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「資さん」の「障がい者雇用」。"雇用"にとどまらず"活躍"を目指し、新たなセクションが誕生しました。

2022年9月「資さんうどん」に新たなセクションが誕生しました!その名も「はたらくサポート室」。主に、障がい者の雇用の促進・雇用後のケア等に取り組むセクションです。「資さんうどん」が目指す組織において大切にしたいと考える、ダイバーシティ&インクルージョンの促進において重視な要素である「障がい者雇用」。今回はセクションを新設した意義、携わる担当者へのインタビューをご紹介します。

「資さん」の「障がい者雇用」

企業に於おける「障がい者雇用」は、SDGsの達成にもつながる取り組みの1つです。SDGsの17の目標の中の「目標8: 働きがいも成長も」に含まれます。日本でも「障害者雇用促進法」が定められており、従業員数に応じた障がい者雇用の割合が義務付けられているという事は、ご存じの方も多いかと思います。
「資さん」でも店舗や組織拡大に伴う従業員数の増加により、「障害者雇用促進法」により定められる「障がい者」雇用数も増えている現状があります。以前より、障がいのある方の雇用は行っていたものの、改めて「障がい者雇用」の必要性を考えた時に「法定雇用率をクリアすれば良い」ということではなく、障がいの有無に関わらず、従業員一人ひとりが輝く職場環境を作ってくこと、また、多様性を受け入れる、と言う意識が当たり前に従業員に根付く職場にしていきたい!という思いから「働くサポート室」を新設しました。

はたらくサポート室

2022年9月に新設された「はたらくサポート室」。主に「障がい者雇用」の促進、雇用後のケアを行うセクションです。
今までは、人事担当者が兼務にて担当をしていましたが、「障がい者雇用」の重要性を鑑み、専用の部署が立ち上がったのです。今回は「資さん」の「障がい者雇用」の促進カギを握る2人の従業員にインタビューを行いました。

二人のキーパーソンに聞いてみました!

左:人事部 人事採用課・浦越さん/右 :人事部 はたらくサポート室・古本さん 

■まずは、「障がい者雇用」の土台を構築した人事部の浦越さん。
2021年の入社後、前職での経験を活かし「障がい者雇用」に携わる様に。「障がい者支援施設」とのパイプや受け入れ時の土台を構築しました。

Q.「障がい者雇用」といってもアプローチは様々だと思います。まず、どの様なことから着手されましたか?
当時は「とにかく、何か出来る事を!」と思い、まずは「障がい者支援支援施設」へのアプローチから始めました。
施設の方とコミュニケーションを取り、受け入れ体制や雇用に対する思いを伝えて、信頼関係を構築する事から始めていきました。
それと同時に、雇用した障がい者の方が一緒に働く機会が多いと思われる、店舗への理解を深める、という事も意識して取り組みました。
まずは、エリア長・店長たちに「障がい者雇用」に取り組む重要性をお話しする。というところから始めましたが、当初は「不安」を口にする人の方が圧倒的に多い様な状況でした。
無理もありません、初めて取り組むことには誰しも不安になると思います。

Q.従業員さんのマインドの変化を感じられたタイミングってありましたか?
取り組み開始後に実施された、エリア長や店長を集めた会議で、経営陣から「障がい者の雇用」についてのお話しをしていただきました。
「障がいがある方も今後の資さんうどんの『仲間』にしていこう!一緒にはたらける職場を作っていこう」という強いメッセージ発信があり、そこから現場の抵抗が少しずつ少なくっていき、急速に進み始めた印象があります。やはり、経営陣からの発信って強いですね(笑)身をもって感じました。

Q.では、「障がい者」の受け入れにあたり、意識したことはありますか?
雇用するご本人・現場ともに、なるべくソフトランディングできるよう、いくつかの段階を設定しました。まず、現場を見てもらい、双方の意思確認を取ります。その後、1~2週間の実習を行い、再度、双方の意思を確認。それでも大丈夫であれば、3カ月のトライアル雇用、その後本採用へと移行していきます。少しずつ、丁寧に。ご本人にもそして、一緒に働く店舗を中心とした各職務の従業員の皆さんにも慣れていただく。「これだったら大丈夫だね。」と、安心して働いてもらえるのが、一番だと思っています。また、ハローワークが提供している「ジョブコーチ」のしくみを取り入れています。雇用したご本人と従業員の間に入って、仕事を教えてくれたり、コミュニケーションを取ってくれるサービスです。障がいを持った方と触れ合った経験がない従業員も多いので、このしくみを取り入れる事で受け入れる側の「不安」も軽減できていると思っています。色々なしくみや制度を試しながら、お互いにとって良い方法を模索していければと思います。

Q.土台を作られたタイミングでバトンを渡されたわけですが、今後に期待する点はありますか?
私が担当し、実際に雇用したのは4店舗に1名ずつと、本社に1名の計5名。
「障がい者雇用」の取り組みを開始した当初の目標は、各店舗に1名障がいのある方を雇用するというものでした。そうなると、店舗従業員さんの受け入れの意識も高まると思うんです。今後は、それがあたりまえの職場環境になっていく気がします。今現在は、営業の皆さん、工場の皆さんのサポートもあり、法定雇用率をこえる雇用が実現しています。本格的にサポート体制を整えていく目的で立ち上がった専任セクション「はたらくサポート室」の古本さんにバトンを託しました。と言っても、人事部として同じ職場にいるのでこれからも関わっていきたいと思っています。

ー-----------------------------------■そして、そのバトンを引き継いだのは「資さん」歴、約20年の古本さん。
以前も「障がい者雇用」に取り組んでいた時期があり、今回改めて「はたらくサポート室」の専任メンバーに抜擢されました。

Q.以前も「障がい者雇用」に取り組まれていたと聞きました。新設されるセクションで専任で携わる。という訳ですが、どう感じましたか?
以前は、高校生のインターンシップで障がいのある学生が入ってきて、そのまま社員になったり「ちょっと足が悪くて」なんていう方も、一緒に働いていたり、と障がいのある方を受け入れる体制って、自然に培われていた様な気がします。ただ、時代の変化に伴って、法律が変わったり、働き方に対するマインドの変化もあったりと、昔の様に自然に任せる、と言う訳にもいかない。専任の担当になったからには、障がいのある方が「資さん」の仲間として輝いて働ける手助けをしていきたいと感じています。
また、数値的な部分でいくと、従業員の母数が多くなった今、法定雇用率で定められる障がい者の雇用人数は増えています。それを、大変だと捉える人もいると思うけど、私は逆に、希望の方が多いと思っているんです。障がいを持った方が、資さんの『仲間』として一緒に働く環境が「当たり前」になる職場を作っていけるんだと。なので、どちらかと言うと私の中では「法定雇用率のクリア」は二の次、三の次なんです。笑

Q.障害のある方が当たり前に働く環境。実現するために、必要なことってどういうことだと思いますか?
「障がい者」とひとくくりで言いがちですが、基本的には普通の社員と同じように、一人ひとりの個性が違うだけなんです。きちんと向き合って、コミュニケーションを取って理解を深める。シンプルにそれだけです。障がいの特性上、苦手な事やできない事ももちろんあると思います。でも、それって人間だれしも同じですよね。個性を理解して、接していく。「必要なケアはしていくけど、特別視する必要ないよね」と言う意識が全従業員に広がる様にしていきたいです。

Q.ズバリ、「はたらくサポート室」でやっていきたいことはどんなことですか?
「障がい者雇用」と言いますが、「雇用」だけでとどまるのではなく「自立」を支援していくのが本来の仕事だと捉えています。その人個人の「個性」や「能力」を伸ばして行きたい。働くことで「幸せ」を感じて欲しいと思っています。あとは、受け入れ態勢や人事制度を整えていきたい。これは「障がい者」の雇用には限らず、特に若い従業員さんの雇用に携わってきて思う事ですが、本人だけでなく、ご家族の気持ちも背負う感覚になるんです。もう、自分の子供と重ねてしまうので。なおさら「手助けしたいな」と言う思いは溢れますよね。「『資さん』で働いてるなら安心だね」と思ってもらえるのが理想ですね。

Q.なるほど、熱い想いを持って取り組んでいるんですね。
そうですね。根底は「資さん」の経営理念にある「この街に資さんがあって良かった」と思っていただきたい、と言う部分からきている気がします。
今は、福岡地区だけでなく、熊本や大分、その他の出店地域の「障がい者支援施設」にもアプローチをし、雇用を広げていく活動をしています。
浦越さんから受け取った「全店舗に1名、障がいのある方を雇用する」と言う目標を達成し、雇用した方に輝いて、長く、安定的に働いてもらうため、地道に少しずつ、でも確実に、取り組みを進めていきたいと思います。
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お話しを聞いてみて、浦越さん・古本さんに共通している「障がい者雇用」に対しての熱い想いを感じました。動き出した「はたらくサポート室」。
今後の取り組みも「NOTE」で発信していきたいと思います!