マガジンのカバー画像

時をかける父と、母と

30
若年性認知症の父と、がんで逝った母について、30代の私が記録したエッセイ。幻冬舎×テレビ東京×noteのコミックエッセイ大賞にて準グランプリを受賞。
運営しているクリエイター

2020年4月の記事一覧

老人ホームにいる父とテレビ電話する方法

いま、私の父は有料老人ホームに入所しています。 この施設は早々に感染症対策を取り、2月末から家族の面会はできないことになっていました。2月末に、「3月末までは一旦面会禁止とさせていただきます」という連絡を頂いた時は、『結構大げさだなあ、まあ長く言ってるのだろうな』という印象を抱いたものでした。 それでも、認知症の父と一ヶ月以上も話せないとなると、私のことを忘れてしまうのではないか…?という懸念もあった。そして父への連絡手段も、施設の電話にかけるしかない、という状態だったの