パーパス「誰もが自分の未来に希望を持てるようにする」に、スタディプラスが込めた思い
スタディプラスは「学ぶ喜びをすべての人へ」をミッションに掲げ、学習管理アプリ「Studyplus」・若年層向けマーケティングソリューション「Studyplus Ads」・教育機関向けコミュニケーションプラットフォーム「Studyplus for School」の提供を通して、学習者やその環境が抱える本質的な課題解決に取り組んでいます。
昨今の教育業界の変化に対応し、学習者を中心としたより多くのステークホルダーに価値を届け続けるために、このたびパーパスとバリューを策定したことを発表しました。
パーパスについては2023年秋頃から策定や社内向けの周知などの取り組みを実施してきましたが、社外向けにも発表を行ったこのタイミングで、策定の背景・意図をご紹介したいと思います。
パーパス「誰もが自分の未来に希望を持てるようにする」
パーパス策定の経緯や背景について、取締役CFO中島のインタビューを通じてご紹介いたします。
なぜ今パーパスが必要だったのか
ー 今回、パーパスを策定するに至ったきっかけを教えてください。
中島:昨年、常勤役員会メンバーに新しく田中さん(執行役員 兼 Studyplus Ads事業本部長)にジョインいただいたのが大きなきっかけです。それまでの常勤役員会メンバーは比較的長い付き合いになっていたので共通言語が出来上がりつつあったんですが、田中さんが入ってから「そもそもの話」をする機会が増えたんですね。
ー 「そもそもの話」とは、どのような内容ですか?
中島:具体的には、「会社として何を目指しているのか?」という議論です。
一つの事業で成り立っている会社であれば、事業が目指す道と会社の目指す道は当然一致していると思うのですが、当社は「Studyplus」というプラットフォームがある上で複数の事業を展開している会社です。
ほとんどの社員が空で言える「学ぶ喜びをすべての人へ」という確固たるミッション、プラットフォームのコンセプトがある一方で、事業の方針や文化はそれぞれの個性が強く出ている面がありました。
役員で集まって会社全体の話をする際に、田中さんから会社全体や自身の管轄外の事業に関する質問がある中で、共通認識をもっとしっかりと作るべきだと考えるようになりました。
ー 具体的にどのような共通認識を作るべきだと感じましたか?
中島:大きな方向性や、将来どういう世界が広がって欲しいかという部分についてはもともと一定の共通認識が出来ていたと思います。
ただ、時点を区切ったときのビジョン、5年後・10年後のイメージはひょっとするとずれているかもしれないなと個人的には思っていて。
答えがある話ではないので、それを決めたいというよりは、その議論を十分に深めたいと考えていました。
当社のサービスを通じて感じて欲しいのは「やればできると思える気持ち」
ー 役員間でどのように議論を進めたかを教えてください。
中島:議論をするにあたってフレームワークは必要だと考えていて、「理念経営2.0 ── 会社の「理想と戦略」をつなぐ7つのステップ」(2023年、ダイヤモンド社)に入っているワークを2日間使って進めることになりました。
初日の最初に行ったのが、「未来新聞」を作るというワークです。
1年後から10年後、20年後のスタディプラスの未来のイメージを新聞形式でそれぞれ作ってきて、議論しました。「同じイメージです」「意外とずれていないね」みたいな認識合わせができたのと、「そういうところを考えているんだ」という発見があったのがすごく良かったですね。
初日は他にも「WILL/CAN/NEED」というワークで、当社のミッションやパーパスについての議論を重ねました。
日を改めて集まった2日目は、当社の「パーパスナラティブキャンバス(※)」を完成させるのをゴールにしました。
※パーパス、ビジョン、バリュー、ナラティブ、ヒストリー、カルチャーという6つの理念経営のための経営資源を活用し、組織のナラティブを考えるためのフォーマット。以下は、当社が実際に作成したパーパスナラティブキャンバス。
ー 「パーパスナラティブキャンバス」は9つ項目があり、最後の項目「存在意義」を言語化する中でパーパス「誰もが自分の未来に希望を持てるようにする」が生まれたと思うのですが、そのプロセスを教えてください。
中島:「未来新聞」のワークを経ていたので、9つのうち8つはスムーズに記入できました。最後の「存在意義」は、パーパスとしてワーディング的にもフォーカスされるという意識もあったので、時間が結構かかりました。
議論の中で「自己肯定感」「自己実現」というワードが何度か出てきたんですが、廣瀬さん(代表取締役)から「ちょっと違う。もう少し広い、根本的なところだ」という話とともに、「自己効力感」というワードの提示がありました。
「自己効力感」は幼児教育でも使われる言葉で人の核になる部分であって、その先に「自己肯定感」が生まれる、という話が廣瀬さんからあって役員メンバーも「なるほど」と。
自分たちのサービスでは、「自己効力感」までをアプローチできるのが理想だという共通認識を持つに至りました。
ー 「自己効力感」があることによって実現される状態が、パーパスとして言語化されたような形でしょうか。
中島:そうですね。「自己効力感」という言葉の意味を常勤役員会メンバーが理解するために質問を重ねていた過程で、廣瀬さんから「やればできると思える気持ちです」という発言がありました。
それをみんなで言い換えていくうちに、会社として目指したくなるような世界観として「誰もが自分の未来に希望を持てるようにする」というワードに辿り着きました。
社員一人ひとりが未来を語れることに意味がある
ー ワークを通じてパーパスを言語化した過程を経て、感じたことはありますか?
中島:会社のビジョンやパーパスは存在しているだけでは意味がなくて、それが物語として語られることによって意味が生まれるんだと、一連のワークを通じて気付かされました。
語る人によって見方が変わったり、自分が組織の中でどこにいるかは違ったりするけれど、一人ひとりが自分の言葉で語ることによってスタディプラスの社員である意味が感じられると思いますし、会社とともに社員が成長することにも繋がるのかなと思いました。
役員の議論を経たのち、全社員に同じ体験をして欲しいと考えて、2023年の忘年会(毎年12月にオフィスで開催する全社会)の場でワークを実施しました。
ー 全社でワークを実施した感想を教えてください。
中島:予想以上にみんなが楽しんでくれた印象でした。役員は会社の未来を考えることが仕事の一部だと思うのですが社員にとってはそうではないですし、「未来新聞」はパッとは作れるものでもないのでちょっと心配していたんですが。
自分たちで作る作業も他の人が作った「未来新聞」を見ることも楽しんでくれたと思うし、成果物に対して愛着を持ってくれている方もいました。自分で作った「未来新聞」を実現したいという思いを持ってくれるような状態になるとは思わなかったので、みんなすごいなと思いました。
ー 特に印象に残っていることはありますか?
中島:営業のように事業に直接関与しやすい部署と、そうではない部署があると思うんですが、後者の部署が強く意思を持ってワークに取り組んでくれていたのが印象に残っています。自部署の枠組みを超えて直接関わっているわけではない領域にも踏み込んで考えてきてくれたことが、またそうした気持ちを持っているとわかったことがすごく良かったですし、嬉しかったですね。
未来を考えることが楽しい会社であり続けたい
ー パーパスを言語化できたことや、その過程を通じて良かったことはありますか?
中島:社員みんなでのワークを通じて、スタディプラスで働くメンバーは会社に対して高い当事者意識を持っているし、その意識がとても大切だという感想を私は持ちました。その大切さが社内のどこにも明文化されていなかった中で、今回パーパスと合わせて発表したバリューのリニューアルにも繋げることができたと思います。
会社の規模が徐々に大きくなり、全体の文化や考えをもう少し強めていきたいなっていうフェーズに差し掛かっていた中で、一連のワークを実施できたことはとても意味がありました。
事業部ごとに事業に向き合っているとどうしても短期的な目線になってしまう面がありますが、会社としてどうありたいかを考えることでみんなの気持ちをまとめていくことに繋がるという、これからの会社の土台になるような体験を得ることができたと思います。
ー 今後、スタディプラスをどんな会社にしていきたいですか?
中島:「この会社の未来はどうなるんだろう?」って考えることが、ずっと楽しい会社でありたいなと思うんですよね。考えたところで「これしかないだろう」みたいなのはつまらない。
未来を考える余地がたくさんあって、今も5年後も「未来新聞」を作ることが楽しいと思えるような会社になっていきたい。今回のようなワークは、またみんなで取り組む機会を作っていきたいと思っています。
ー 最後に、改めてパーパスに込めた思いを教えてください。
中島:外の方からはあくまでも当社が展開している事業の延長線上で見ていただく機会が多いかもしれないですが、私たちは「誰もが自分の未来に希望を持てるようにする」プラットフォームを実現することを目指していて、そのことが秘めている可能性や、私たちが持っているプライドや楽しみたいという気持ちをもっと知ってもらいたいですね。
「Studyplus」を運営していると、サービスでの学習体験を通じて「自分の考え方が変わった」「自分をもっと信じられるようになった」「新たな発見があった」という話をしてくれるユーザーの方にたくさん出会います。
私たちがパーパスで目指してることを実体験してくれてる方が既にいる中で、この輪をもっともっと広げていきたいですし、そのために何が必要なのかをずっと考えていきたいですね。
終わりに
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