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本の紹介『超「超」整理法』

こんな方にオススメの本です💁‍♂️
▶︎情報収集をルーティンとしている
▶︎文章を書く
▶︎低学歴、無教養だけどインテリジェンスという言葉に憧れる(つまり僕のこと)


『超「超」整理法』
著者:野口悠紀雄 氏



あらゆる資料を「ジャンル分けするな!時間順に並べよ!」をテーマに、斬新な整理法を紹介した前作『「超」整理法』のアップデート版。


前作は、アナログベースの情報整理術が中心でしたが、本作は時代に即してデジタルベースとなっています。
(とは言ってみても、2008年の著作なので本書にはスマホやタブレットは登場しませんが…)

目次より
第Ⅰ部 デジタルオフィスの作り方(第1~3章)
第Ⅱ部 IT時代の知の技法(第4~7章)
第Ⅲ部 知の産業革命(第8)


全8章からなり、全体を通して「新しい価値を生むための情報の取り扱い方」というテーマが見えてきます。

主要な論点は次の2点。

①「分類するな!検索せよ!」

②アイディアを生む技術


①は主に第I部で語られており、今となっては目的のファイルを検索するというのは一般的と思われますのでこちらは割愛します。

もしも、「フォルダ分けしてる」という方は読まれても良いかもしれません。(かく言う僕もフォルダ分けしていますが…)

特筆したいのは第Ⅱ部です。

第Ⅱ部は無限とも思える情報に溢れるネットの効果的な検索方法や、検索する側に必要な意識の在り方について書かれています。


特に有用だと思った一節を引用します。

まず、すべてに先立って必要なのは、「問題設定」である。「何が問題なのか。何を知りたいのか」を明確にすることだ。「明確な問題意識を持つ」と言ってもよいし、「質問事項を明らかにする」と言ってもよい。 P231


情報収集をルーティンとしている場合、この「問題設定」がないと情報を"ただ集めている"だけとなりかねないことを示しています。


そんな"ただ集めた"情報から新しい発見や自分なりの意見を生み出すのは容易ではありません。


たとえば、アメリカの情報を集めようと思えばいくらでも集めることができます。その情報をもとに「さぁアメリカについて何か書こう」と思って書いてみても、おそらく面白みに欠けたありふれた文章になると思います。


問題設定が「ネイティブアメリカンの今と昔」なら集めるべき情報も単にアメリカについて集めるのとは異なり、より明確になります。そして、それらの情報から書き出しだ文章は読み応えのあるものになるでしょう。(読者に興味があるかどうかは別にして…)

本書によれば、更なる効果を高める視点として「十分強い目的意識に支えられた」問題設定が重要だと説いています。これを先程のアメリカの例に当てはめると、「1年後にナバホ族の居留地があるアリゾナ州に行く」という目標があれば、更に効果が高まるのは想像にたやすいことと思います。

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序盤に述べたように、本書が出版された後にスマホなどのデバイスが登場しました。

しかし著者もそういった変化は当然のように見越していたようで「重要なのは、個々の細かい方法論ではなく、その背後にある基本的な考え方だ。細かい方法論は、今後変わることもある」と述べています。

そういった点を押さえた上で読めば必ず得られるものがある一冊だと思いました。

読書アウトプッターのひとこと📖

ちなみに僕は第I部はほとんど読み飛ばし、第II部を重点的に読みました。「文章を書くための情報を得る」という目的があったからです。

無意識にやっていましたが、本書でいう「問題設定」を持つと、そのような読み方をしても問題ないことがわかります。

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