「えりか」の受難。

桜を見る会

安倍の「桜を見る会」の不祥事隠しに利用されたのか、薬物不法所持で唐突(疑惑はすでに公然の秘密になっていた)に逮捕された沢尻エリカにつづいて、唐田えりかに東出昌大との不倫問題が発覚。いたいけな二十歳すぎの女優が倫理という名の十字架に磔にされて、バッシングの嵐にさらされている。

まるで狙い撃ちのように女優「えりか」に降りかかった不幸。同名の女性には、くれぐれも身辺に気をつけていただきたいものだ。

薬物不法所持のエリカは、いま放映中の大河ドラマの役を降板させられ、仕事も干される結果となったようだが、不倫のえりかも同様の制裁を受けることになった。
彼女の不倫相手、東出昌大にも番組降板、CM打ち切り、活動の自粛といった社会的制裁がさっそく課せられているようだ。

それら「お約束の対応」がなされる際には、「世間」とか「世論」とかいう空気感とでもいうようなものが便利に持ち出される。

いわく「世間が許さない」とかいう無言の圧力。「視聴者が怒っている」という正体不明の声(街の声として作為的にピックアップはする)が、果たしてその総体はどのように測られているのだろうか。

薬物不法所持のエリカさまはさておき、不倫のえりかちゃんにそれだけの制裁を課すほどの「不快感」を、視聴者・消費者の多くが共有しているのだろうか。

あの容姿であるからして好感度はさぞや高かったであろう東出くんと、清純派にカテゴライズされていたらしい唐田ちゃんであったがゆえの「不潔!」の大合唱なのだろが、それは自分たちの勝手な思い込みが裏切られたことへの恨み節でもあって、おのが劣情を倫理観にすり替えているだけのような気がしてならない。

「不快だ!」「ゆるせない!」と、この不倫を煽って騒動にしているのはメディアだ。週刊文春が報じたのを受けて、十年一日のごとく飽きもせずにワイドショーがバカ騒ぎをしている(らしい)。
このメディアの「けしからん!」報道によって、あらかじめ作られた「世論」が暴走しているだけのことだろう。

芸能人の下半身相関図、薬物の事情なんぞ内閣調査室はすべて収集済みとかで、タイミングを選んでリークしているのが実情だろう。
彼らにとって芸能人は利権の潤滑油か、世間の注目をよそにスビンアウトするためのタマにすぎないということだ。

そんなことに思いも至らず、ワイドショーにいいように煽られて政局そっちのけで騒いでいる視聴者は、さしずめ…。


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