「こんな学校あったらいいな」

ジリジリ!朝の目覚ましが頭の底から僕をたたき起こす。昨日の夜更かしをして重いまぶたをこすりながらボサボサの頭を直して朝ごはんも適当に食べて、ランドセルを背中にしょい込むと何か分からないズシッと小さな背中に響き登校のジャマをする。

「たけし!早く学校行きなさい!遅刻するわよ」家族の食卓じゅんびをして最後にご飯を食べるお母さんから口をモゴモゴしながら送り出される。

登校で通る道や誰とも会わないウラ道を使って学校にいく。朝の学活はいつも通り正しく行われる。毎日のジュギョウはいつも通り同じ時間に始まり同じクラスのノボルくんが手を上げ先生にシツモンする。

毎日が変わらないつまらない時間のくり返し。

たけしは毎日空を見上げて考え込む…「こんな学校あったらいいな」たけしは考えた!

毎日が楽しくワクワクする学校!小学4年生は楽しい学校についてめいいっぱい考えた。

学校では好きな科目をたくさん学べる

たけしは体育のジュギョウがとっても大好き!クラスのみんなとワイワイしながら体を動かして汗いっぱいに校庭や体育館を使うトクベツなジュギョウが大好き。教室で受けるジュギョウ中に校庭で運動する生徒をうらやましく思ってみていた。

大好きなジュギョウが毎日受けられたら楽しくて学校に登校するのが待ちきれない!

好きな時間に下校できる

教育ママなたけしのお母さんは学校以外に塾通いをさせている。「学校に行かなくても塾でしっかり勉強しなさい」口グセのようにたけしに伝えている。

放課後の塾までの時間がたけしの自由時間!学校が早く終われば自由時間がたくさんあるのにと思った。下校時間を生徒が決められたらいいな!

たけしは小学4年生なりに自分が行きたくなるような学校について考えた。そこで、母親にこんなことを言ってみた。

「お母さん明日からボク体育のジュギョウだけするね。」お母さんはたけしのこの言葉にあきれてこう返した。

「好きなことだけやるなんて都合がよすぎる」いつもやさしいお母さんが真剣な顔でボクに向かってきた。

ボクは「好きなことだけすることはいけないことなの?」とお母さんに聞き返した。お母さんは困ったかおでこう話した。

「好きなことだけして、たけしはそれがしたいの?」

ボクはお母さんが当たり前のことを聞き返したことにびっくりした。その日は答えが出ず布団に入った。

お母さんから言われてまた考えた。「なぜ好きなことだけをしてはいけないのか?」子どもなりに考えたがその答えは見つからなかった。

登下校でいつも通る文房具屋さんのまさこおばあちゃんに聞いてみた。

「好きなことだけするのはいけないことなの?」とたけしはまさこおばあちゃんにたずねる。

「食べ物と同じで好きなものだけ食べてたら大きくなれんでしょ」とまさこおばあちゃんはたけしの丸々とした目をやさしく見つめて答えた。

ボクは「ピーマンがキライだけどお母さんが食べないと大きくなれないって言ってた。」とくしゃっとしたかおでキライなピーマンの味を思い出した。

たけしはスッキリした顔で家に帰りお母さんにまさこおばあちゃんの話をした。話を聞いたお母さんは「大きくなるためにスキ・キライせずいろんなものを食べるのよ。」お母さんは満足した顔でたけしのあたまをなでる。

次の日からたけしは学校でつまらないジュギョウは大きくなるためだったんだと考えいっしょうけんめい勉強をした。食卓にキライなピーマンが出ても、「大きくなるんだ!」と涙をこぼしそうなかおでピーマンを食べる。

すこし気持ちも体も大きくなった気がしたたけしでした。

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以上sukemaruが考えるこんな学校あったらいいなの短編でしたー。なお登場人物については自分の家族名を使って書きました。

伝えたいこととしては子供の純真な気持ちと「好き」と「嫌い」について記載しました。

よく、親御さんで子供の「なんで?」という質問にはぐらかして、「大きくなる」とか「強くなる」「元気になる」みたいな抽象的に説明する親御さんを観たときにこのような展開を考えました。

子供ってホントに純真ですから、好きな事だけをしたいとまっすぐな思いを持っているだろうなと思いながら記載しました。

当時自分も日ごろの集団生活の中でそれを疑問に思いませんでした。周りの子がやってるから自分もやるみたいな考え方になってしまっていた、自分の小学生時代を振り返って思いました。

sukemaru自身小学校で勉強していたかというと全然してませんでした。公文にも行ってましたが、泣きながら国語のテキストをやっていました。うん!とにかく勉強が嫌いでしたね!

小学生時代に学校に行きたくないと思ったことは何度もあります。その理由はクラスの子達みんな勉強できる子が多かったんです。当時ゲーマーで小学生にして眼鏡をかけており、いかにも勉強で悪くしましたみたいな昭和の不調もあって「小学生で眼鏡するほど勉強してる子」に見られてたのが苦痛でしたね。

小テストでもいつも点数は悪かったし、その回答を隠すように机の中に押し込んだ記憶しかないです。好きなことだけを学べたらよかったですが、小学校時代そんな好きになれる授業は基礎科目には存在してませんでした。

後はこんな学校あったらいいななんて1ミリも考えたことはなかったですね。変えられない現実みたいなものをどっかで感じてたかもしれないし…



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