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娘とクラスメイトになった日

小学校低学年の娘にとって

志村けんとは志村動物園の園長であり

いつもチンパンジーか犬を連れて散歩してる人だった。

あとバカ殿。


長い春休みで退屈している娘が

ほっとくとアニメばかり見続けるので

Amazonプライムの「八時だヨ!全員集合」を見せてみた。

これが先日亡くなった志村けんという人だと。


自分の部屋で仕事をしているとリビングから笑い転げる声がする。

行ってみると娘が話しかけてきた。

「けんがね、」


けん?


「遅刻して先生に怒られたときに「怒っちゃやーよ」って言うんだよ!」


その後も娘は毎回けんのことを教えてくれる。


いつもかあちゃんに怒られてること

家がすぐ壊れること

後ろにおばけがいること

カラスが出てくると歌うこと


まるで今日学校であったことを

クラスで一番面白いやつの話をするように全部教えてくれる。


でもね、その話お父さんは前部知ってるんだ。


だって、志村はお父さんが小学生のとき

クラスで一番面白いやつだったから。


お父さんだけじゃない、

昭和五十年代の全ての小学生にとって

志村けんは「クラスで一番面白いやつ」だったんだよ。


あの真横から見た教室の中に

一番の人気者の志村けんを見て

令和の小学生の娘と昭和の小学生の僕が腹を抱えて笑ってる。


ありがとう、志村けん

クラスメイトだから呼び捨てでいいよな

大人たちはいやがってたが、おれたちは最高に笑わせてもらったよ


「なんでこういうときだけ早く来るんだよバカヤロー」

天国で長さんに怒られたときにもこう言うんだろう。

「怒っちゃやーよ」


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