9/2 月次報告 ネット上に蔓延するというエンタメ化する怒りについて

8月の振り返り。

今年に入ってから毎月の振り返りをブログでして来ました。

これまでが気になる方はそちらをご参照ください。


まず先月何していたかをツイッターで振り返る。


SNSフォロワー推移。

Youtube 3912 → 5481

Instagram 1642 → 2034

Twitter 4112 → 4327

毎回毎回、これを書く度に「先月も何もしてなかったな」と思いがちなんだけど、文章に起こしてみると、

THREE1989のサポートと自分のライブのために九州に遠征して、

アレンジ依頼もらったので一曲ガチで仕上げて(マジでやばい曲出来たのでお楽しみに)、

Pink Jewelry DreamのMV公開してカバー二本上げて、

Dewar's Highball Crossing Festivalで弾き語りライブやって、

DTMのワークショップやって、

アレンジ仕上げた曲の歌入れとミックス立ち会って、

THREE1989のりんご音楽祭とかツアーのためのリハも入って、

大阪行ってThe engyとMellow Youthとライブして、と。

まあまあ色々やってんだよね。


その他にも色々と、世の中に向かってはまだ公に言えないような出来事はいくつかあって、

何かマジでこのままいくと今年中には大変なことになってしまうのではないか?というドキドキ感がある・・・。

ただ誰かとコラボレーションするとか依頼で書き下ろすって感じじゃなくて、完全な自分だけで完結する新曲集をそろそろゼロから作らないとダメだなと思ってて、

それに関しては11月くらいまでで出せたらいいなと。

まあほら、知ってる人は知ってると思うけど、僕は「やる」って言ったことの半分くらいやらなかったりする人なので・・・。

ラッパーとのコラボと女性シンガーとのコラボは絶対やるからちょっと待ってて・・・。その前に自分の音源作らせて。色々あるんだよこっちにもさ・・・。

振り返ってみればTHREE1989との九州遠征は本当に楽しかったし、Pink Jewelry Dreamも順調に伸びてるし、銀座でご一緒した曽我部恵一さんは素晴らしかったし、The engyもMellow Youthもすごくいいやつらだった。

世の中にやなやつなんていないってよく言うんだけど、本当にそうなんじゃないかと思ってる。

人をやなやつにしてしまうのは、その人の本質じゃなくて立場や環境、社会がそうしているはずで、原因さえ取り除いてしまえば誰でも誰にでも優しくなれますよ。


けど、そんな中で、よく「今はネット文化にエンタメとしての怒りが蔓延している」って言説を目にする。

みんな何かに怒りたがってる、やなやつばかりが目につくと。

例えばニュース記事にもなってるんですけど、これとか。


僕これ、主語がでかいと思うんですよ。

水や電気なんかと同じインフラに怒りが蔓延してたら辛くて生きていけないですよ。少なくとも僕はそうは感じないです。

記事の見出しとして主語を大きくするのがキャッチーだったのかもしれないですね。

それで、インスタもツイッターも結構な頻度で見ますが、誰かが嫌な気持ちになってるような、それが拡散される現象が起きているのって、圧倒的にツイッターだと思います。

それって多分ネットの使われ方が「適度な短さ」の「ディフォルメされた情報」が好まれる時代性と、文字の文化とのバランスに原因があるんじゃないかと。

どっちもネットだけど、要は使い方でしょう。

インスタってマジでキラキラしてるし、みんな楽しそうなんですよ。

インスタとツイッターでシェアする方法が違うっていうのもあるとは思うけど、写真に含まれる情報って視覚的なものしかないし人を怒らせるようなことって公序良俗に反することでしか不可能だから。

でも文字ってそれで言うと、あらゆる感情を喚起出来るんですよ。喜怒哀楽全部。

とは言え、ネット上に消費出来るコンテンツがほぼほぼ無限大にある今の時代では、長文は読まれることが少ない。

だからツイッターみたいな短くて、でも有益な情報もある文字のプラットフォームって今この時代においてはちょうどよく求められてる。

しかし、それが流行ると言うことは、逆説的に「そのプラットフォームに合わせたアウトプットがバズを生む」と考えて狙う人も出てくるわけで、複雑化した現代社会においては140文字で語れる現象なんてあまりないはずなのに、なるべく伝わるように、なるべく簡潔にシンプルな情報に落とし込もうとしがちになってしまう。

その結果、ムカつく現象のムカつく部分だけが抽出されてるって言うのは結構あるんじゃないかな?と思っています。

言葉を尽くして人をdisってるように見える人は結構いるけど、言葉を尽くそうとしたら140字じゃ絶対無理だから。

「お前バカじゃないの?」とか「何かわかんねーけど俺お前のこと気に入らん」みたいなことを、いかにも自分はちゃんと常識を持っていますって感じで言ってるだけの人って結構いるし、そう言う人に現実世界で傷付けられました、と言う報告をみんなでシェアして実際に目の前にいるわけでもない、しかも拡散しても改善されるわけでもない事実を目の当たりにして絶望したり怒ったりする現象が、悪循環的に多数存在しているなと感じます。

多分世代間の差って言うのもあって、ネット黎明期の頃って「リテラシーのないやつは俺たちの世界に入ってくるな」みたいな殺伐とした空気がインターネットの社会だと思ってました。

でも今はインフラとして定着している。「ついてこれないやつはついてくるな」という感じではもう完全にない。自由で寛容、故に不自由みたいな構図ですね。

インターネット社会のあり方は現在進行形で変容し続けているわけです。

ヤフコメとか、アマゾンのレビューとか見てても思うんですけど、「こんなクソくだらねー作り手へのリスペクトも何もないしょうもないディスをする人間が本当にこの社会に実存するのか?」と言う疑問はやはり湧くんですよ。主体的に見に行ってるわけじゃないけど目に入ってしまう。

Netflixはユーザーレビュー載せてないところにもチームの優秀さとか未来への展望が感じられていいですよね。

ってか自分のYouTubeのコメントにですら、「こいつマジョリティが認めてる(ように見える)って理由だけで気に入らないって気持ちを吐露してdisった気になってやがるしかも公衆の面前で」みたいな人っていますから。

でも、そのコメント、読んでる人は多数いても実際に書いたことあるって知り合い見たことあります?

僕の周りには一人もいないんですよ。全然知らない、どこの誰が書いたのかもわからない、ページビューのン十万分の一の人間の書いた的を射ていない批判にたくさんの人が敏感になってる。

でその批判をした当の本人は、現実の世界で友達とする世間話の感覚をネットに持ち出してるだけだったりする。何なら話す友達すらいないから誰かに見て欲しくて書いてるんだろうなとすら思う。

言ったら彼らからのSOSみたいなものですよ。本当はそういう人たちをみんなで救ってあげなきゃいけない。

これだけの状況を、文字の文化というやつが簡単に可能にしてしまっているんですよ。

写真じゃ出来ません。動画だって、コメント欄がなければ炎上なんてしない。本質はコミュニケーションの問題で、言葉を交わすことでしか起きないんです。

「多くの人はちゃんと日本語が読めない」って言説もあるし、それもさもありなんという感じではありますが。

「地獄への道は想像力の欠如で構成されている」とか「人間は結局感情の奴隷」とかよく言います。

共感や感情の振れ幅って確かにエンタメとして成立しやすいです。

面白い物語というのは、嫌なやつの描き方がうまいんです。

嫌なやつがいかにも嫌なことをするストレスからの、そいつがコテンパンにやられたり悪が是正されたことでの不安からの解放や安心、そういうもので我々は「スカッとした」とか「面白い」と判断する生き物なのです。

古くから人々が創造し消費してきた物語というのは、そう言った勧善懲悪タイプのものが多いです。桃太郎とかね。本当は鬼だって色々あるんだよっていうのが東京喰種や亜人みたいな話の面白さで、それが物語や倫理観の現代的進化です。

最近の勧善懲悪だと半沢直樹とか完全にそれだけど、面白かったけどこんな人たち本当にいるのかな?って僕は思ってしまった。

そういう人がいる世界で頑張ってる人がいたらすみません。

多分「悪いやつ」というのが本当にこの世の中にいて、そいつらが実在するなら懲らしめなければならないって思ってる人がいて、それはどちらが先なのかはわからないけど、物語として消費されてきた歴史があるからなのかなと。

で少し話逸れましたが、ネットでエンタメ化する怒りというのは、文字発信の文化が作ってると僕は思ってるんですね。

5Gになったら動画がメインになるということなので、それで少しは緩和されるといいなっていう簡潔な結論です。

場所を変えるだけで続ける人もいるかもしれないですが。

自分たちは結局感情の奴隷だということを自覚しつつ、誰かの怒りや憎悪に振り回されそうになったら、「これはその怒りが是正されることによる揺り戻しによってエンタメを楽しみたいと思っている現象だ」と思い出して、5秒ほど考えてから反応したいですね。

いつもなら最後にその月に読んで面白かった漫画を挙げるんですが、今月はマジで何も読まなかったな。。

iOS版の逆転裁判やってました。本当に今の世の中は娯楽で溢れてる。

ということで本日のおべんちゃらは以上です。

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