見出し画像

モーズ・アリスンはホワイトブルースの原点?

今や日本人だろうと、ブルースと名の付いた歌を歌い、ブルースをとやかく語ったり、ブルースブルース言ってますが、これは白人のロックバンドやアーティスト達が元々黒人の労働歌であったブルースを演って世界に広めたことが大きいですよね。しかしまあ黒人の中ではブルースを悪魔の音楽といって忌み嫌うこともあったとか。。ゴスペルもブルースも馴染みのない私にはどちらも魅力的ですけどねえ。正直ブルースは泥臭いとかいう定説もよくわかりません。ブルーノート万歳。

はじめにブルースを演奏した白人は誰か知りませんが、世界に最も影響を与えた一人はエルヴィス・プレスリーでしょう。彼のことは取り上げたら始末に負えないので置いておき、地味に影響を与えているのがもしかしたらこの人なのかもしれない、モーズ・アリスン。

影響を受けたアーティストを挙げると、Jimi Hendrix、the Rolling Stones、Tom Waits、John Mayallなど、the Whoは"Young Man Blues"を、the Yardbirdsは"I'm Not Talking"をカバーしています。Jethro Tullのキーボーディストも彼のピアノに影響を受けているそう。あとはElvis Costello、Clashもカバーしてて、Pixiesはもはや"Allison"って彼のことを歌った曲を作ってるそう。正にミュージシャンズミュージシャン。またその歌詞のウィットネスや社会への風刺などからGeorge Fameにはボブ・ディランより重要とも言われたとか。というのも彼は大学で哲学を専攻しており、その後徴兵期間を経て、ブルース・ジャズピアニストになっているのだそう。ただ歌詞の内容がわからなくても、なぜだかノン気にも聴こえる歌声とピアノで楽しめます。

これはベスト盤ですが、最初のアルバムリリースは1957年。60年代まではコンスタントに作品発表してますが、それ以降も不定期にアルバム発表してます。2009年が最後のアルバムで、2012年には初来日も果たしたそうですが、2016年に89歳で亡くなられています。

これはthe Whoもカバーした一曲。

黒人ブルースの真似じゃなく、自分のものにしているところが無理がなくて聴き心地が良いです。ジャズにも聴こえますが。そのちょうど中間でしょうか。ただその違和感のなさにきっと白人にもブルースができるんだと後のアーティスト達にインスピレーションを与えたことは間違いないのかなあと。。聴きながら色々と思い巡らせてくれます。

それにしても日本人でブルースを自分のものにした人っているかな。ピートタウンゼントにとってのモーズ・アリスンみたいな、日本人にもブルースできるんだと思わせるような。いつかイエローブルースの歴史が語られたら面白いですよね。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?