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#7 ビーチの楽園で最高のステイを-The Legian Bali-

何度訪れただろうか。
1番最初はきっともう20年ほど前。
家族で毎年行くバリ島旅行の常宿はアマンキラとここだった。
「ザ レギャン バリ」

最初に見つけたのは多分母だ。
旅行雑誌を読み漁っては夏休みの恒例となっていたバリ旅行のステイ先をチェックする。
そして母のリストを持って現地に住む叔母がホテルまで足を運び評価を下す。
なので毎回ホテルで外れることはほぼなかった。

何度も訪れたそのホテルを10年ぶりのバリ旅行の宿泊先に決めた。
今回は家族とではなく気心知れた女友達との旅。
1年に1度海外旅行へ行く私たちの共通の趣味は
「ファッション」と「写真」だ。
結果からいうと、女友達とおしゃれな時間を過ごすのにこんな完璧なホテルはなかった。

ザ・レギャンに私が初めて訪れたとき。
まだ中学生だっただろうか。
当時はまだ今ほど栄えていなかった海沿いの街スミニャックに位置し、
(今は5つ星ホテルがひしめき、オシャレなカフェやレストランが立ち並ぶバリでは外せないスポットだ)
スミニャックビーチが言葉通り“目の前”にある。

これぞ正真正銘のオーシャンフロント。
まさしく「オンザビーチ」だ。

私はこのホテルを知ってから“オーシャンビュー”へのハードルがかなり上がってしまった。
アマンキラやブルガリリゾートなど高台から眺める青々とした海も雄大でいい。
しかしながらそういった景色はバリ島には無数にある。

ザレギャンの特筆すべき点はプールからそのまま海に出られるところ。
プールを出て何歩か歩けばそこは砂浜。
もちろん行き来をするにはガードマンがいてきちんとセキュリティも保たれている。 

 約10年ぶりの再訪で変わっていたのは
進化したプールだった。

今やリゾートホテルの定番となった「インフィニティプール」。

以前訪れたときよりプールが増えていた。
より海に近づけた。
ここからは一直線に海が眺められる。

海の青、プールの青、空の青、それぞれが違う色なのに美しく調和している。
なんて贅沢な時間だろう。

具体的に私たちの過ごしたザレギャンでの1日を紹介しよう。

朝早く鳥の声で目覚めるとすぐに波の音が聞こえてくる。
そうだ。バリ島に来ているのだ。
毎回起きるとそう思う。なんて幸せな目覚めなんだ。

薄地のコットンガウンを羽織り、ゆっくりとビーチを散歩する。

少しまだ目覚めきっていない椰子の木陰でカウチに座りビーチを眺めるのもいい。

朝食はプールサイドでゆっくりと。ビュッフェを楽しむ。
カラフルな食卓は気持ちを高揚させてくれる。

そして部屋に戻り水着を着てスタンバイ。

大きな大型ホテルではないので、ラナイが埋まることはまずない。
席とりをする煩わしさとは無縁だ。
みんなが思い思いにこの瞬間を楽しんでいるなと思う。
日焼けをする人、ビーチサイドで本を読む人、
プールで子供と遊ぶ人、海を眺めながらお酒を楽しむ人。

高級リゾート、間違いなく5つ星ホテルに来ているのに緊張感はなくとても自然体でリラックスできる。
周りの人たちも気さくに話かけてくれる。
こういうところがバリの好きなところだ。
いや、海外旅行の好きなところなのだ。

プールで泳ぎ、カクテルを飲み、写真を撮り、美しい景色を眺める。
ここが楽園でなくどこが楽園なのだろうか。
朝食をたっぷり頂いたのでランチは軽くプールサイドで済ませる。
そういうところもリゾートの好きなところ。

プールから上がり少し冷たくなった肌にバスタオルを羽織る。
熱々のポテトフライと冷えたビール。

何をしていても同じように時は過ぎるわけで、
何かしているようで実は何もしていない時間が過ぎてゆく。
アフターヌーンティーはホテルからのプレゼントだ。
少し夕暮れの匂いを感じるビーチを眺めながらスイーツで乾杯。

サンセットはあっという間に空の色を変えてゆく。

こんなにゆっくりと、こんなにじっくりと日が沈む空を眺めることが1年に何度あることだろう。
空の色はこんなにもたくさんあるのかと自然界の壮大さに驚かされると共に一瞬も見逃すまいとただじーっと海と空を眺める。

大好きな椰子の木がシルエットとなり現れる。


グラデーションで彩られた空はマジックアワーと呼ばれピンクとも紫とも言えない絶妙な色に変わっていく。
なんて贅沢な時間なんだろう。
この日に何度思ったことか。
この景色をこの距離で何もせずに好きなことをしながら眺めることができる贅沢。
まさにザレギャンだから叶う幸せの時間。

ファッションがテーマでもある私たちの旅は夕食前には着替えてドレスアップするのがお約束。
目の前のビーチ沿いにはたくさんの高級ホテルやレストランが立ち並ぶ。
他のホテルへ行くのも旅の楽しみの一つ。
ある日の夜は、クーデターで夕食をとり、ポテトヘッドビーチクラブとWホテルのビーチクラブをハシゴした。
全て徒歩でいける距離だ。
立地の面でもザレギャンはとても便利。

疲れ果ててホテルに帰ると大きなバスタブと整った部屋のベッドが待っている。
ホテルの部屋は昔からずっと変わらずバリ島らしい造りそのもの。

全室オールスイートでリビングも寝室もあり、洗面台も2つはあるのでとても広く使える。
久しぶりに宿泊したけれど劣化を感じる箇所もなくさすがだなと思った。

ザレギャンこそホテルステイを楽しんでもらいたい場所なのだ。
だから連泊をおすすめするし、できれば何も予定を入れずにゆっくりと1日をホテルで過ごしてほしい。
派手な演出は何もない。
ただ海と空があるだけだ。
だけでここにずっといたいと思う居心地の良さがある。
大型ホテルのようにたくさんのプールを梯子し、レストランが選びたい放題でファミリーやグループで楽しむのもそれはそれでいい。
だが私はこのゆっくりと過ぎてゆく時間を楽しむホテルステイが好きだ。
客層もとてもいい。静かで品があり、でもみんなフレンドリーだ。
高級ホテルにありがちな子供お断りの場所でもない。
しかし子供の声を気にすることなく寛げる。

ホスピタリティは文句なし。バリ人のスタッフはいつもみんな笑顔で迎えてくれる。
何をお願いしても嫌な顔は一つしない。
スタッフの笑顔を見て、きっとまた戻ってこようと毎回思う。

静寂の中、波の音を聞きながら眠りにつく。
そしてきっと明日はまた鳥の声で目が覚めるのだ。
最高の休日がここにはある。

次は自分の築いた新しい家族を連れてきっと訪れるだろう。
バリ島の思い出と理想が詰まったこのホテルへ。


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