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【映画】「ルーム」自由とは何か。

数週間前に観た映画で今更感が強いですが、つらつらと考えたことを書きます。

主人公は誘拐監禁事件の加害者と被害者の間に産まれた五歳の男の子「ジャック」です。映画の終盤で髪を切りますが、最初は髪が長かったので女の子っぽく見えました。美少年です。

映画の前半は母子の監禁生活を、後半は脱出後の生活を描きます。話としては重いのですが、作り込みが足りなかったかなと物足りなく感じました。もっと違うアプローチから攻めることも出来たのではないかと。

物語の前半部分の監禁生活は目を覆いたくなる部分もありました。被害者はあの最低限の生活用品しかない「ルーム」でたった一人で出産し、育児をしているのです。加害者からの差し入れで命を繋いでいるのですが、引き換えに行為を強要されているのです。その生活を七年していたのですから。

脱出後の生活は更に熾烈を極めます。被害者の両親は被害者が失踪後(実際は誘拐監禁事件だったわけですが)離婚し、母は幼なじみと再婚しています。父は加害者との間の子「ジャック」を孫として認められないわけです。また、母は「ジャック」との会話から娘が監禁生活で加害者から受けていた仕打ちを知ってしまいます。被害者の両親の困惑が伝わってくる、迫真の展開に釘付けになりました。

そんな中、被害者の義父は「ジャック」に理解を示します。恰も最初から全てを知っていたかの如く対応するのです。「ジャック」は心を開き、自分が男性であることを自覚します。「ママを守るんだ」と誓うのです。

また、被害者は当座の生活資金のためにテレビの取材に応じますが、マスコミの心無い言葉に傷付けられ、自殺を図ります。未遂に終わりますが、マスコミの対応に苛立ちを禁じ得ませんでした。
内容は復唱するのも苛立つので、気になった方は本編を確認して下さい。

何方かもレビューで書いておられましたが、ハッピーエンドなのかバッドエンドなのか判りませんでした。

ただ一つだけ言えるのは「ジャック」の存在は誠であり、消せないと言うことです。

「ジャック」は母を助けるいい子として生きることでしょう。

以上です。

投げ銭歓迎(笑)

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