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妊娠しながら、どれくらい仕事ができる?【答え:個人差しかありません】

今回は、問いと答えをそのままタイトルにぶちこみました。産前産後にこなせる仕事の量は、完全に人それぞれです。だけど一例として、私の場合のお話をしたいと思います。

妊娠前は「お腹が大きいだけなら普通に働けるのでは?」「つわりってどんな感じ?」くらいの、ふわっとした知識しかありませんでした。というか、いろいろ調べはしたんですが、最終的に「これは自分がどうなるのか、そのときになってみないとわからんな!」という結論に達したのです。

■妊娠中に仕事を妨げる要因

妊婦には一般的に、こんな症状やトラブルが起きやすいといわれています。

<初期>
・食べづわり、吐きづわり
・眠気、だるさ
・貧血、頭痛
・流産の不安、流産
<中期以降>
・お腹の張り
・腰痛、むくみ、だるさ
・頻尿、不眠
・後期つわり
・ホルモンバランスの変化による情緒不安定
・切迫流産、切迫早産
・物理的な重み、胎動

■個人差がありまくって怖い

私はまず、初期に1か月半ほど「食べづわり」がありました。空腹になると気持ち悪い、ってやつ。でも一度に食べすぎるのもダメだったので、一日10食くらいに分けて、ちまちま何かを食べ続けていた記憶があります。でも、吐くほどではなかったです。

苦労するのは、なにが体調不良の発生条件なのかわからないこと。
うっかり「お腹を空かせておいしく焼肉を食べよう!」と思ってしまい、空腹からすべての血の気が引いて、新宿紀伊国屋で座り込んだこともあります。そんなにお腹を空かせたらダメだったみたいです。

でも、不調との付き合い方がだんだんわかってきたころに、身体が次のフェーズに移ってしまい、また一から手探り……というのが妊娠でした。

それから、全期間をとおしてとにかく眠い。お腹が重い。
後期はだるさ、頻尿、激しい胎動による不快感、不眠など。臨月になると、太ももの付け根にゴムベラつっこんでぐりぐりされているような痛みが、しばしば走りました。

長男次男ともに胎動が激しかったので、内側からあばらを剥がすように蹴られて涙がにじむ……なんてことも。動きに愛しさを感じる間もない。後期は息苦しさと膀胱の圧迫で眠れず、一晩に5回くらい目覚めました。

でも、私の経験した不調は、どれもこれも致命的ではありません。仕事をしていれば気がまぎれる程度のもの。だからほとんど変わりなく働けるんだけど、厳密には「健康体」ではない。マイナートラブルの巣窟です。

しかも、どのトラブルにも明確な解決策がありません。基本的に、産むまでずっと付き合っていかないといけないんですよね。

<妊娠による不調のつらいところ>
・実際に妊娠しないと、自分がどんな状態になるのかわからない
・症状との付き合い方がわかっても、次々に別の症状が出てくる
・「これをすれば完全に治る!」という解決策が、基本的にない
・産むまで終わりが見えない

私は運よく経験がないけれど、切迫早産や切迫流産になると、数か月入院するなんて話もザラに聞かれます。そうなると、仕事どころではありません。

じゃあ、妊娠前にどんな対策ができるのか?
一番は、いろんなケースを見ておくこと、に尽きると思います。自分がどうなるかはわからないけれど、さまざまな情報を仕入れて、心の準備をしておく。最悪のパターンを想定して、手を打っておく。そうやって知識を身につけておけば、たとえ自分のときに役立たなくても、誰かのつらさをほんの少し思いやれるようになりそうです。

■私は、どれくらい働けたか?

さて、そんなふうにマイナートラブルをごっそり抱えてはいるものの、実際どれくらい仕事ができたのかを振り返ってみましょう。

<第一子妊娠/28歳>
  通常業務:週6日(11~23時など)
  ラスト出張:妊娠6ヶ月で大阪1泊(9ヶ月の広島はお断りした)
  ※全期間をとおして、仕事量に大きな変動はなし
  ※納品コンテンツ数 約120本

▲出産直前
  取材:予定日1ヶ月前
  打ち合わせ:予定日4日前
  原稿締切:予定日前日
<第二子妊娠/32歳>
  通常業務:週5日(10~18時+22~25時)
  ラスト出張:妊娠7ヶ月で姫路2泊
  ※つわり期は取材を1桁に調整、中期以降は月15~20本ペース
  ※納品コンテンツ数 約180本

▲出産直前
  取材:分娩日9日前
  打ち合わせ:分娩日10日前
  原稿締切:分娩日6日前

一人目のときは、妊娠期間中に自分の状態がどうなっていくかわからなかったため、探り探り。結果、最後まで意外と元気なままいけたため、全期間をとおして仕事を減らさず、走りきれた印象です。

反対に二人目のときは、なんとなく今後の流れが予想できたため、仕事量もある程度コントロールしました。妊娠がわかってすぐにほんのり調整をはじめ、つわり期は取材をひかえめに。逆に、元気だろうと想定できた中盤以降は、ややエネルギッシュに動きました。

予定日より早めの計画分娩だったので、陣痛がいつくるかわからなかった一人目よりは、ぎりぎりまで取材稼働。その代わり、出産の直前直後は一切パソコンを開かないで済むようにも調整できました。

私の例は「基本的に元気&順調であり、大きなトラブルが起きなかった」幸せなケースだと思います。でも、ひたすら不安ばかりが先行している方に「こういうパターンもあるんだ!」と知ってもらい、ほんのちょっとでも前向きになってもらえたら、うれしいです。

■次回予告

次のnoteでは「妊娠中もうまく仕事をするために気をつけること」をまとめます。今回のような体調まわりではなく、ビジネス上のふるまいの話です。
アジェンダはこちら。

1、取引先とのコミュニケーション
2、ボリュームの調整
3、セーフティネットの整備
4、体調管理

(予告を入れることで、みずからに更新を促すスタイル)


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