天下統一

『NHKテレビ・ラジオ学校放送 小学校6年 平成12年度 1学期』
(「歴史たんけん」番組利用のポイント) 2000年4月1日-119,日本放出版送協会
宮城県仙台市立南小泉小学校 教諭 菅原 弘一


 群雄割拠の戦国時代は、織田信長という強烈な個性をもつ一人の人物の登場によって急速に統一へと向かっていく。
 信長には、独創的なアイディアやいち早く世界の先端技術を取り入れた先見性があった。常識にとらわれずに断固として自分の考えを実行に移す姿は魅力的である。

 子供たちは、戦いによる領地の拡大に注目しがちであるが、「古いしきたりを打ち破ったこと」や「新しい考え方を導入したこと」は何かといった観点を与え、信長の業績について多方面から調べることができるようにしたい。
 調べたことを深める段階では、天下統一の過程を追うだけではなく、信長がどのような考えをもっていたのかについて十分に話し合わせてみるとよい。
 信長については「長篠の戦い」を手がかりに学習させることが多いが、安土城に注目させてみるのもおもしろい。お城に巨大な天守閣や壮大な石垣を持ち込んだのも信長である。お城をライトアップして人々を驚かせた話なども紹介しながら、天守閣を創り出した信長の気持ちに思いを寄せることができるようにしたい。

 乱れた世の中が統一に向かう過程は劇的で興味深いエピソードが多い。信長だけでなく秀吉・家康も含めた三人の武将の人間的な魅力に触れさせることによって、人物について学習することの楽しみを味わわせることができる。

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