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わたしの中のおっぱいがいっぱい

12月になりパパイヤの実が木からほぼ無くなっていた。一個だけ寂しそうに申し訳なさそうに小さいやつがちょぼんと残っている木もあった。

わたしの住む地域は庭のある家なら6割くらいはパパイヤの木があるんじゃないかと思う。
散歩していてもドライブしていても目にはパパイヤが写り込む。

今年の夏は台風の影響をあまり受けなかったのもあり、こんなに実るものなのか!と感嘆してしまうほど、それはそれはたわわにパパイヤが実っていた。たぶん集合体恐怖症の人は目を背けてしまうだろう。

そんな大量のパパイヤの実が一本の木にぶら下がっている姿は、わたしの脳裏におば〜のおっぱいを連想させた。

小さい頃、『おば〜はお風呂のときおっぱいをよいしょって肩に乗せるみたいにしてさ〜持ち上げてからによ、おっぱいの下んとこ洗うんだぜ〜』と言っていた子がいた。衝撃的イメージ映像が幼きわたしの脳内に流れた。

パパイヤの木にはおっぱいがいっぱい

わたしの母も母方の叔母たちも、従姉妹もみんなおっぱいがおっきい

唯一、わたしとわたしの姉のは小さい

むしろわたしのおっぱいは無いに等しい。父の方がブラジャーが必要だ。父のおっぱいは ”千と千尋の神隠し” に出てくる大根の妖精みたいに見える。

おっぱいが小さいことを悲しく思ったことはない。

中学生くらいの頃から街で出会う大きなおっぱいを見ると、ほんっとうに純粋な気持ちで『すごいものが胸に付いてるね!』と触りたくなる衝動にかられ、脳内では実際に触りに行っていた。現実に行動していなくて本当によかった。

大きくなるにつれ、身長は伸びても、体重は増えても、わたしのおっぱいは身軽そうだった。
周りの女子たちの制服のシャツは胸のあたりに主張があったが、わたしのはいつだってすんっとしていた。

どうして母のおっぱいは大きいのに、母の子供であるわたしのは小さいのだろう?

遺伝なんて無いのかな? 顔は母に似ているとみんなから言われるのにな。 不思議だなあ。
でももしわたしの胸にそんな大きなおっぱいさんが付いていたら、わたしはわたしでいられるだろうか? こんなすごいものが付いていることを受け止められるだろうか? おばあちゃんになったときに垂れていたら、わたしは嘆くのだろうか? それとも共に人生を歩んできた垂れたおっぱいに今日もありがとうと愛でられるくらいの聖人君主に成れているだろうか? と頭の中で会話が繰り広げられる。

小学生のとき、休み時間にドッジボールをして遊んでいたらものすごい速球がわたしの乳首めがけて飛んできた。体に当たったから痛いんじゃなかった。初めて経験する痛さ。なんか知らんけど乳首が涙が出るほど痛かった。

その時くらいから何があったわけでも無いのに乳首が痛くなったりしたから、母にその事を伝えた。
すると、『ふーん、大丈夫よ〜成長しているだけ』と細かいことは気にするなと言った感じであしらわれたので、もういちいち気にするのはよそうと思った。

わたしが小さい頃から、両親はよく仕事のこととかで言い合いをしていた。結構な勢いで口が悪くて、わたしの目の前でも『離婚するか!』とか大根の妖精さんが言っていた。

母はカーペンターズとか英語のものが好きで、当時テレビでアメリカのドラマとか洋画が放送されていたから、それをよく見ていた。わたしもくっついて一緒に見ていた。

今思えばそこからわたしは学んだのだろう。

仲直りや慰めるのにはキスとハグだ!と。

だから大根の妖精さんと喧嘩した後に茫然と座って肩で息をしながら涙を流していた母の唇に、チュッとした。

『こんなことするから乳首とか痛くなるのよ!!』

!!!!!!!

衝撃が走った!!
そうなの〜〜〜!?と目がテンになった。

(父も母も本当に優しい人たちなんですよ、ただ口下手なだけなんです。hahaha )

ただ母を慰めたかっただけのわたしの気持ちは台風一過のように飛ばされていった。

わたしのおっぱいはこんな事するから痛いんだ、、、
おっぱいの痛さを恨んだ。

そんなことがあったのも少なからず影響しているのだろうか?

わたしのおっぱいは小さくて平気、小さくて平和

大きいのは母のだけで充分だ。
モッチモチのおっぱい、触ると面白い、笑顔になれる

わたしのおっぱい、触ってもなんも面白くないけど、毎日平和


母のおっぱいと姉のおっぱいとわたしのおっぱいで、この家には6つのおっぱい

犬を2匹飼っていて、二匹ともメスだから、1、2、3、4、5、6、7、8
8×2=16だからこの家には22このおっぱい!

父のももうおっぱいだから24こ!やばい、もう抱えきれないよ、、、

とか

エレベーターや密室で女性がたくさんいると、その場のおっぱいを無意識に数えてしまう癖がある。

その間3秒くらいだけ、わたしは見ず知らずの人のおっぱいに想いを馳せる。

どんな人生を送ってきたの?おっぱいさん


みんなの1日がどんな1日であったにせよ、どうか睡眠だけはとれますように。そして必ず笑顔になる日はやってくるよ、信じてほしいな。

See you soon!


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