21/4/26（中編）アサヤンVOL・４　新人オーディション開催。

悪童日記　２０２１年４月２６日（月曜日）中編

アサヤン、初のダブルヘッダー開催のため、
阿佐谷へ向かう。

ドルフィン三木と佐野くんの迎えで、
阿佐谷ロフトへ３人で歩いて向かう。
道中、ネタ見せしながら。

先日、倉庫から、
大量の未発表の漫才台本が出てきた。
若手の頃に、
考える全てのパターンの漫才台本を、
練習のために書いていたのだ。

とんがっていたり、シュールなものはない。
基本通りのボケとツッコミだけ。
しかし、とんがったり、シュールなものは
廃れるのも早い。

ベタや時代遅れに思えるものは普遍的だ。
それ故に、今読んでも面白い。

例えば、日本昔ばなしのパターン、
例えば、医者と患者のパターンなどなど。

TAPの若手芸人のために
漫才作家として貢献するのも
やぶさかではない心境になった。

この境地は初めてのことだし、
ボク自身は、
漫才作家としては、
確実に職業的に訓練されている。

若手の最先端の発想と融合すれば、
結果は出るはずだ。

１６時２０分着。
すぐにリハーサル。

今回は、伝説のバラエティディレクター
高須さんがが演出に入る。

ボクたちとは「浅草橋ヤング洋品店」
でタッグを組んで、
数々の企画、コーナーを当ててきたものだ。

その前の「元気が出るテレビ」
その後の「ミニスカポリス」
などのヒット作も多数。

そこから幾歳月、
今回は共演、兼ふたりで演出なのだから、
感慨深いものだ。

リハーサルで、
仕切ったり、ボケたりする高須さんが、
テリー伊藤さんと全く同じ、
声質、ボリューム、テンポなので、
弟子は師匠に似てくるものだなーと感慨。

OP、ストーンズの
「スタート・ミー・アップ」音楽ベースに、
レオス・カラックスの『TOKYO』からの引用は高須案。

その後、きゃりーぱみゅぱみゅの
「ファッションモンスター」
と映画「キャリー」の引用はボク案と
いろいろな融合。

最初から４人が板付きで、
今回は進行にミニスカポリス・無法松も迎える。

概要説明後、早速、ネタ見せが始まる。
トップがエル・カブキ。
ライブシーンでは歴戦の雄、
確実につかめる。

２番手にトンペイ。
ネタを見たのは初めてだが、
明るさに特化していて素晴らしい。

３番手にガラパゴス。
TAP所属の１９歳の漫才師。
生でネタを生で見るのは初めてだが、
予想以上だった。
カイマの陰に隠れがちのマコトも良い。

４番手はドルフィンソング。

ボクからすれば、まだまだ改善余地があるのだが、
初めて彼らの漫才を見たときより良くなった。

５番手は５１歳の若手芸人。
銀座ポップ。
TAPをやめるとかやめないとか。

最後はマッハスピード豪速球 。

コント師としての腕は保証済み。
「マジックミラー号」
ボクは一番好きなネタ。

確実に今日一番の受けだった。

換気タイム、CMタイムを終え、

そして、ＶＴＲの後、チンコが登場。
２分ネタを終えるが、そのままフリー演技へ。

そして、無限のチンコタイムへ。

「ウイ・アー・ザ・ワールド」から
　アニマル浜栗へ。

ピコピコハンマー片手の高須演出の餌食に。

最後は芸人総出演に。

そこへ乱入きっかけに
待ちくたびれたターザンが乱入。

本当は「ええじゃないか」というコンビ名の
新人芸人コンビのネタ披露のハズが、
単なる老人刈りのようなリアルドキュメントに。

不測の事態を収めて、クールダウン。

実は、今日の祭典は、
ターザン山本の誕生会であることを発表。

後期高齢者を若手芸人全員が祝う。

しかし、それは策略だった。
お祝いするかのように見せかけて、
緑色の豚の血をかけられる。

本当は、このイメージなのだが……。

まるで映画「キャリー」のように。

切れまくる傷心のターザン。

リベンジの言葉を喚き散らし、
そのまま会場を後にする。

そんな茶番劇を終えて、結果発表。

優勝は、ドルフィンソングとガラパゴス。

そもそもTAP所属の芸人しか優勝してはならない、
という枝豆社長の厳命の元での
出来レースだったのだ。

時間厳守のため駆け足で一気にゴールへ。
最後は皆でパチリ。

（写真撮影：TOMOMI NAKAYAMA）

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