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美味しいものと空気。

林さんの寄稿を読んで、「まさに」と思った。

私も10年前はまさに「空気」を売っていた。それが飲食店(居酒屋)の意味だと思っていたし、それを求められてもいた。「私」というキャラと店の空気で顧客を作っていくスタイル。

もちろん、美味しさも必要だけれど、「普通よりちょっと美味しい」とか「普通よりちょっと新しい」とか、本当にちょっとのことで売れていたし、それで成り立っていた。

ただ、独立してからは「空気」や「人」ではなく純粋に「美味しさ」というもので顧客を作っていきたい、と思うようになった。「美味しい」を作り出す技術を磨き、「美味しさ」と向き合ってくれるお客様に、「人」や「空気」にではなく、「料理」に惚れ込んでもらいたい、と思うようになった。

独立する前、居酒屋でそこそこ売っていた実績があって、「人(自分自身)」にそこそこのお客様もついていたボスと私が、独立してちょっと高い単価でお店をスタートさせたら思ったほどお客様が来なかった、という人間不信案件を経験したことによって、「いくら仲良くしていたって客単価を上げただけで、離れていくんだなー、お金って怖いなー」と今となってはいい勉強だったなという経験を経て、「自分たちの提供した形あるものにお金を払っていただく」という、もはや当たり前のことに立ち返り、そして、それをやってみたいと思えたことは、本当によかったなと思ったし、withコロナの今、ギリギリ生き残れているのは、そのおかげだとも思っている。

客単価3000円で仲良くしてくれていた人達の中で、客単価20000円になっても仲良くしてくれている人は10人いるかいないか(驚愕)www

そのかわり、この9年で新しい顧客様と出会えたことは大きな財産だし、3000円に戻らず、コツコツと少しずつ20000円まで登り続けてこれたことは本当に良かったなと思う。(ま、ボスの努力のおかげなんだけども)www


「空気」で売る時代はしばらく戻ってこないかもしれない。飲食店はそのことと向き合って「何を売るか」を考えていく必要がありそうだ。





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飲食と販売とパートしながら細々と暮らす40代おばちゃん

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