20代拗らせ腐女子がコロナ渦で20キロ痩せた話①


男同士の恋愛を追いかけていたら、気がついたとにには25歳をとっくに超え、職場でも後輩がたくさん入り上に立つ立場になっていた腐女子です。

小学生時代に一世を風靡した6人組に出会い人生が一編。ギリギリで生きてたり、ローラースケートで華麗に舞う姿にうっとりしたり、連続バク転記録を見守ったりと大学生までは俗に言うジャニヲタ生活を満喫。

ジャニヲタの聖地といえば原宿!と思いたち原宿のタピオカ屋さんで大学4年間バイト。

高校卒業まではぽっちゃりさん程度だった体型も毎日のタピオカ大量摂取、賄いの生クリームたっぷりクレープ、終業後にはアフリの柚塩ラーメン、ホホカムのハンバーガー、パンコントマテのオムライスと好き勝手に食べたおかげで就職するまでに70キロを超える体重に。



大学を出て入った会社は制作会社で、30時までロケなんてこともザラ。これが朝食なのか、夕飯なのかわからない生活。ディレクターやAPからの圧力で溜まるストレスにそれに比例して増える甘いデザート。

忙しく仕事してるから大丈夫。朝の5時からカツ丼、10時にラーメン、16時の編集の合間に居酒屋で軽い飲み会など気がつけば一日5食は当たり前の生活。

これだけ徹夜で動いてるんだから食べても太らない。大丈夫大丈夫。そう思い食べたいと思ったら食べるそんな生活。

1年ADとして番組制作をしていたわたしは母の病気発覚を境に家に帰れる仕事がしたい!と他局の内勤の仕事へと転職。

デスクに座って電話を取り、パソコンに向かって1日を終える生活へ。

しかしAD時代にぶっ壊れた満腹中枢はそのまま。動いてなくてもデスクには常にお菓子、甘い飲み物。

この頃はアニメにハマり、仕事終わりにコラボカフェ、アニメつながりで知り合った仲間と焼肉(なぜかアニメヲタクは焼肉焼きがちな気がする)



そんな生活を2年続け25歳を過ぎた頃の健康診断で92キロを記録

わー!もうすぐで大台じゃん!なんて呑気なこと考えていたが普通の洋服屋さんに置いてある服は入らない、選べる服がなく着れる服を着るそんな生活に終止符を打つべくダイエットを決意。


考え方までデブなわたしはなるべく運動せずに楽に痩せる方法を模索し無理な食事制限に走る。

朝ごはんは置換えプロテイン

昼ごはんは弁当箱半分

夜ご飯も置換えプロテイン

一日5食食べてた人間がそんな生活に耐えられるわけがない。半年もしないうちにギブアップ。その時はプロテインの入ったカップを見るだけで吐き気がしたり、食べ放題へいく夢を見たり、ともう限界で気がついたときには普通にご飯を食べ、お菓子を貪り、好きなものは甘いミルクティー。

しかしながら無理な食事制限をしたおかげか半年で10キロの減量に成功。82キロになった。

今思えば10キロ減量できたとはいえ82キロは平均値よりかなり重いのであるが、その時はめっちゃ痩せた!と自分に自信が出てスカートを履いたり、ノースリーブを買ったりとなかなか周囲にお見苦しい姿をお見せしていた。


10キロ痩せたことにより少しくらい食べても大丈夫と謎の自信がついてしまい、気がつくと88キロまでリバウンド。

この頃履いていたズボンは4Lだった。


やばいやばいとは思いつつも、この頃会社の同部署に移動してきた先輩、入社してきた後輩が二次元アニメヲタクでジャンル違いだったのでお互いの特典のためにお互いのカフェに同行してコラボメニューを食べまくる生活をしていた。

週2以上で池袋のアニメイトカフェに通い、その後焼肉、焼き鳥、しゃぶしゃぶへ移動し会社では話せなかったBLの話をする。

毎日楽しくて楽しくて、これが永遠になればいいのにそんなことを思っていた2020年3月。


コロナウィルスの世界的大流行。


予定していたカフェは次々と中止延期が発表され、社内でも会食の禁止令が出された。


わたしの働いているのはテレビ局。医療現場とは比べものにはならないが、ロックダウンされたから、緊急事態宣言が出たからといって休みになる職種ではなかった。


横浜のクルーズ船取材へ出て行くひとを見送り、PCR検査を取材した人たちと打ち合わせをする。そんな仕事をしていて自分がかからない保証はどこにもない。

そんな不安で不安で仕方ないときに会社からのメールが送られてきた。社長からだった。

私たちの究極の使命は報道機関として国民の生命と財産を守るために働くこと。それが私たちの存在理由。いま私たちは究極の使命を担う尊い仕事をしている。そしてこの緊急事に平時の高いクオリティーを求める必要なく今、スクープや視聴率を強く求めることは皆さんの身を危険に晒しかねない。本能的に体が動いてしまうかもしれないが、できる限り仕事を抑制し、リスクを軽減してほしい。健康を保ちながら正しい情報を流し続け ていくことだけにすべての意識を集中し、安全のためなら費用をかけても構わない。社会に光を差そう。


ざっとまとめるとこんな内容だった。

このメールが来た時は絶望した。あぁ私たちはウィルスに負けるまでは働かないといけないんだ…。

でも何度もこのメールを読み返すうちに、この仕事をしようと決めたときに世の中の人のためになる仕事だと胸を張れる仕事をしようと決めたのを思い出した。

華やかな世界、芸能人に会えるからそんな軽い気持ちで入ってくる人もいるがそんな人は大体1年で現実に耐えられなくなり消えてゆく。

そんな世界に5年近くもいるのだ。覚悟というかやらなきゃいけないな、やるしかないという気持ちになった。

真面目な話をしてしまったが、追いかけていたコンテンツのライブも中止になり、同人誌の即売会も中止延期、仕事に生きるしかもうなかった。


緊急事態宣言が出た翌日。

大きいスーツケースを抱えて職場近くのホテルへ向かった。30日滞在パック¥90000。

家族に疾患持ちがいたため会社の近くのホテルを拠点とすることにした。


着替え、パソコン、Amazon stick TV

生活に必要なものだけを持ち込んだ。もちろんホテルには電子レンジはない。

日常的にグッズや、コラボカフェ、同人誌と湯水のようにお金を使い続けてきたヲタクに貯金などにい。9万円ものお金が寝起きをする場所に対してかかった。削れるのは食費だ。

そうだ、1ヶ月1万円生活は無理でも2万円ならできるんじゃない?


昔からやると決めたらやる女だった。

まずはExcelで簡単な帳簿を作成

30日で2万円 = 660円

単純計算して1日で使える金額は700円弱となった。


近くのスーパーで水で解くだけの簡易みそ汁大容量パックを購入した。1回約20円。

仕事終わりにドンキホーテに寄り普段から安いのにさらに安くなった35円のおにぎりを購入し、翌朝冷蔵庫でキンキンに冷やされたパサパサのおにぎりを朝ごはんにした。

たまにみそ汁に溶かして暖かいご飯にして食べたりもした。

基本的にこの頃は11〜20時の勤務だったので10時ごろ朝食を取り会社へ向かい、16時前後に社内にあるコンビニで500円前後の弁当を買い食べる

夕飯は取らずにホテルに戻って今まで気になってたけど見ることがなかったアニメを消化し寝る

そんな生活を送っていた。


休みの日も緊急事態宣言中のため行くところはない。天気が良く過ごしやすい気候の時期だったので会社の近くを1人でうろうろし、時間が有り余っていたので2時間ほど散歩したり誰もいない銀座まで行ってみたりした。



3週間くらい経ったある時、ズボンが緩いことに気がついた。この時はただ節約してるという意識しかなくダイエットしてる気は更々なかったのでズボンのゴムが伸びてしまったのだろうと特に気を留めなかった。






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