前に、Pachinkoの字幕についてかんたんに説明すると、
このドラマは韓国語、日本語、英語でストーリーが繰り広げられていて、各言語に字幕化された際に、ベースの会話の言語がわかるようになっています。
具体的には、
韓国語のセリフ→黄色いフォント
日本語のセリフ→青いフォント
英語のセリフ→白いフォント
で表現されています。

では本題。

Pachinkoの第8話を見ていて、最後の方の在日1世のおばあちゃんたちのインタビューのシーンで

「日本語字幕なのに、韓国語を、韓国語のカタカナ読みでそのまま書いちゃっている」

という箇所がいくつかあることに気づきました。

最初は無意識に見ていたけど、途中に日本語字幕で「ミョヌリ」という文字を見たときにさすがに「これ日本人には通じないんじゃ…」と気づいて、よく見返したら、他にもいくつか同様のミスがあることがわかりました。

というわけで、最後のインタビュー部分の中で見つけた翻訳ミスを正したいというか、「正しい日本語訳」をご紹介したいと思います。

黄色字幕の部分(韓国語のセリフは字幕が黄色い文字で表示される)を
カッコ「」で表示し、
その下に日本語の意味を記載しますね。

1:02:11 ウリナラ

もう今は韓国も行かれへんし
「ウリナラ」も行かれへんし

「ウリナラ」は直訳すると「私の国」なんだけど、ここは文脈的に「北朝鮮」のことかな、と。手前に「韓国」と出ているので。
ちなみに総連系の人、または朝鮮学校に通ったひとの多くは、北朝鮮のことを「ウリナラ」と呼びます。親と会話していて北朝鮮が話題になると「スニがウリナラに行った時に」みたいな感じでこの言葉を使います。
私の場合、さすがに日本人と話す時に「ウリナラ」なんて言葉は使いませんが、「相手が自分と似た境遇の在日」の場合にのみ自然と出てくる言葉の一つです。会話の相手を見て言葉(言語)を使い分けるのは、在日は得意なんじゃないかな。


1:03:48 ハンマダン

こないだお祝いを「ハンマダン」でもろたから

ハンマダン:韓国語で「一つの広場」という意味。
在日のどこかの団体が主催するお祭りかなと思います。


1:04:20 ミョヌリ ソンジュドゥル ハルモニ

まぁ ミョヌリもええ子
ソンジュドゥルもええ子
皆 ハルモニ ハルモニ 言うて…
言ってくれるから

ミョヌリ:嫁(息子の奥さん)
ソンジュドゥル:孫たち
ハルモニ:おばあちゃん


1:04:30 オモニ

オモニはあの…笑顔がすごく…
若いと思う

オモニ:お母さん

1:04:43 コマッスムニダ

本当 コマッスムニダ
もう こんな

コマッスムニダ:ありがとうございます


インタビュー部分に関しては以上です。
もしかしたら過去のエピソードにもそういうところがあるのかもしれませんね。第一話から見返すときがあったら、この点に注意して視聴しようとおのいます。


各言語を尊重した作りになっているんだから、こういう凡ミスはもったいないなー。
制作陣なのかAppleTVの中の人なのかわからないけど、次から気をつけてくださいよ〜〜〜
なんならシーズン2以降の日本語字幕チェックやりますよぉぉぉぉ!!!

シーズン1だけじゃ全然スッキリしないというか、
シーズン1の8話が終わった時点で「むしろ在日の歴史ってここからが本命ですよね?」って感じなので、シーズン2もとても楽しみです。


Pachinko関係はこちらのエントリもぜひご覧ください。


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