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家を建てる前に考えたい4つのこと

 家がほしい!でも、何も考えずにとりあえずモデルハウスを・・・と見に行くと、広いリビング、大きな庭、うわぁ!と喜んでいるうちに、太陽光発電も付けたい!全館空調って素敵!OMソーラーや床暖房、あれよあれよとつけるうち、気が付けば数千万のローンを組むことに…。しかし、

人の欲求は、手に入れた時点で下がります。

 そうなると、残っているのは借金だけ。しかも、数十年払い続ける借金のみです。こんなはずじゃなかった・・・と後悔しないためにも、自分の失敗談も含めてここに書こうと思います。

 何を隠そう、私も失敗した一人です。上記のようにモデルハウスを見て憧れ、数千万の借金をしました。有り余る部屋に日当りを考えていない庭。挙句の果てに離婚によりマイホームを手放すことに。3500万で買った家は数年で売却。売却価格は2600万円でした。売買手数料も支払い、気が付けば1000万円近い借金が残りました。

 そして、今回はシングルなので一人で住宅購入に踏み出そうと思っています。前回反省したことや、数千万という借金にまっすぐ向き合うために、自分なりに考えた4つのことを記事にしたいと思います。


1.自分の「豊かと感じるときはいつか」をたしかめる。

 どうして自分は家が欲しいと思うのか。その気持ちをとことん考えつくしました。答えは思っている以上にシンプルで、心が豊かになりたいからでした。では、私の思う「豊か」と何かをじっくり考えました。私が家にいて「豊かだなぁ」と感じるときは、

 ・リビングから見える景色に緑があること。

 ・部屋がいつも暖かいこと。

 の2つでした。森林浴のできる暖かい家。この時点で、自分には広いリビングは必要なかったんだなと思いました。

 あなたは、家にいるとき、どんな時に「豊かさ」を感じますか?家族が、子どもが、ではなく、最終的には「自分が」どう思うかが一番大切だと思います。娘はいろいろ言っていますが、「階段付きの家。」これだけは、叶えてあげたいなと思っています。


2.予算を決める

 自分にとって、なぜ家がほしいのか、自分にとっての豊かさが分かったら、次は予算です。いくらまでなら家に出せるのかということです。方法としては、

・プロ(ファイナンシャルプランナー)に依頼する。

・インターネットで「ライフプランニング」と検索し、簡単に調べてみる。

・自分で紙に書いてみる。

 とありますが、やはり私は「自分で紙に書いてみる」をおすすめします。

プロは、自分でお金を払って依頼しているなら、きっとあなたのことを考えて提案してくれると思いますが、「無料診断」の場合、どこから収入を得ていると思いますか?答えは、その住宅会社であったり、紹介先の業者だと思いませんか?そうなると、ファイナンシャルプランナーは、あなたに「あなたなら家を買える」と信じ込ませることが仕事になるわけです

「今は低金利の時代だから」「住宅は資産になるから」「少し高い住宅でも、省エネ住宅だから長い目で見れば得だから」「太陽光発電は売電収入があるから」などなど、その気にさせるワードはたくさんあります。

もちろん、その情報は事実もありますが、本当にそれでお得なのかどうかは、自分で計算してみないとわからない点もあります。だからこそ、一度ノートに書きだしてみると良いです。

書き方

①教育費をつみたてNISAで先に抜いておく。

 高校(公立):塾月3万+学費月3万×36か月=108万

 大学(私立+下宿):学費年121万+下宿年84万×4年間=820万

 計928万をどう捻出するか。

→去年からつみたてNISAで月33000円を投資に回しているので、その合計金額15年分+年利3%で、750万円くらい。学資保険(児童手当をそのまま学資保険にしている)200万。 これで合計950万。

②老後資金をiDeCoで先に抜いておく。

→iDeCoで月に24000円投資に回しているので、その合計額60歳までと考えると、だいたい800万くらい。老後2000万まではいかないけれど、これと退職金を合わせてだいたい老後2000万問題はクリア。

③月の生活費から、いくらまでなら住宅ローンに出せるか試算。 

 残りは自分の月収と、先ほどの①つみたてNISA、②iDeCoを引いた金額と③自分の生活費(少し多めに余裕をもたせて)④収入の10分の1の貯金を引き、残った金額×12か月×35年で、金額を試算する。

④収入の10分の1は貯金に回す。(バビロンの教えより)

月収33万-(①33000円+②24000円+③17万+④33000円)=70000円

70000円×12か月×35年-金利1%=2500万

スーモ支払いシミュレーションにて、金利1%で計算をすると、およそ2500万円という試算となりました。

ただ、実際は35年も払えないので、ボーナスを繰り上げ返済する予定です。

※車を買い替えるお金、家電などもある程度計上しておくとさらに安心だと思います。私は車は15年は乗りたいので、今からオイル交換などのメンテナンスはこまめにします!

3.建物よりも、場所を重視する。

 「一戸建てを選ぶなら、郊外の広い土地でのびのびと・・・」とよく言いますが、今住んでいる場所に、20年後だけではなく、50年後も生活できますか?将来運転しなくなって、運転免許を返納した後でもその土地で生活できますか?

 防災マップのほかに、都市計画にも目を通してみると、将来的にどこに住んでいれば災害やライフラインで安心なのか分かります。また、都市計画に含まれている土地なら、将来車に乗らなくなっても、バスが走り続ける、もしくは電車で移動することができます。また、将来子どもに資産を、と考えたとき、資産になるのは間違いなく建物ではなく土地です。建物は、およそ20年でその価値は消滅します。

 将来的に資産に…と本気で考えているなら、土地を優先すべきだと思います。

4.しぼるところは、しぼる。

 人間の「欲」は、とどまることがないようです。一つ手に入れるとあれもこれも、というのは人間の「欲」の本性なのでしょうね。だから、「禅」の世界やお経などでも、「あらゆる欲から自分を守る」なんてフレーズもあるくらい、「欲」というのはスッと私たちの心に忍び寄ってくるんだと思います。

 欲に勝つのは意思です。その意志力の根拠になるのが「1自分の豊かさとは何か」だと思います。

 「自分の豊か」が分かっていれば、絶対に譲れないところ、逆に削ってもよいところがはっきりします。

 私の場合

 譲れないところ:土地と建物合計で2500万円以内。

         庭から見える景色、床暖房。

譲ってもよいところ:広いリビング、4LDKの家。

          部屋数の多さ、太陽光発電。

でした。

 いかがでしたか?以上4つのことを住宅購入までに考えつくして、それを基にモデルハウスを見たり、インターネットで住宅情報を調べたりすると、きっと迷いは少なくなるのではないかと思います。

 着工したら、今度は決めることばかりになります。詳細を決めるときにこんなはずでは…とならないためにも、事前の心の準備を大切にして、自分の大切なお金を、大切な人と未来のために、有意義に使ってほしいなと思います。

長文をお読みいただき、ありがとうございました。

     


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