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資産運用に必要な勉強とは?初心者が抑える基礎知識と勉強方法


資産運用に興味があっても、何から手を付けてよいのか分からない人も多いでしょう。きちんと勉強し、正しい知識を身に付ければ、資産運用は誰でも行うことが可能です。

そもそも資産運用とは?

現在保有している資産を使い、利益を得たり資産を増やしたりすることを資産運用といいます。資産運用の種類やメリットなど、まずは資産運用の基礎を理解しましょう。

資産運用の種類

資産運用の種類は、貯蓄と投資の2種類に大別できます。お金を貯めることを重視するのが貯蓄、増やすことを主な目的とするのが投資です。

貯蓄に分類される運用方法には、定期預金や積立定期預金などがあります。元本が保証されているものが多く、資金減少リスクがほぼない点がメリットです。

株式や投資信託に代表される投資は、主に購入資産の値上がり益を狙います。大きな利益を得られる可能性がある反面、資金が減るリスクもある運用方法です。

資産運用には、種類にかかわらずリスクが伴います。初心者が取り組む場合は、投資信託など比較的リスクの低い方法を選ぶのがポイントです。

資産運用をするメリット

資産運用の大きなメリットとして、老後のための資産を形成できることが挙げられます。労働収入のみに頼ることなく、老後資金を増やす柱をつくることが可能です。

令和元年における日本の平均寿命は、男性が約81歳、女性は約87歳です。平均寿命は年々延びており、いずれは『人生100年時代』が到来するともいわれています。

寿命が延びれば延びるほど、定年後に必要な生活資金も多くなります。入院費や介護費など万が一の際の費用を考えると、老後資金は多く貯めておくのに越したことはありません。

今のうちから資産運用に取り組めば、長期運用でコツコツと老後資金を形成することが可能です。定年後の年金暮らしに不安を感じている人も、資産運用を始めておけば安心です。

参考:資産運用
資産運用で成功する方法

資産運用は何から勉強すればよい?

資産運用の勉強を効率的に進めるためには、最初に経済の動向や投資の特徴を知ることが重要です。それぞれについて詳しく解説します。

経済の大きな動向を知る

現金や不動産など資産運用の元手となる資産は、経済の動向により価値が変わります。金利や株価といった、資産運用における重要な指標も、経済に大きく影響を受ける要素です。

資産価値が変動したり、金利や株価が上下したりすることで、貯蓄や投資による利益を生み出せます。経済の動きを読めれば、利益に大きく関わる数字の変動をある程度予測することが可能です。

経済に詳しくなっても、必ず利益を出せるようになるとは限りません。しかし、予想以上の損失を出すリスクは回避できるでしょう。

日本経済や世界経済の流れを学んでおけば、具体的な投資方法の勉強を進める上で理解も進みます。資産運用を始める際は、最初に経済の勉強をしておきましょう。

それぞれの投資の特徴を知る

資産運用では、お金を貯める目的で行う貯蓄型ではなく、増やす目的で行う投資型を選択するのが一般的です。投資型にも数多くの方法があるため、それぞれの特徴を理解した上で、自分に合った投資方法を選ぶ必要があります。

投資の主な種類は、株式投資・投資信託・不動産投資・国債・預貯金です。国債と預貯金は元本割れするリスクが低いため、貯蓄型に分類されることも多い方法です。

FXや仮想通貨も投資に該当しますが、リスクがかなり高く資産運用には向きません。リスクを抑えつつ、ある程度のリターンも期待できる投資を選ぶのがポイントです。

資産運用の勉強方法


資産運用の知識やスキルを効率よく身に付ける方法には、セミナーの受講・書籍やネットの活用・資格の取得があります。取り組みやすい方法で勉強を進めていきましょう。

セミナーを受講する

資産運用を効率よく勉強するには、セミナーの受講がおすすめです。資産運用のプロから学ぶことで、独学では得られない知識やノウハウを身に付けられます。

体系的に学べる講座がある点や、同じ目的を持った仲間と切磋琢磨できる点もメリットです。無料で受講できるセミナーも数多く開催されています。

セミナーを選ぶ際は、自分が勉強したいレベルに近いかどうか確かめることが大事です。レベルがかけ離れた内容のセミナーを受けても、効率的な学習は進められないでしょう。

本やネットで知識を得る

独学で資産運用の勉強を進めたいなら、最初に概要を学べる書籍で学習しましょう。全体像を把握した後、より実践的な知識やノウハウを勉強できる書籍に移るのがおすすめです。

書籍での学習なら、空いた時間を有効活用できます。セミナーが少ない地方でも学ぶ機会を得られることや、費用を安く抑えて勉強できることもメリットです。

資産運用の効果的な勉強方法としては、インターネットを活用した方法も挙げられます。書籍並みに充実した内容のウェブサイトを、基本的に無料で閲覧することが可能です。

SNSやブログをチェックする習慣を付ければ、自分が取り組む投資に関する最新情報も得やすくなります。ただし、ネットの情報には信憑性に欠けるものもあるため、情報の取捨選択を意識しなければなりません。

資格を取得する

投資を始めるにあたり、資格の取得は必須ではありません。しかし、投資やお金に関する資格取得を目指すことで、運用の際に役立つ知識やスキルが身に付きやすくなります。

資産運用におすすめの資格としては、日商簿記検定・ファイナンシャルプランナー・投資診断士・DCプランナーが挙げられます。いずれも投資全般の理解に役立てられる資格です。

株式投資や投資信託に生かせる資格には、日商簿記検定・証券アナリスト・ビジネス会計検定試験・証券外務員があります。より専門的な学習に取り組めるでしょう。

目標がなければ勉強を頑張れない人でも、資格取得を目標に設定すればやる気が出やすくなります。難易度が低いものからチャレンジしてみましょう。

初心者におすすめの資産運用


初めて資産運用に取り組む人は、以下に挙げる方法の実践を検討してみましょう。初心者が失敗しないためのおすすめを紹介します。

iDeCoやNISA

老後資金づくりに役立つiDeCoは、毎月積み立てる掛け金を好きな方法で運用し、掛け金や運用益を60歳以降に年金や一時金として受け取れる制度です。

通常約20%かかる運用益に対する税金が、iDeCoなら全額非課税となります。掛け金の全額が所得控除の対象になることや、受取時に所得控除を受けられることもメリットです。

非課税制度を活用できる資産運用方法としては、NISAも挙げられます。専用口座を開設し、株式や投資信託などを一定金額の範囲内で購入した際、運用益が全額非課税になる制度です。

NISAから派生した制度であるつみたてNISAなら、小額の資金を毎月積み立てることで、長期の分散投資が可能となります。非課税期間が長い点や、初心者向けの商品から選べる点もメリットです。

投資信託

資産運用の専門家が投資家から資金を集め、投資家の代わりに運用する方法が投資信託です。プロにお金を預ければ運用してくれるため、知識がなくても取り組めます。

集めた資金は数多くの金融商品に投資され、リスクの分散が図られます。多い場合は投資先が数千にも及ぶため、比較的安全に運用できる点がメリットです。

多くの投資信託では、小額から積立投資を行えます。毎月100~1,000円を積み立てられる場合もあり、長期での積立で資産を増やすことが期待できます。

株式投資

会社が発行する株式を購入し、株価が値上がりしたタイミングで売却して利益獲得を狙う投資手法です。株式を保有している間も、配当金や株主優待で利益を得られるため、売却益と運用益の両方を期待できます。

成長企業の株式を購入できれば、売却益で大きな利益を得られる可能性があります。株主になっている間は、株主総会などに出席し会社経営に関われる点も特徴です。

ハイリターンを見込める半面、それなりにリスクもある投資手法といえます。ただし、専門知識を活用すれば収益を得られる可能性が高まるため、勉強しがいのある投資ともいえるでしょう。

資産運用を成功させるコツ


初めて資産運用にチャレンジする際、意識すべきポイントを紹介します。成功するコツを押さえておけば、リスクを最小限に抑えられるでしょう。

明確な目標を設定する

資産運用に取り組む際は、明確な目標設定を意識しましょう。目的・期間・金額を明らかにすれば、選ぶべき投資の種類も判断しやすくなります。

老後資金づくりのために資産運用を検討しているのなら、60歳までに100万円貯めるなど、より具体的な数値目標も立てやすくなるでしょう。

期間や金額に関する明確な目標が立てられれば、月々の収入から資産運用に使える金額の計算も容易になります。資金計画を立てる際は、月々の収支計算だけでなく、ライフイベントごとに必要な支出を概算しておくことも重要です。

まずは少額から始める

資産運用を勉強して自分に適した投資方法や運用スタイルが決まったら、最初は小額から取り組むことが大切です。大きな利益獲得を目指して多額の資金を投入すると、失敗した際の損失も大きくなってしまいます。

資産運用は余剰資金で行うのが基本です。余剰資金とは、生活資金として万が一の際に使う資金を、貯蓄から差し引いた分です。

まずは小額からスタートし、選んだ投資方法の仕組みを理解することから始めましょう。小額投資に慣れてきた段階から、徐々に投入資金を増やしていくのがおすすめです。

分散投資を行う

資産運用では分散投資を意識することが大事です。複数の金融商品に資金を分散すればリスクも分散されるため、より安全な運用を進められます。

分散できるのは商品だけではありません。同じ投資手法でも、地域や通貨を分散することでリスクの分散を図れます。

時間の分散を意識することも重要です。1回で投資する分を複数回のタイミングに分散すれば、価格変動リスクを分散できます。

安い時期を見極めて購入できれば分散する必要はありませんが、プロでも安い時期の判断は困難です。特に初心者は、時間を分散させて投資することをおすすめします。

長期的に運用する

資産運用は、10年や20年といった長期スパンで運用するのが基本です。リスクを抑えたり複利効果を高めたりできるため、安定的に資産を増やしていけます。

複利効果とは、運用益を元本に加えて再投資し、利益がさらに利益を生む効果です。長期運用と複利効果を組み合わせることで、小額から始めても右肩上がりの利益増加を期待できます。

短期運用で利益を出す目標にしてしまうと、どうしてもリスクの高い投資手法を選ぶことになるでしょう。運が結果に影響を与えやすくなり、ギャンブル性の高い投資になってしまいます。

参考:資産運用 と 証券投資

資産運用を始める際の注意点

資産運用で気を付けるべき代表的なポイントについて解説します。以下に挙げる注意点を理解すれば、より安定した運用を進められるでしょう。

リスクを正しく把握する

資産運用を行う際は、リスクがあることを強く意識する必要があります。正しくリスクを把握し、適切なリスク管理を行えば、目標金額を達成しやすくなるでしょう。

リスク対策で重要なポイントは分散投資と長期運用です。分散する数が多いほど、また運用期間が長期になるほど、より安定した運用を行えます。

ただし、あまりにもリスクが低い投資手法は、利益がほとんど出ない可能性もあります。ある程度の収益を狙える株式投資や投資信託など、ミドルリスク・ミドルリターンの投資方法を選択するのがおすすめです。

十分な資金を用意して

資産運用では、現在保有する資金を元手とし、投資手法を駆使しながら増やしていきます。分散投資を行う場合でも、資金が多いほど有利です。

目標金額を100万円に設定した場合、資金が50万円しかなければ投資で2倍にしなければなりません。しかし、資金が1,000万円あるなら、10%増やすだけで100万円の利益を出せます。

このように、十分な資金が用意できればハイリターンを狙う必要がないため、よりリスクの低い投資手法で堅実な運用を行うことが可能です。

資金を多めに用意することは、余剰資金を増やすことにもつながります。生活のために残しておける資金が少ないなら、十分にお金が貯まってから資産運用に取り組みましょう。


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