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ブランディングとは、ストーリーを約束すること。SUGOIのブランディングのメソッドを公開します。

ブランディングという言葉が、ビジネスの世界で当たり前に使われるようになったものの、まだまだブランディングとは何か?ブランドとは何か?ということが曖昧なまま使われています。

目立つこと、カッコよくなること、見栄えを整えることがブランディングだとも勘違いされがちな中で、私たちSUGOIが考えるブランディングとは何か。

そして、どのようにブランディングを実行していくのかをこのnoteにて公開します。

ブランドとは、「約束」を形にしたもの

「約束」をすることが、ブランドを作ります。自分たちがどういう存在であるかの約束です。そこには、会社全体の想いがあり、過去があり、現在があり、そして目指すべき未来が込められています。

その全てが矛盾することなく、一致しているブランドを作り続けること、それがブランディングです。

そのため、ロゴやメッセージ、ホームページ、オフィス、広告ビジュアル、ムービーなど、人目に触れる全てのものを、この「約束」に基づいて一貫して作る必要があります。

つまり、約束を形にしたものがブランドであり、この約束を守りつづける姿勢がブランディングです。

この約束を維持することで、ブランドのファンが生まれ、約束を守り続ける姿勢への共感が高まり、その会社だからこその良さが発揮されるようになります。

それでは、この「約束」とは、いったい何を約束するのでしょうか?

企業は、ストーリーを約束する

たとえば、高性能のパソコンを作るという約束について考えてみましょう。この約束は、今の時代ではとても素晴らしい約束に見えますが、その一方で、未来のどこかで守りきれない可能性があります。

それは、パソコンというモノが時代遅れになる可能性があるからです。パソコンというモノに変わって、新しいデバイスが出た時に、新たに約束を結び直す必要があります。それは、ブランディングではゼロからのスタートを意味し、企業としては大きな痛手となります。

これは起こりうる未来の話ですが、ここ20年ほどを振り返ってみても、モノだけの約束を守りきれなかった事例は、1つや2つではありません。

だからこそ、企業はモノではない約束をする必要があります。それは、会社の持っている想いであり、過去から現在へとつながる道のりであり、そして目指すべき未来です。

たとえば、高性能のパソコンを作るという約束ではなく、IT格差をなくすために、全世界の人が情報にアクセスできる社会を目指します。そのために、現在は高性能のパソコンを安価で作っています。

しかし、パソコンだけではなく、より安価で安定したIT機器の開発を随時行いながら、まだITが進んでいない国への普及を目指した活動を進めています。

というストーリーを語る必要があります。こうなってくると、この会社のファンになるかどうかは、性能が高いかだけではなく、そのストーリーに共感できるかが大きなポイントとなります。

つまり、企業が約束すべきは、ストーリーです。

こういう想いで起業し、この想いをこのように育ててきました。そして、これからはこの未来を目指していきます。この未来が実現した時、社会はこんな姿になっています。というストーリーです。これを約束しなければいけません。

ストーリーのつくりかた

ストーリーと聞いて、ピンとこない企業もあるかもしれませんが、間違いなく全ての企業に、ストーリーがあります。どの企業にも想いがあり、理想の未来があり、そして、現在の苦労や努力があるからです。

しかし、それと同時に、自分たちのストーリーが見えづらくなっている企業が多いのも事実です。それは本人たちにとっては当たり前すぎるもので、言葉にされていなかったり、ないがしろにされていることがあるからです。

そのほかにも、代表のストーリーと社員のストーリーがずれている、企業のストーリーと時代とがマッチしていないなど、ストーリーが見えづらい理由には様々なものが考えられます。

そこで、私たちが導入するのが、SUGOIのストーリーブランディングのメソッドです。

全社員向けのワークショップをキックオフとして、全社員アンケートとその分析から、企業のストーリーを言語化します。

具体的には、全部で5つのステップです。
1:全社員向けキックオフミーティング
2:全社員アンケート
3:分析レポート提案
4:ストーリー制作
5:ストーリー発表会

1:全社員向けキックオフミーティング
社員の皆さんと一緒に、これからストーリを描き出していくという目的を共有します。なぜストーリーが必要なのか、どんなストーリーが求められているのか、そして、この会社にどれだけの可能性があるのか。それを皆さんと共有する時間となります。

2:全社員アンケート
それぞれが持っている経験を言葉にするために、全社員にアンケートを取ります。そこから、ストーリーの元となる素材を発掘していきます。

3:分析レポート提案
キックオフミーティング、アンケートで集まった経験をもとに、どのようなストーリーの可能性があるのかを分析します。この時点で、SUGOI独自のワークシートに落とし込んでいきます。

このワークシートを使った分析レポートをすり合わせながら、ストーリーの骨組みを見つけていきます。

4:ストーリー制作
全社員のアンケート、そして、分析レポートの確認を通して見つかったストーリーを言葉にします。ここにきて初めて、会社のストーリーが現れます。

5:ストーリー発表会
1から4までのステップによって完成したストーリーを代表も交えた全社員に向けて発表します。そこには、この企業の過去も現在も未来も含まれています。

ストーリーはムービーで語る

ブランドとは約束であり、企業はストーリーを約束するものです。

約束するためには、完成したストーリーを外に向けて発表する必要があります。自分たちの想い、過去、現在、目指す未来、この全てを含んだストーリーは、誰もが見れる状態にすることで初めて意味を持ちます。

多くの人と約束をするために、文章で書かれたストーリーを映像化します。それによって、自分たちの持っているストーリーをより遠くまで、より広く、そして、何よりも待ち望んでくれている人に届けることが可能となります。

ただ、ストーリーといっても、そのまま映像化できるものではありませんので、このストーリーを映像にしていくために、必要なステップが5つあります。

映像化するための5つのステップはこちらです。
1:起承転結の制作
2:オープン制作会議
3:実制作(制作・撮影・編集)
4:オープン試写会
5:完成・公開

1:起承転結の制作
まず、ここまでで完成したストーリーを、映像のフォーマットに転換します。ここでは、起承転結を使います。この作業によって、ストーリーが映像を生み出すための脚本に生まれ変わります。

2:オープン制作会議
完成した脚本をもとに、制作会議を行います。ここではロケーション、出演者、撮影の機材など、あらゆるものを話し合います。そして、この制作ミーティングのポイントは、オープンであるということです。

基本的に、制作会議は、制作会社の内側に閉じたものとなりがちです。しかし、この映像は企業全体で作るものであり、SUGOIと企業が一緒になって進めていく必要があります。だからこそ、どんな人を出演させるのかも含めて、社内の誰もが意見を言える制作会議を実施します。

3:実制作(制作・撮影・編集)
オープン制作会議を経て、撮影プランが決まったら、あとは実際にロケーションを見つけ、出演者と交渉をし、撮影日程を決定していきます。

そこから実際の撮影、編集を行います。このステップは主にSUGOIが中心となりますが、企画内容やストーリーによっては社員の方と一緒に進めていくこととなります。

4:オープン試写会
3つのステップを経て、編集された映像の試写会を行います。まだ未完成の状態から社員全員で育てていくために、より活発な意見をもらうためのオープン試写会です。

5:完成・公開
オープン試写会で出た意見をもとに、修正、再編集を行い、完成へと至ります。ここで公開されるブランドムービーは、文字通り全社員によって作られた映像となります。

ブランドムービーを振り返る

ここまでストーリーを作るのに5ステップ、ムービーを作るのに5ステップ行ってきました。しかし、ブランディングで言えば、ここからが本番です。

ブランドとは約束であり、ブランディングとは約束を守り続ける姿勢を意味するのですから。

だからこそ、自分たちが作り出したブランドムービーを見直すことはとても重要となってきます。このムービー制作を経て、社員の皆さんが何を感じたのか、何を学んだのか、そして、これからの仕事にどう向き合っていくのか。

その変化を改めて、皆さんとお話しすることで、映像制作が単なる飛び道具ではなくなります。完成したムービーと同じくらい、このプロセスが、その経験がブランドの大きな財産となります。

noteという財産

もう一つ、このブランドムービー制作を財産にする方法があります。それがnoteです。

私たちは2年間かけてコツコツとnoteの中での存在感を作り上げてきました。それは目立つものではないかもしれませんが、数字には現れないエンゲージメントの高い人たちとのつながりです。

この経験から言えることは、このブランドムービーの制作過程こそnote記事にするべきだということです。自分たちが今何をしているのか、そして、どういうブランディングをしているのか。この過程を公開することが、ブランディングそのものとなります。

もちろん、いきなりnoteを書きましょうと言われても戸惑うことも多いかと思います。そんな企業さんのために、私たちがこの2年の経験を活かしたサポートを行いますので、安心してください。

企業の資産としてのnote作りをぜひ取り入れてください。

ブランディングは、長い旅路のように

ブランディングとは、長い旅路を一歩ずつ地道に進んでいくようなものです。この一歩一歩がブランドの力となり、信頼となります。

だからこそ、会社は自分たちのブランドを常に意識しながら、そこに描かれたストーリーを進め続ける必要があります。

それはとてもとても長い道のりとなります。そして時には苦しいものとなるかもしれません。

しかし、その先には、全社員が思い描いた未来が待っています。だからこそ、SUGOIはこの旅路を、全力でサポートします。いやむしろ、サポートと言わず、一緒に歩んでいきたい、そう思っています。


ストーリーブランディングに関するお問い合わせは、ウェブサイト、もしくは、お問い合わせフォームへ。本格的な相談だけではなく、話を聞いてみたいなど、軽い気持ちでも構いません。まずはご連絡ください。