ソフトウェアエンジニア初めての海外転職記録

スウェーデンのスタートアップにソフトウェアエンジニアとして転職しました。個人の転職記録としてここに残します。簡単に私の自己紹介をすると、最終学歴は情報科学専攻の大卒、日本の某メーカー企業でエンジニア6年目、初転職です。


なんで転職するの?

詳しくは「女性の力になりたくて転職しました」に書きました。要約すると「FemTech(Female + Technology)の仕事がしたかった」のと「海外で働く」を同時に実現しようとしたからです。

英語話せるの?

ネイティブレベルには到底及びませんが少し話せます。幼い頃からピアノをやっていたせいか耳がよく、英語がちょっと得意&好きでした。高校在学中にアメリカに1年留学もしています。日本語と英語以外は話せません。

転職サービス何使ったの?

・LinkedIn

ビジネスSNSということでまず登録しました。自分の学歴、職歴、技術スタックなどをプロフィールに書くと、レジュメとしてPDFに出力できます。最後まで自作の履歴書や職務履歴書は書かず、LinkedInで出力したものを使いました。

※海外の企業に応募するならアカウント作成時に聞かれるprimary languageを出力したい言語(私の場合は英語)に設定することをオススメします。プロフィールをレジュメとしてPDF出力する際に、レジュメの項目名がこのprimary languageに設定されます。後から変更できないので変えたい場合はアカウントを作り直すしかないです。

LinkedInに登録すると様々な企業や転職エージェントから連絡がきます。連絡の多さに正直圧倒されました。何人かの話は聞きましたが、FemTech企業の紹介をしてくれたエージェントはいませんでした。初めての転職活動だったので市場を知るのには役に立ったかなと思います。

・TechCrunch

これはニュースサイトで日頃からちょこちょこ読んでいます。FemTech企業などのスタートアップについてはだいたい記事になっていて、ここで見つけた会社に直接応募して決まっています。

・ AngelList

テック業界に特化した転職サイトなので登録しました。が、使い始める前に決まったので結局登録しただけでした。

どうやって転職したの?

最初はLinkedInに登録し、エージェントからの連絡に対応する受け身姿勢でした。しかし、1ヶ月くらい経ってもピンとくる仕事に出会えませんでした。

次に、自分が興味を持った会社に直接応募してみることにしました。興味のある分野についてのニュース記事やイベント活動記録を読んで、良いなと思った企業にレジュメを送ります。全部で3社に送りました。FemTechという新しい分野だったせいか、ピンときたのは全て福祉医療が進んでいるヨーロッパの企業でした。

1社目(最終的にここにオファーをもらいました)は当時、エンジニアの求人を出していませんでした。会社のプロダクトにとても共感したのと、今後の動向を知りたい気持ちで会社のホームページにあった会員登録に登録をしました。

ピンときた他2社(それぞれの国を言うとだいたい特定できてしまうので伏せます。ごめんなさい)については、既にソフトウェアエンジニアの求人がでていました。どちらにも応募しましたが、1社はEU外からの応募ということで断られました。

もう1社は技術課題で落とされてしまいました。ポジションはSenior Backend Engineerで、出されたお題を実装して最終的にソースコードを格納したリポジトリを提出する課題が出されました。ダメだった理由は、相手が意図する通りに実装しなかったからと分析しています。私が採用側でも落としただろうなと思います(笑)

不採用通知を受け取った数日後、最初に会員登録した会社からエンジニアポジションの募集が開始されたお知らせが来ました。ポジションはFull Stack Engineerでした。正直自分をフルスタックというには自信なさ過ぎたんですが、私の技術スタックと合うものだったので応募しました。それからちょうどスウェーデンが夏休みに入り、約2ヶ月間それらしい連絡はありませんでした。# 普通に落ちたと思ってたよ…パトラッシュ…

※補足

残念ながらダメだった技術課題は簡単なCRUD(Create + Read + Update + Delete)のAPIに加え、データの平均値を取得するAPIを実装するというものでした。データの平均を取得する際に、毎回データベースから全データ取得して計算するのでは遅いと思ったので平均値計算部分をバッチ処理にし、別に格納するようにしました。するとAPIは計算済みの値を取得するだけなのでとてもシンプルになります。しかし、採用側が見たかったであろう処理とは異なります。たかが技術課題なので、変なことはせずもっと素直に実装すればよかったと思います。パスした方の技術課題は出題通り、素直に実装しました。繰り返しますが、あくまで個人の意見です。

採用プロセス

(※以下、弊社の紹介になってしまうので少し濁しています)聞いてみるとヨーロッパのだいたいのスタートアップは以下のプロセスを踏むようです。Google Hangoutsなどのテレビ電話で面接を行い、現地に一度も行くことなく終わりました。

1. Web応募

3社とも会社のホームページのwebから応募しました。LinkedInで出力した履歴書と、カバーレターなどを英語で書いて出しました。

2. 人事(or/and)技術リーダとの電話面接

話した内容は自分の自己紹介、エンジニアとして何をしてきたかと、ヨーロッパで働くには就労ビザを出してもらう必要があることなどでした。専攻分野が情報・工学系であるとビザを出しやすいようです。私も明確に確認されました。

2社に共通して聞かれた質問は以下です。
 ・なぜこの会社(or ポジション)に応募したのか
 ・自分の意見と他人の意見が異なった時どうするか

3. 技術課題とディスカッション

その会社が扱っている技術、もしくは求人に書かれている技術と近い課題が出題されます。

課題を提出した数日後に課題のフィードバックがあります。テレビ電話でのディスカッション形式でした。話す内容は「この処理はなぜ?」とか、「改善するとしたらどこ?」などでした。

だいたいはここで候補が絞られるんじゃないかな、と思います。

4. Stakeholderとの電話面接

社内で自分の所謂お客さんになる人(プロダクトオーナーや役員)と面接します。改めて入社&移住の意思確認をします。

5. オファー

契約書にサインしてDone!


転職活動で辛かったこと

ヨーロッパとの時差が7、8時間あったので仕事終わりに電話面接をしていたところです。日本の勤務時間と被らなくて良かったのかもしれないですが、仕事終わりに近づくと毎回緊張してしまい精神的に疲れました。

転職活動で嬉しかったこと

第一希望の会社にオファーをもらえたこと。一生分の運を使い果たしたんじゃないかな、と思うくらい希望の仕事に就くことができました。
技術課題のフィードバック面接で、社外のエンジニアに回答を褒めてもらえたのは嬉しかったです。直前までとてもドキドキしてたのでよく覚えています。

転職やってみてどうだった?

転職開始からオファーまで、約2ヶ月の夏休みを含め4ヶ月かかりました。その間早く決めたくて焦ってしまったり、面接で一喜一憂したり、精神コントロールが難しかったです。海外転職も元々自信なかったので、3社とも落ちたら一旦転職活動をやめるつもりでした(それくらい疲れた)。本当に受かってよかったです…

大学卒業以来5年もやってきたエンジニア職ですが、もう少し対外的にアピールできる活動をしてくれば良かったと感じています。グループ含め大企業だったので、組織に甘えていたんだなと反省しています。自分の名刺となるプロダクトもない、githubの草も全然生えてないエンジニアより、魅力的になる方法はいくらでも思いつきます。

最後に

ここまで読んでくれてありがとうございます。サンプル数が少なめですが、私がやってよかったなと思うところを以下にまとめます。
・最初の履歴書作成をLinkedInで楽する
・ポジション募集開始後すぐ応募することで採用プロセスを早く進められる(国によるし会社による)
・「自分はフルスタックじゃないから…」などと自分の可能性を自分で狭めない

質問等ありましたらコメントやメッセージください。できる限り答えます。

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