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父と入った露天風呂。家族との時間を大切にするということ。

 このあとの車の運転がなければ、キンキンに冷えた缶ビールの一本でも飲み干したい。向かいに(亡くなった)親父がいて、乾杯できたら尚のこと最高なのにな。お盆の帰省の最後は、たしか父とも一緒に入った温泉にやって来た。底の見えない泥色の露天風呂にひとりつかって、薄い金色に染まりはじめた青空をぼぉ〜っと眺める。美しい空を背景にして、生えた苔も趣深く感じさせる立派な水車がくるくると回っていた。

 最後の最後、東京発の飛行機出発ギリギリまで長崎を満喫してきた。

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流しそうめんの機械と、
その向こうには清流が流れている。

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小浜の温泉が、
運良く特別に貸切家族風呂に。

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おばあちゃんの籠バッグ。
ぶら下がってるフィギュアは、
曽孫からのプレゼントかな?

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震えるほど冷たい川の水で遊ぶ妻と娘。

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地元の農家さんが作った
新鮮なブルーベリーかき氷。

 父が亡くなる2年ほど前から、僕ら家族はもう一度、家族をはじめた。還暦を過ぎた父とその直前の母を連れて、弟と4人で九州各地の温泉巡りなんかをはじめたのだ。それまではというと、まぁなんというか、なかなか一筋縄ではいかない、問題を抱えていた。だから2年ほど前までは、家族みんなで温泉旅行なんて以ての外であった。

 経営者をしていた父の仕事は忙しかった。僕らが小学校高学年になる頃には、家族はすれ違っていた。もしくは、綻びみたいなものが生まれはじめていた。もちろんそんな単純な原因だけではないけれど、そして周りからどんなふうに見えていたかはわからないけれど、僕らの家族は壊れていたと思う。

 「これからは、こがん時間ばもっといっぱい過ごすごとしようね」露天風呂で真っ赤な顔をした父にボソッと話したことを覚えている。仕事も大事。僕も大事にしている。だけど、家族との時間を犠牲にするのは違う。仕事では大きな成果をあげているけれど、どうにもしあわせそうに見えない成功者と言われる人をたくさん見てきた。別に僕は家族をいちばんにした方がよいと考えているわけではない。ほんとうに大事なことを見誤らないようにしたい、今回の帰省を通してあらためてしみじみと思った。もう運転もしなくていい。飛行機ではビールを飲みながら、妻といろいろと話をしたくなった。

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 きょうも読みにきてくださって、ありがとうございます。常識やら何やらに追い立てられるように生きるでなく、自分の心に耳をすませていたいです。そうしていたらきっと、家族を大事にしながらだって、びっくりするくらいの成果を出すことだってできるんですよね。

 パーティー徐々に参加者が集まっています! ワイワイ盛り上がって、夏の終わりをたのしく過ごしましょう(*^^*) 来てくださいね!


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