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短歌

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2023年6月の記事一覧

うたの日に出した短歌2

うたの日に出した短歌2

6/21 題「黄」
福島の冬の終わりの頃に来て 雪解け誘う黄鶲の声

6/22 題「モアイ」
イースターのモアイは夜毎動き出し、島を一周マラソン大会

6/23 題「肺」
もう随分前から私の肺臓は生を放棄しているようだ

6/24 題「ション」
「シーン7よーいアクション」で飛び出して階段を転げ落ちる君

6/25 題「画」
あの街で君と行った絵画展がここにも来たけど僕は一人で

短歌5首連作「武蔵」

短歌5首連作「武蔵」

西の空霧の向こうで禍々しい光を放つ武蔵の塔よ

知らぬ街一人で歩く心細さ 道標には武蔵の塔よ

君がまだ小さい頃から成長を見届けてきた武蔵の塔よ

君がそばにいることが当たり前だった 寂しくなるね武蔵の塔よ

雨の日も晴れてて死にたくなった日も変わらずにいて武蔵の塔よ

うたの日に出した短歌

うたの日に出した短歌

6/11 題「自由詠」
鍋が沸く パスタを入れる タイマーは10秒くらい短めにする

6/17 題「俺」
男友達といる時は『俺』と言い私の前では『僕』と言う君

6/18 題「蛙」
東京にはエネルギーが満ちてるからネズミもでかけりゃ蛙もでかい

6/19 題「正」
『正』の字を縦棒から書いていく君 5画目の前の『止』の時間

6/20 題「鳴」
冬の朝 短パン小僧が霜柱ザクザク踏み鳴らす通学路