発達障害で発生するしんどさ(自分の場合)

発達障害については個人差があるのでなんとも言えないところがあるのですが、自己紹介を兼ねて記事をひとつご紹介します。

上記の記事の元ネタになったものです。

軽く生い立ちと現在の状況など。
発達障害(幼少期は多動強め、今はASD傾向強め)&二次障害で鬱病を発症中の障害者手帳ホルダーです。

2018年6月現在の処方
ストラテラ120mg
サインバルタ60mg
イフェクサー37.5mg
タリオン10mg
デパス毎食1mg
ロラゼパム毎食1mg
エスタゾラム就寝前2mg
ファヴォワール28(低用量ピル)

ADHDとASDはおそらく父方。
4人暮らし(祖母、父、母、わたし)の中で3人がADHD傾向(ついでに父は半身麻痺)、という家庭で育ちました。

中高校は3人にひとりが医学部に行く(離婚率は5割以上らしい?)進学校、大学は自殺者が全国2位との噂もある私大に進み、学生時代はその特殊な環境のおかげで多少変な人間という認識はされていたものの、周りも変だったのでそこまで目立たず。

社会に出てから、はじめてギャップを感じることが増えてきました。

「我々が常識としていたもの」は
「普通の常識」とは違うのかしら?
 と思ったことをまとめてみたいと思います。


1、見えていない事物は「存在しない」

わたしは細かい収納ができません。
棚の奥にしまったものは存在を忘れ数年放置されます。
物のカゲに隠れてしまったものも、目に入らなくなった途端に忘れます。
物が極端に多くなるor管理できるほど少なくならないと死にます。

また、管理=記憶であるため、それだけで脳みそのキャパを消費します。


2、言われていないことは「存在しない」

頭のなかは、いつもなにか考え事でぐるぐる回っています。
そこに誰かがポンと話しかけてきた時、的外れの返答をよくします。

日本語には主語を抜く癖や、コミュニティ内で前提とされている知識を前提とした暗号のような言い回しが多いです。
そのため、とっさの反応が臨機応変にできないのです。
基本的になんとなくこうだろう、と予想することや空気を読んで返答することは不可能です。

故に、これもまたものすごく記憶力をよくしてあらゆる知識を暗記しておくくらいしか対応策はありません。脳みそが疲労していきます。


3、自覚より体力も気力もない

そんなわけで、そこに存在しているだけで基本的に脳みそはフル回転(周囲を常に警戒しているといっても良い)しています。
身体感覚で覚える、ということも決してできないことはありません。逆上がりとか、自転車などがそれです。苦手ですができなくはありません。
ただ、頭の回転の速さと身体の動きの速さがあまりに違うため、そこに多大なストレスがかかります。

脳みそは常に疲労している、身体はストレスで緊張しっぱなし。臨機応変に反応する余裕はない。わたしの場合、体力、気力ともに、生きているだけでおそらく普通のひとよりもかなりの負担を強いられています。

ゆえに、たとえば朝から終電まで遊んだだけで、次の3日間は寝込みます。


4、個別具体的な(わたしが普段)困っていることの例

・自分で管理しているものが1cmでも動いていたらわかる&発狂する

・嗅覚過敏。女性車両と男性車両の匂いの変化で気分が悪くなる

・光過敏。20分以上太陽にあたると頭痛&発熱
 (故にピクニック不可、サングラスが手放せません)

・低気圧過敏。右目の視覚が悪くなり、偏頭痛が半日は続く

・身体感覚鈍磨。化粧棚を使う時など、決まった時決まった部分を負傷

・自分で決めたルーティンには従えるが、決められたルーティンに体を慣らすことはさらに下手
 (診療に行く、ドラマの視聴、通勤通学通塾などに苦痛を感じる)

・映画や読書などで過集中すると呼吸がとまり、頭痛や立ちくらみを起こす

・自分が疲れていることを自覚(モニタリング)できない
 (ゆえに自己防衛が苦手/極端になりがち。喧嘩っ早くなる

・興味ないことはインプットできない。人の名前や顔をほぼ覚えられない(すべて同じに見える、軽い相貌失認もあるかもしれません)

・代謝が悪く、傷の治りが遅い
(年齢はあまり関係なく、小学生のときから現在に至るまでずっと)

5、【まとめ】
メンヘラ=メンタルだけがしんどいのではない
生きていること自体が身体的にたいへんしんどい

精神科にかかると大抵言われるのが
「あなたの困りごとの多くは精神的なものよりも身体的な症状が多い」
全くその通りだと思います。
発達障害は精神障害というよりも身体障害に含めたほうがいいんじゃないかと個人的にも思います。わたしは常に見えない敵(世界そのものかもしれない)と戦い、緊張し、疲労しています。

つまりは、メンヘラでないひとにとっては空気であるものがメンヘラにとって毒であることも稀によくある、ということです。

ここまで、ふつうのひとが読んだら、めんどくせぇ!となると思います。
わたしだって多分そうです。でも、そういうギャップがあるのね、見えにくい障害だけど確かに障害なんだね、って広まると嬉しいなと思います。

乱筆ですが、ひとまずこれにて。

読んでくれてありがとうございます!