見出し画像

竹といえば。『美女と竹林』著:森見登美彦

ども、solです。

7月7日は七夕でしたね。ということで、前回「笹と竹のちがい」についてお話したのですが、、今回は本についてお話させてください。

私の中で「竹」といえば、この人、この本、なのです。
『美女と竹林』著:森見登美彦

はい、solの大好物、森見登美彦です。

「これからは竹林の時代であるな!」閃いた登美彦氏は、京都の西、桂へと向かった。実家で竹林を所有する職場の先輩、鍵屋さんを訪ねるのだ。荒れはてた竹林の手入れを取っ掛かりに、目指すは竹林成金!MBC(モリミ・バンブー・カンパニー)のカリスマ経営者となり、自家用セグウェイで琵琶湖を一周…。はてしなく拡がる妄想を、著者独特の文体で綴った一冊。(Amazonより)

とにかく、妄想の世界で生きているんですよね。この人のストーリーって気付いたら主人公一切動いてないとか、四畳半のみで語られていたりとか、本の中でしか成立しない世界の中で、現実なのか幻想なのかわからない朦朧とした頭で最後まで読み進めるのです。

今回の『美女と竹林』も同じく、著者の世界観満載の作品なのですが、、

一見、至極真っ当に考え抜いて、主人公は動いているのです。とても真面目なのです。「なるほど」と思い至ることもあるほど。。
ただ、ここで「なるほど」と思ってしまった時点で罠にハマっているのであります。本の世界からふと目をそらし、歩きはじめてふと、「あれ!?おかしくない!?」と気づくのであります。

「ぐぬぬ、またしてやられた、、」
(勝手にハマって、勝手に悔しがっているだけ)

こうして、solの脳裏には、ひねくれ散らかした森見氏の横目片口笑いが浮かぶのであります。

おぬしもワルよのお。

こんな感じ。

今さら、きいいいいいいいいい!と金切り声をあげたところで、後の祭り。面白さに当てられて、最後まで読み切ってしまうのがいつもの流れ。

あああああ、悔しい。
ああああああああああああ、とても悔しい。
こんなヒリヒリした気持ちでしばらく、その世界に浸りながら生きなければならないのであります。

さて、そんな悔しい想いをしたいというそこのあなた。
ぜひとも、竹林で繰り広げられる、まじめにおかしい世界へ。
今年の夏は自宅で竹林を感じようではありませんか。
(別にこの本を読んでも竹林の魅力に目覚めることはありません)
(むしろ、鬱蒼とした途方もない竹林の熱夢を見るに違いありません)

そんじゃ。

From Sol

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?