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夏の終わり

また一つの季節が過ぎ去った


別れは増え出逢いは減った



楽しかったことも勿論あったはずなのにそれ以上に苦しかったことが大きくて打ち消される。来年の夏は今年の夏を思い出して苦い思いをするんだろう。

人に頼る体力を出せなくて我慢するしかなかった。自分の中に深くて黒い何かを溜め込んでいく。息がしづらい。

少しの癒しが生きる意味になっていく。

ほんの少しの幸せな時が一瞬で壊れるのが怖くて、壊れてしまわないように大切に大切にするほど少しの衝撃で消えるのではと不安に駆られる。

脆くなってしまったな。

好きなものを手に取れなくなった。自分の手の中で収まっては駄目な気がして。少しずつ過去の自分との考えにズレが生じてくる。対立する自分はきっとすぐ近くに来ている。

狭い空間に縛られて思うように動きが取れない。解放されたいのに許されない。いつまでこの檻の中に居るんだろうか。いつになったら自立が出来るのだろうか。

決意した思いはすぐに消え去って、だらけた身体と脳が必死にフル回転して日常を過ごさせようとしている。今日も同じようなことを繰り返す変化が無い一日を過ごすんだろう。

長続きするやる気の出し方が知りたい。未来の自分の為だ、と思ってもそんな自分になれるわけが無いと諦めてしまう。悪い癖だ。


変わらないとこれからの日々がずっとこのままの気がするからもう夜に活動するのは辞めよう。働いて家に帰ってきたらすぐ寝て朝起きて太陽の光を浴びよう。少しずつ違う一日を過ごそう。



一つ一つの言葉に、文章に、流れが無くてまた自分に失望する。自分の頭の中にある言葉をそのまま文字に出来なくてもどかしい。

学生時代は簡単に言語化が出来たはずなのに人と関わることが減った今、少しずつ言語化のスピードが遅くなっている。


日が昇ってきた。そろそろベッドに入ろう。



太陽が出すしつこい紫外線が大人しくなって涼しくなった。

暑いからこそ熱くなれたあの日も、また来年。

今年も夏を好きになれなかった。挑戦はまた来年。

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