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魔のメンヘラリクナビ(2/5)「売れっ子はバキューム上手」

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cakesでの連載メンヘラハッピーホーム5話が公開されましたー!!!!!!!!!!!

【 仕事と私】取り締まって、私のスピード!【どっちも大事なの!】
https://cakes.mu/posts/12107

これはそのcakesで連載中のメンヘラ・ハッピー・ホーム第五話からのスピンオフ的な短編全五話のメンヘラリクナビの第二話です。(だから先にcakesのほうを読んでね)
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前回の第1話でプレゼンの方法について書いたものの、初対面でいきなり手書きプレゼンなんてしても意味ないです。

なぜならプレゼンで重要なのは、「自分が伝えたいことをそのまま伝える」ことではなく「相手が知りたいことを伝える」ことだから!相手の事を知り尽くし理解しつくした上で「相手に刺さる」内容に編集して伝えないと意味ない!

メンヘラは「自分の思い」が活火山状態な事が多く、相手のことを冷静にみれないまま突進するとただの肉食動物です。サッカー日本代表が、敵を一カ国も研究せず試合に挑むようなものです。

さらに言うと「華奢で眼鏡で黒髪で猫声で貧乳な女の子」のことがドストライクな男性に、叶姉妹が自らのおっぱい力を24時間行使し続けても無意味。相手が貧乳好きだって、まず、知らないとだめです。それができるのが、いまから説明する、バキューム!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

営業から成約までの最短ルートは
①今回紹介するバキューム
②プレゼン→成約
の2回アポだと私は思っている。

プレゼンについては前回話したけど、実はメンヘラ営業にいちばん大事なのって、①のバキュームだったりするのではないか。
お待たせしました。【バキューム】とは、私が名付けただけだけど、要するに「ヒアリングで相手を吸い付くせ」ということです。ヒアリングとは相手を知り尽くすこと!そのために質問しまくること!自分のことで頭がいっぱいになりがちなメンヘラ女子が、相手の事で頭をいっぱいにする必須ステップ!!!!

そんなバキュームに必要な時間は、最低30分、ベストは60分。
私の場合決済者に会えたら、そのときに「改めて別日に1時間アポ下さい」と言いバキューム専用時間確保!!!をなにより先にします。

そして肝心の、バキューム、つまり超吸い尽くす系ヒアリングの極意、
それはいかに気持ちよく、相手をまるで情熱大陸の主役のような気持ちにさせて、相手の最も最も最も深く深く深く大事にしている急所のようなところを、探し当てられるか!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!につきるのです。あなたは情熱大陸のインタビュアー。

たとえば美容室への営業をしていた頃。
美容室に飛び込み、美容室のオーナーにバキューム時間をもらうと、まず、仕事のことだけでなく、ひたすらその急所に辿り着くような質問をしていた。

「出身地は?どうして美容師になったか・どうして独立したの?どうしてこの場所で?どうしてこの人たち採用したの?お店は何店舗増やしたい?売上げはどうしたい?」などの仕事についてだけではなく、いまの家族構成や、マイホームを建てたい・子供の養育費?どこに住みたいなど個人的な人生目標、さらに「もし何でも本当になんでも夢が叶うとしたらなにがしたい?」というインタビューも必ず行います。

そんなこと、照れて聞けない!相手がノってくれるか不安!というひと、安心してください。魔法の一言があります。

実際に私はものすごく少なく見積もっても100人くらいにはバキュームをしてきたけど、このとき、最もよく使った言葉、それは、話を半分くらい聞いたタイミングで言うと効果的なこの一言!一見アホみたいなこの一言!!「すごい!」でも「こんなの始めて!」でもない、この一言!!!!!!!

「◯◯さんの話、聞いてると、情熱大陸見てるみたい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

そのまま!!!!!!!!!!!!!
馬鹿にしてるわけではない!!!嘘でもない!!話をききながら、これを真剣に思いながら発言すると、本当に、汗と涙とびかうリングのような、情熱と情熱のぶつかりあいみたいな空間が生まれるのである。気付けば、いつも熱すぎるメンヘラの熱量と、相手の熱量がほぼ同じレベルになってしまう。

ここまでできればあとは簡単!
その人の人生設計まで情熱的に聞き切ってしまったわたしは、もうその人の人生やお店のことを人ごととは思えず、眠れないくらい真剣に、私に何ができるか・・・ということを考えます。

このバキュームのいいところは、いいプレゼンに繋がるということだけでなく、自分自身の使命感やモチベーションも高められるという点です。

そして、自分になにができるか、このひとは何を必要としているか、絶対にこの人が気になる事はなにか、だけをまとめきった、究極のメンヘラマインドマップ(第1話に登場)が完成するのです。

実際わたしの場合はこのバキュームプレゼンコースで何度も最速コースで受注していました。

もう何年も前に関わったクライアントなのに、あの人の子供は元気かな?とか、あの人の夢は叶ってるかな?とか、お店の近くに行った時などふと思い出してしまうくらいに、クライアントと最速に濃密に、深く関係を築けるのです。

ただ、このバキューム最大のポイントは、聞くときのキャラ。
「とにかくあなたにものすごい興味があります!」という姿勢でいくことが大事で、それは嘘ではごまかせません。「情熱大陸見てるみたい!」を踊る大捜査線のスミレさんで言ってもだめで、やっぱりナースのお仕事の観月ありさみたいな真っ直ぐさが大事なのです。

自分が本気で「この人まじヤバいかっこいい尊敬するもっと話聞きたい」と本心から思えるような内容をその人から引き出す事も先決。
そうすれば、自然に尊敬出来てファンになれてもっと聞きたい!もっとバキュームしたい!情熱大陸やー!!!!!!!!!と素直に思えるはず。プライベートの事を聞くなんて失礼と思われない??と思うかもしれませんが、心の底からあなたのファンです!感を出していれば、一切やな顔はされません。

ちなみに営業してるとき、どんな、ぱっと見、しょうもなさそうなクライアントでも、よっぽどのことが無い限りは1時間も話を聞けば尊敬出来る部分が見つかったので、人間みんな、捨てたもんじゃないなと思ったよ。

心の合い言葉は、「バキュームさせてください!」
(口頭では言うべきではない)

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