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デリバリーで絶対にハズしてはいけないこと!

宇宙一外食産業が好きな須田です。

今回はデリバリーを本格導入するにあたり、幾つかの整理しなければならいことが有るので、そのあたりをお伝えします。

レストランデリバリーの場合、どの商品をデリバリーにするのかを決める必要があります。
全商品をデリバリーすることは当然得策ではありません。

デリバリーに向かない商品があるので、デリバリーに耐えうる商品をピックアップします。
選択の基準は食材特性を考慮して、経時劣化の低い食材を中心に選択しましょう。

レストランデリバリーをでは、当然レストランの営業中にオ―ダーが入ります。
当然レストランのピークタイムとデリバリーのピークタイムは重なります。

すると調理の優先順位を決める基準が必要になってきます。
そこが一番の注意ポイントとなります。

レストランデリバリーの場合は、優先度が高いのは店内消費の商品です。
オーダーから13分以内提供、出来れば11分提供を目指す必要が有るので、常に店内のオーダーを優先します。

ただ、デリバリー商品を後回しにしているとどんどんお届けする時間が伸びてしまうので、店内とデリバリーの商品が重なった場合は同時調理します。
店内消費する商品とデリバリーでは調理工程が変わってきます。

この場合、デリバリー商品は経時劣化を防ぐ調理法が必要ですから、同じ食材でも火入れの時間が変わってきます。
例えば肉類の場合は、表面に焼き色を付けてメイラード反応をおこさせ、芯温が必要な温度帯まで上昇したら火入れは終了です。
肉類はこのような状態になったらデリバリー中に肉は自然と休まるのでドリップは出なくなりますが、カットしてからデリバリーする場合は一旦休めせてからカットしましょう。

デリバリーの商品は店内消費の商品よりも火入れ時間は短縮されます。
休ませる時間は同程度もしくは長くなります。
同じ商品を同じフライパンで焼き出しても、デリバリー商品は早めにあげて、店内消費の商品を仕上げている間にデリバリー商品は休ませることが出来ます。
その後必要ならカットしてデリバリーに出します。

このように同商品のオーダーが入った場合、調理時間を変更し調理後の余熱調理の考慮する必要があります。

この余熱で火入れするタイミングを考えて臨機応変に優先順位を決めることが必要です。

麺類も火入れは最短時間として仕上げます。
私が参画していたデリバリーの会社では、麺とスープを別容器に入れてデリバリーしていました。
お客様のお宅で麺とスープを合わせて最終仕上げをしておりました。

麺類は伸びてしまうのが一番商品価値を損なうことなので茹で伸びを防ぐ茹で加減と、経時劣化を防ぐ熱々の状態になるように商品構成を考慮する必要があります。

麺は多少冷めたとしてもスープが熱々ならば提供温度の問題は提供時に解消出来ます。


次に包材ですが、基本的には保温性をあるものを選ぶことをおすすめします。
そうなると包材の価格が高くなりますので、価格高騰に耐えうるだけの価値の高い商品を完成させましょう。

売価優先でさみしい商品となることだけは避けましょう。

当然暖かく食べて頂きたいご飯と麺類は保温性のある包材で、メインの商品は電子レンジ対応の包材ならシズル感も感じられると思います。

サイトにアップする写真もデリバリーで提供する包材に入れた写真を掲載し、保温性があること電子レンジ対応であることなど、デリバリー後に美味しく食べられることをサイトでお伝えしましょう。

デリバリーで注意しなければならいことにソースが凝固する、乾燥する、食材に吸い込まれることがあります。
ですからソースは店内消費の商品と変えて、粘度を付けるようにしましょう。
コースターチでも片栗粉でもかまいませんが粘度を与えることで解消出来ます。

また、食材からドリップが出ますので、必ずドリップを吸わせるものを下に敷くようにしましょう。

キャベツの千切り、ガルニ類、素揚げした春雨などドリップをすって美味しくなるものを敷きましょう。

ステーキの場合はソテーしたタマネギ、生姜焼きの場合はキャベツの千切り、海老チリなら春雨の素揚げが良いでしょう。

このドリップを吸い取ってくれる食材のもう一つの効果は、デリバリー中に食材が転がってしまうことを防いでくれる点です。
また、盛り付け方で豪華な印象を与えることも出来ます。

その分当然原価がかかって来るので適正売価にしましょう。


最後に売価設定の件は次回にご紹介します。

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