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【サイエンス図解】ウイルスと細菌の違いを解説してみた

ウイルスと細菌

ウイルスと混同されやすいもののひとつに細菌があります。確かにウイルスも細菌も、僕たちの目には見えません。そして同じように体の中で悪さをします。

同じような症状を引き起こす厄介者の二つですが、科学的な目で彼らを見ると驚くほどの違いを持っていることが明らかになっています。

今回は細菌とウイルスの違いを図を使って解説してみました

違い一覧

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構造の違い

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細菌の体は人間と同じように細胞からできているのに対して、ウイルスの体はタンパク質からできています。遺伝情報を体内にもっていることは共通です。

もう少し詳しく!
ウイルスの遺伝情報を包むタンパク質の殻は専門用語で「カプシド」と呼ばれ、ウイルスの種類ごとに大きく形が異なります。カプシドの周りに脂質でできた膜をもつウイルスも存在しており、殻の形態や脂質膜の有無によって他生物への侵入の仕方が異なります。またヒトを含んだ全ての生物では遺伝情報をDNA(デオキシリボ核酸)として保持しています。しかしウイルスではDNAとして遺伝情報を保存するものと、RNA(リボ核酸)という形で持つものの二種類が存在しています。


増え方の違い

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ウイルスは体の中に自分を増やす道具(酵素)をもっていません。そのため、生き物の体の中以外では増えることができません。他の生き物に感染することこそが、ウイルスにとっては繁殖に必要な過程なのです。

で、、、どうやってウイルスが生き物の体の中で増えるかというと、、、

\他の生き物の道具にタダ乗り!/

ヒトを含めたすべての生き物では、DNAから情報を読み取ってタンパク質を作り命を維持しています。DNAさえあれば、それを増やす道具は働いてくれるので、感染すれば自分のDNAを増やしてもらえちゃうんですねー

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ウイルスはこうやってほかの生き物の体内の仕組みを利用することで、その数を増やしていくわけです

もう少し詳しく!
DNAから情報を読み取り、タンパク質を作り出すための道具はRNAポリメラーゼ、リボソームと呼ばれています。専門用語でDNAのコピーをmRNAの形で作る反応を転写と呼び、そのmRNAに含まれる情報からタンパク質を作り出す反応を翻訳と呼びます。RNAポリメラーゼが転写を担い、リボソームが翻訳を行います。これは全ての生き物が行なっている生体反応です。ウイルスは他の生物の転写・翻訳に自分のDNAを滑り込ませることで自身を構成するタンパク質の殻の増殖を行なっています。


ウイルスは生き物?

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上記の特徴から現代科学において、「ウイルスは生き物ではない」と結論付けられています。生き物の定義は「自己増殖・代謝を行う・外界との明確な区切りがある」というものです。ウイルスは増殖の方法から、その条件を満たさない。そのためウイルスは生き物ではないということになっています。


●参考書籍

THE CELL 23章 病原体と感染

科学用語図鑑


※画像引用元サイト
wikipedia:大腸菌
福岡県保健環境研究所


◆サイエンス図解とは?

大学の理学部で生物学を勉強している学生が、知っているようで知らない知識を図解してみるシリーズです。教養にもなって、あしたからの雑談にも使えそうな面白い科学をお届けしたいです😆

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図解すると理解度が深まりますし、アウトプットにもなってイイコトずくめですね。僕の勉強した内容を置いておきますので、ご自由に見ていってください。

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