山田VSりな

職場で仲がいい二人だが、山田さんの情報交換合戦は毎日行われていた。
前回の飲み会でライン交換をしてりなより距離を縮めた山田さん。

飲み会のあと、りなには金子さんから仕事用ラインでのやり取りはお礼のメッセージのみ。でも山田さんにはプライベートラインというのもあり、結構ラリーが続いたようで。

りなは嫉妬していた。
二回目の飲み会の日程が決定して、それまでもりなは毎日1,2通の
金子さんのラインを続けた。
金子さんと二人の時間になる瞬間があり、自分の好きな洋菓子を差し入れしたり、前髪を切って反応を貰えるか試したり。気を引く努力をしていた。

二回目の飲み会の時、りなはリベンジに燃えていたのでしっかり準備をしていて、
そこで金子さんとプライベートのラインをゲットする。

一回目の飲み会より、金子さんとの距離感もだいぶ縮まり、
仲のいい先輩後輩のような感じで三人でじゃれあうことが出来たそうだ。

この努力は本当にすごいし、見習いたいw
だけど、ずっとネガティブでだらだらした電話に付き合った私はマジで金取りたいくらい苦痛だった、、、
話を聞かなければ、この女は旦那に違ったニュアンスではあるが、この話をしてしまうだろうなと。今思えば、そうさせればよかったと後悔している。
旦那さんが早く気づき、直接釘をさしてもらったほうが効果的だったはずだ。鬱になっていたから負担を減らしてあげたいという親切心が裏目に出たのかもしれない。

山田とりなの戦いはお互い金子さんとどんなラインを何回しているかのしょうもないマウント合戦になっていた。

金子さんとりなは、二回目の飲み会で距離が近くなり、
金子さんがりなにひざかっくんを仕掛けてくるようになったり。
結構仲良くなっていた。

主「金子さんさ、家族を大切にしている人だと思うけど、
万が一本当にりなを好きになったらどうすんの?
本気にりなを好きになったらりなはそれどうすんの?」

りな「それがゴールだから。旦那は鬱の理由教えてくれないし、
機嫌悪いし。金子さんがいるから楽しいし私いま頑張れてるんだよね」

主「りなの事情を全て知って今の幸せを作ってくれた旦那さんにも私は幸せになってほしいと思ってるから、りなが今後どう動くか次第では私はまじで軽蔑する、というか、ずっととめてるからわかるよね?」

りな「そんなこと言わないでよ、本当に自宅に帰ると疲れるんだよ。夜を誘ってもあれだから断られるし、豚とかいじられるしむかつくんだよ。でも金子さんは家族優先する人だし、そんな変な関係とかにはならないよ」

主「金子さんがしっかりしてるからストッパーがかかってるってことね?金子さんが本気になったらりなは自分を制御できんの?」

りな「わかってるよ、それ以上にはならないようにする」

とは言ったものの、相変わらず金子さんとの楽しい出来事、
ラインの返事が遅い不満の電話をかけてきていた。

りなは二人でどうしても会いたいようで、一度金子さんの休みの日がりなと被っていたのでランチを誘ってみた。
金子さんは困ったようで、でもりなからの誘いを断った。
同じ職場の既婚者二人がランチなんかしているところを誰かに見られたら、
と金子さんは現状を壊したくないようだった。

りなはショックを受けていたようで、でも絶対二人で会いたいと諦めなかった。

何かで検索したのか、金子さんの趣味を聞いたようで。

金子さんはサッカーが好きで。
今サッカーのこと凄く勉強してるんだ!
ラインでそれを取り入れてみたら案の定レスポンスが早くなって、
金子さん楽しそうにしてくれてるんだよー!!
サッカーの勝負を申し込んでみたんだけど、結構乗り気なの!


これはいよいよ危ないんじゃないかな。


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