見出し画像

【今さら聞けない】有料老人ホームとは? 1日の流れは?入居条件は? 安いの?特養との違いは? 簡単に解説!

こんにちは、『介護施設の窓口』の坂田航(さかたわたる) Twitter @sumai_advisor です。

今回は、特別養護老人ホーム(特養/介護老人福祉施設)とは何か?について現役介護士目線で書いていこうと思います。
介護離職予防アドバイザー公式LINEで無料相談・情報発信を行なっております。気になる方は、こちらをクリックして追加してみてくださいね。

このnoteが特に役立つ方

  • 施設介護を検討している、施設介護について簡単に知りたい

  • 有料老人ホーム、介護施設の違いについて知りたい

  • これからの在宅介護に不安や悩みを覚えている

よろしければ、他のnoteの記事もこちらからご覧ください

このnoteを読んで得られるもの

  • 有料老人ホームの概要から、どのような人が入るのか、入居条件、1日の流れと合わせて知ることができます

  • 特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保健施設(老健)など他の介護施設との違いを把握することができます

  • 有料老人ホームに入居するまでの流れについて知ることができます

著者・坂田航(さかたわたる)について

私・坂田航(Twitter@sumai_advisor)は、別居・同居で在宅介護をしているご家族や在宅介護をしている従業員を持つ法人様向けに『介護施設の窓口』にて在宅介護のアドバイス・ライフサポートをしています。

現役の介護士(介護資格保有)、高齢者住まいアドバイザー(*)でもあり、これまで100以上のデイサービスや介護施設(特別養護老人ホーム、有料老人ホーム含む)で実際にフリーランスの介護士として勤務をしてきました。
*認定登録番号 EHA110117 / 内閣府認可 一般財団法人職業技能振興会

また実際にベンチャー企業を経営している身から、従業員の介護離職について考える機会がありそれをきっかけに在宅介護のご家族や悩みを抱える法人様、人事総務のご担当者様向けにコンサルティングを始めました。

有料老人ホームとは?簡単に説明!

主に介護を受けることを目的としているお年寄りが入居している住宅のことです。

種類によりサービスの形態が異なることはありますが、多くの場合で介護事業所が建物内にあり、そこにいる介護士・看護師・療法士らが介護・医療サービスを提供します。

具体的には、食事・入浴・排泄・レクリエーションなど生活全般に関わる身の回りのものを全て行ってもらえるとイメージしていただくとわかりやすいかと思います。

介護施設の種類は有料老人ホームの他にも特別養護老人ホーム(特養)、グループホーム、サービス付き高齢者住宅(サ高住)、介護老人保健施設(老健)、介護医療院、軽費老人ホーム(ケアハウス)があります。
有料老人ホームにはサービス提供の形態に合わせて3種類(健康型・介護付き・住宅型)があります(下の章で詳しく解説)。

有料老人ホームの定義・特徴は?

老人福祉法のもとで設置されている65歳以上の高齢者向けの住宅のことを指します。ご家族・ご本人の判断によってはお亡くなりになるまで長期の入居を想定した住まいとなります。

一般的には、病院に入院し退院後の自宅での生活が難しい方や在宅での生活をしているお年寄りがこれ以上在宅での生活が難しいと判断された場合に入居することが傾向として多くあります。
有料老人ホームで提供されるサービスとしては以下のようなものがあります。

  • リハビリ(一部):体操や器具を使っての身体機能の維持回復のリハビリテーション

  • 食事:自身での食事摂取が難しい場合は、食事介助が提供。

  • 入浴:基本的にスタッフが見守り・介助をしながら入浴。

  • レクリエーション(一部):歌や軽い運動、体操、おやつ作りなど。

ショートステイと似ている部分も多くあります。


特別養護老人ホーム(特養)との違いは?

有料老人ホームとよく比較される施設としては、特別養護老人ホーム(特養)があります。有料老人ホームは民間企業の運営ですが、特別養護老人ホームは社会福祉法人によって運営されており公的な性格があります。

運営元が異なるということは当然サービスのクオリティや考え方にも大きく影響を及ぼします。一概に良し悪しを語ることは極めて難しいですが、民間企業の方が競争原理が働き、接遇の教育が入社段階で徹底されているケースも一定あります。

料金面で言っても特別養護老人ホームの方が低価格で利用できかつ施設サービスも一通り含まれていることから人気が高いです。
そのため都市部では入居までに時間がかかりキャンセル待ちになることが多く起こります。それに対して有料老人ホームは入居条件や空室さえあれば入居できるケースもあるため、特養を申し込みながら有料老人ホームを検討するケースが度々あります。

グループホームとの違いは?

グループホーム(認知症対応型共同生活介護)は、認知症を持った方が共同生活を通じて認知症の症状を緩和したり自立を目指して生活をする施設介護の形態です。

入居条件としては、原則的に基本的に医療的ケア(※)を必要とする入居者を想定していません。看護師を原則的に配置しておらず介護士が24時間いるのみのため、急変や夜間にも異行為が必要とされる方に対しての対応ができない状態となっています。

※医療的ケア:インシュリン投与、ペースメーカー、尿バルーン、人工透析、たんの吸引・経管栄養・気管切開部・人工肛門(ストマ)・人工呼吸器・在宅酸素・IVH・胃ろうなどの管理等の医行為のことを指します

有料老人ホームの1日の流れ

一般的な私たち健常者の生活の途中途中にレクリエーションや体操、リハビリテーションが入ってくるイメージになります。施設によって厳密にどういったレクリエーションやリハビリが行われるのかは大きく異なりますが大まかな1日の流れはどこの介護施設も似通ったものがあります。

一般的には、朝の6時ごろに起床をして、お昼ご飯を食べれ、午後にレクリエーションやおやつの時間を挟み、18時ごろに夕ご飯を食べ、21時ごろに就寝に至ります。
※時間の合間でトイレ介助やおむつ交換、バイタル測定(血圧、脈拍、体温測定)が行われます

6:00 起床
洗面・着替え・トイレ介助等

8:00 朝食
体操を行った後に昼食になります。体操を行う理由は、食事がつかえて飲み込めなくなるのを防ぐために、口とのどが食べ物を飲み込みやすくする状態を作るためです。体調・嚥下状態に応じた食事が提供。食事の後は歯磨き(口腔ケア)を行います。必要に応じてスタッフが介助を行います。終わった人から口腔ケア(歯磨き)を行い、居室に戻ったりリビングでそのまま過ごします。

10:00 入浴
お体の状態によって、一般浴、チェアバス、寝台浴などによって入浴をします。基本的にお年寄り1人に対し職員1人が付き添って入浴します。

12:00 昼食
※流れは朝食と同様のため省略

14:00 レクリエーション
歌や軽い運動、体操、おやつ作りなど、職員によって企画されているもののほか、外部から講師を呼んで行う絵描や漫才などが行われる時もあります。
15:00 おやつ

18:00 夕食
※流れは朝食と同様のため省略

19:00 自由時間
新聞を読んだりテレビ鑑賞など自由に過ごしております。

21:00 就寝
このあとは夜勤の介護士が定期的に部屋を巡回し異常がないかを見て回ったり、ご希望があれば排泄介助を行います。

有料老人ホームでの生活・サービスについて

前章では、有料老人ホームでの生活を見てきました。
それでは具体的にどういったサービスが提供されるのかを見ていきましょう。

全てのサービスを提供されているわけではありませんが、施設によっては提供されているものがあります。もちろんこうしたサービスがついている施設であればあるほど、入居金や月額の費用は高くなっていく傾向にあります。

  • 自宅と介護施設の間の送迎サービス

  • 家族との面会の際の食事の提供

  • 介護職員との個別のお話

  • 理美容サービス。散髪やスキンケアのサービス。

  • ヨガ、ストレッチ教室

  • 定期健康診断

  • 予防接種

有料老人ホームの3つの種類は?

大きく分けて有料老人ホームは3種類に分かれ、「介護付き」、「住宅型」、「健康型」に分かれます(健康型有料老人ホームは全国に施設が20と施設数が少ないため表中からは省略)。

健康型有料老人ホームの特徴

健康型有料老人ホームは自立している60歳以上の高齢者を対象としています。そのため介護度の高い方は原則的に対象外です。自立しているお年寄りを対象にしている点では、ケアハウス(軽費老人ホーム)と似ていますが、ケアハウスは社会福祉法人など公的機関が運営していることが多いのに対して、健康型有料老人ホームは民間企業が運営をしています。

自立した方を対象にしているため、要介護状態になった際には契約解除の上、退去をする必要性が発生します。

介護付き有料老人ホーム・住宅型有料老人ホームの違い、特徴

大きな違いは2つあります。

1つ目には、住宅型有料老人ホームは自立した方も対象に含めているのに対して、介護付き有料老人ホームは原則的に要支援・要介護の方も対象にしています。
2つ目に、介護付き有料老人ホームは入居する際の料金に生活に必要なサービスの料金すべてが含まれているのに対し、住宅型有料老人ホームはベッドや車椅子などの福祉用具や訪問介護のサービスを外付けで追加していく形態になります。

介護付き有料老人ホームは、「特定施設入所者生活介護」の指定を受けているためこういった運営をすることが可能になっています。

そのため介護付き有料老人ホームは入居時に軽介護度だった方が重介護度になっても大きく料金が上昇しないのに対して、住宅型老人ホームで同じことが起きると訪問看護など介護サービスを大幅に追加する必要から大幅な料金上昇が発生する場合があります。

下の図は、介護施設・高齢者施設の入居形態の違いを一覧にした図です。赤で囲ってあるものが有料老人ホームです。

有料老人ホームの具体的な料金の目安は?

※表中の記載はあくまで目安となり、有料老人ホームの入居基準は施設ごとに異なります。個別具体的な入居基準を知りたい方は、住まいアドバイザーの公式LINEまでご相談ください。


介護付き有料老人ホームも住宅型有料老人ホームも、価格帯では初期費用・月額費用ともに近いものになっています。

前章でも述べたように、介護付きと住宅型の違いは、料金の変化のあり方にあります。多くの介護付きの場合は、要介護度が変化しても大きく料金が上がることはりませんが、住宅型に入居すると介護度が上がれば介護付き以上に料金が上昇する場合が傾向としてあります。

支払い形態は?利用権方式とは?

さらに下の表は介護施設・高齢者施設ごとの費用の一覧になります。

契約形態と見ていただくと利用権方式と書かれています。利用権方式とは一体なんなのでしょうか。

料金システムの基本的な構成は
入居費用(家賃に該当)+月額利用料(食費・おむつ代・雑費などの生活費に該当)となります。

入居費用部分の支払い方法は以下の3種類です。

前払い式:終身に渡ってかかる費用をすべて一括で支払う方式です。長生きをすればその分だけ割安になることになりますが、入居前に一括で支払いをする必要があるため、巨額の資金が必要です。

月払い式:月払い式は、一般的な家賃支払いのように、1か月にかかる費用を毎月支払う方法です。退去(死亡)の時期の予測が難しい場合に効果的な方法です。分割払い方式のため月々にかかる費用を抑えられる一方で、長生きをした場合には①の前払い方式よりも多額の金額を施設側に支払うことになる可能性もあります。

入居一時金式(一部前払い方式):終身にわたって支払う予定の家賃の一部を前払いします。入居後に、残額を月払いとして支払うことになります。①の前払い方式と②の月払い方式を混ぜた形になります。最も一般的な支払い方法になります。

有料老人ホームの入居条件、入居できないケースはある?

有料老人ホームは民間施設のため、特別養護老人ホーム(特養)に比べると入居のハードルは低いです。しかしながらそれでも入居条件や入居できないケースは存在します。
大まかなものとしては以下のようなものがあります。
①介護施設側に関する条件

  • 空室状態

  • 施設スタッフの人員状況

②入居予定者側に関する条件

  • 介護度

  • 精神疾患の有無

  • 体の状態・ADL(日常生活動作)

  • 持病の有無、種類

①は、介護施設の種類やその時の状況によって大きく左右されます。
まずはご自身で問い合わせるか紹介業者に確認をあおぎ、後から条件が異なることを事前に避けましょう。
※「介護施設の窓口」では、お客様のご希望条件合わせて介護施設の空室状況を無料でお調べしております。電話やLINEでのお問い合わせにも対応しております。

②は、ご本人の健康状態が制約条件になっているケースです。
介護施設は集団生活となるため、重度の精神疾患を持っているなどして他の入居者の方に暴力や暴言を振るう可能性がある場合には入居をお断りするケースが多くあります。

また、24時間の医療的ケア(※)を提供していないなど施設側での入居者の持病のケアが難しい場合、そもそもの入居を行うことができません。
※医療的ケア:インシュリン投与、ペースメーカー、尿バルーン、人工透析、たんの吸引・経管栄養・気管切開部・人工肛門(ストマ)・人工呼吸器・在宅酸素・IVH・胃ろうなどの管理等の医行為のことを指します

入居予定者に関する②の情報は、病院から発行される健康診断所や診療情報提供書、看護師による看護サマリー、ケアマネージャーによる介護サマリー、病院でのカンファレンスを通じて共有されます。

有料老人ホームの人員配置について

有料老人ホームのみならず介護事業所には「人員配置基準」というものがあります。

原則的には「入居者:施設スタッフ= 3:1」と同等もしくはそれを超える状況にしなければならないとされています。
そのため、「入居者:施設スタッフ=2:1」や「1.5:1」のような施設もあります。

関連記事

▼ こちらの記事ではショートステイの1日の流れについて、現役の介護士目線でわかりやすく解説をしています

▼ こちらの記事では介護施設に入居をするタイミング、検討を始めるべきタイミングについて解説しています


在宅介護についてお悩みですか?オンラインで無料相談会を実施中!

もし在宅介護についてお悩みであったり、施設介護について検討中の方、従業員を抱えた法人様がいらっしゃれば気軽にご相談ください。

上のボタンをクリックすると自動的にLINEの友達追加画面が表示されます。友達を追加後、資料の閲覧が可能になります

▼ 在宅介護に悩むご家族様に向けて、オンラインの相談会を行なっております。ご相談はLINEやメールなどの文字でのやり取りの他、ビデオ通話でも可能です。(Zoom, LINE, Google Meet, Teamsなど随時ご要望にお応えします)

/詳しくはこちらの画像をクリック!\

▼ 企業の総務・人事のご担当者様に向けて、介護離職を防ぐための施策や施設介護についてご検討の方に向けての無料のご相談も承っております。詳しくは下より資料請求ください。

/入力は1分で完了します!\

フォローもお待ちしています!


公式LINE
https://lin.ee/QzxvIzD
note
https://note.com/sumai_advisor
Twitter
https://twitter.com/sumai_advisor
Instagram
https://www.instagram.com/sumai_advisor/


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?