長文感想5600文字!「君たちはどう生きるか」は人類に成熟をもたらそうと試みる宮崎駿の映画
「君たちはどう生きるか」は、13歳くらいの少年が深層意識下で成熟を果たすまでの物語。
成熟とは?という問いかけに対して、宮崎駿が出す「答え」というほど単純なものではない、その複雑な「道すじ」を示した映画なのだろうなと感じました。
冒頭、少年眞人を取り巻く環境が描かれます。
炎に包まれる母は眞人の深いトラウマであり、父の再婚にも納得いかない様子です。
地の力の陰面(権力志向)が強く出ている父への嫌悪感を眞人は露わにしています。
父の再婚相手である夏子とも殆ど口を利きません。